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    timelesz・寺西拓人「たくさんの思いが詰まった作品」初主演映画に感慨!「チームワークでなんとか・・・」とアクション撮影に苦労も!映画『天文館探偵物語』完成披露試写会

    映画『天文館探偵物語』の完成披露試写会が、11月6日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて行われ、主演の寺西拓人(timelesz)をはじめ、共演の大原優乃、肥後遼太郎、室龍太、高田翔、原嘉孝(timelesz)、西岡德馬、諸江亮監督が舞台挨拶に登壇した。

    南九州一の繁華街、鹿児島県の天文館を舞台にした本作は、困ってる人たちを見過ごせない人情に厚い探偵たちが、訳ありのシングルマザーに手を差し伸べたことをきっかけに、天文館の再開発問題に巻き込まれていく様を描く、無謀と知りながらも街を想い、人との絆を大切にしていく姿を描く探偵たちの物語。

    主人公・宇佐美蓮を寺西拓人、ヒロイン・橋口凪を大原優乃が演じ、彼らを取り巻く人々に肥後遼太郎、室龍太、高田翔、原嘉孝(友情出演)に加え、ベテラン俳優の西岡徳馬が脇を固める。そして、『うちのじいじは字が書けない』が「29th キネコ国際映画祭」グランプリを受賞した諸江亮が脚本と監督を務める。

    映画初主演となる寺西。探偵を演じたことに「探偵と聞くと、怪しくてちょっと不思議な印象なんですが、探偵と言っても便利屋さんというか、街のみんなを助けるような役。探偵ということを意識したことはないです」と振り返り、「大変だったことは、最初に出てくる亀を探すシーンで亀が緊張しちゃって。めっちゃウンチを漏らすという・・・(笑)。それで1回撮影止まって。しょうがないんですけどね。ちょっと大変だったなっていう印象がありますね」と裏話も披露。

    凪の息子の誘拐犯・蒲生清彦を演じる高田と対峙するアクションも見どころの一つだが、寺西は「蒲生とのアクションシーンは、本当に街中を走り回ったり、路面電車に飛び乗った蒲生を僕が自転車で追いかけるという・・・」と語ると、高田が「実際の天文館の街の中で撮影をやらせていただいたので、撮影回数も限界があって」と、状況を添えると、「ほぼ一発。もう本当にチームワークでなんとかっていう風にはありましたね」と寺西。互いに顔を見合わてねぎらうも、監督は「本当に一発撮りだったので、状況だけ説明させていただいて、『とにかく、電車に追いついてください』と言って、あとはお任せしました」とあっけらかん。

    そんなアクションシーンも、高田は「もう血出てます(笑)。寺西とは舞台とかでも一緒だったから、アクションするにあたっては全然不安もなく、むしろ楽しくやれたので、それが今回の映画で残ってすごく嬉しいですね」と共演を喜ぶ。そして、「誘拐犯には優しさは不必要。容赦なくやりました」と息巻くと、監督が「メイキングもちょっと楽しみにしといていただければと思います。そこにまた高田さんの良さが出てるかなと思ってます」とアピールも。

    初めて母親役を演じた大原は「あえて母親らしく演じようという思いを捨てるところから始めました。撮影当時は24、5歳の時で最初は大人っぽく見せる予定だったんですけど、脚本を読ませていただて、自分の容姿に時間や労力を費やすキャラクターではない、自分よりも息子を大事にするような人だなと思ったので、監督に相談して素の状態で画面に映りたいと相談させていただきました。髪のうねりとかもそのまま出たのが、自分の中ではこだわりの一つです」と役と向き合い臨んだとのこと。

    蓮の相棒・山下健斗を演じる肥後は、撮影中もオフでも寺西と一緒にいたそうで、「(健斗は)蓮くんとは兄弟のように育ってきて、人生のほとんどを一緒にしてきたので、これまでどんなふうに蓮くんと過ごしてきたかを、自分の中で一つ一つ思い出を作りながら演じました」と述懐。「(撮影以外でも)ボディガードのように一緒にいました」と明かすと、寺西は「そんなに危ない街じゃない(笑)。天文館は。あったかい街ですから」とにっこり。

    凪をめぐり、蓮たちと対立することになる元夫・板倉靖幸を演じる室は、「鹿児島はあまり行ったことがなくて、レトロの街なみが好きなので、すごく気に入りました。撮影は1日ぐらいで終わったような体感でしたが、寺西がホテルでセリフの確認をしてるときに邪魔してました。その時間が一番楽しかった」と笑いつつも「僕は関西人なので、関西弁がでないように気をつけました。西岡さんの息子に見えないといけないので」と、心がけていた様子。

    凪の兄・橋口拓海を演じる原は、「いや~な役なので、ねちっこい演技を意識しました。大原さんが涙目になろうと、それを無視して嫌な笑顔で話し続けるのは、ちょっと辛かったですが、そういう役としてしっかり生きようとしました」と胸を張る。

    天文館の再開発を進める政治家・板倉雄馬を演じる西岡徳馬。撮影中に本当の選挙中だったそうで、「選挙カーのところで僕が鹿児島出身の大臣の応援演説にいるというシーンがあるんですけども、本当に選挙をやってると思って、どんどん人が集まってきて。おばさんに『あんた西岡徳馬に似てるね』って言われて、『はい、よく言われます』って言ったんですけど」とエピソードを披露。「僕も色々(本当の)応援もよく行ってやっていたので、面白いなと思って思いっきりやりました」と楽しそうに回顧した。

    また、“探偵”という内容にちなみ、スタッフたちがそれぞれの様子を調査。寺西には「多くのエキストラさんに、ご出演をいただいておりましたが、撮影の前に皆さんが現場に到着するたびに、自己紹介と共に、お一人お一人にご挨拶をされていて大変驚きました。さらに、ご自身の出番ではないシーンで、肥後くんと2人で、『あれ、何してるんですか?』と、一般人のふりをしてスタッフを驚かせていました。ただ現場の様子を見に来てくれていたんだなとわかりました。お茶目に見せつつ、主演としての意識の高さを感じました」という報告が。

    その言葉に「一言一句その通りでございます」と言いながら、照れる寺西。エキストラのエピソードには「当たり前のことをしただけです」と応え、高田から「男の鏡だ。すごいなあ」と声をかけられていた。

    最後に、諸江監督が「本当にこんな素敵なメンバーと、一緒に映画を作れたことを誇りに思います。これからもう、またご一緒できるように頑張っていきたいと思っています。『天文館探偵物語』がこれからどんどん大きく成長していく作品になればいいなと思います」と思いの丈を口にし、寺西が「本当にたくさんの思いが詰まった作品です。人情というものにすごくフォーカスした作品。いまは人間関係が薄くなっている世の中だと思いますが、この天文館という場所の温かさや、そこに行き着く人たちの温かさみたいなものを見て、何か1つでも持って帰ってもらえたらなと思います」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。

    映画『天文館探偵物語』
    【ストーリー】
    夏の「祇園祭(おぎおんさぁ)」の熱気に包まれる中、探偵・宇佐見蓮(寺西拓人)は相棒の山下健斗(肥後遼太郎)と共にタモ網片手に今日も今日とて亀探し…。そんな折、スリを働いたシングルマザー・凪(大原優乃)と出会い、6 歳の息子・翔真を抱え、DV 夫から逃げてきたと言う。蓮と健斗は自分を育ててくれた BAR 兼託児所を紹介し迎え入れるが、安心したのもつかの間、翔真の誘拐事件が起きる。凪は、地方創生担当大臣・板倉雄馬(西岡德馬)の息子・靖幸(室龍太)と凪の間に生まれた子だと明かす。その板倉雄馬は天文館の再開発を強引に進め、街の人たちの居場所だけでなく思い出をも奪おうとしていた。
    蓮たちは、凪親子と天文館を守るため立ち上がる――。

    主演:寺西拓人
    出演:大原優乃 肥後遼太郎/室 龍太 高田 翔 原 嘉孝(友情出演) /SHIGETORA 西田聖志郎 新名真郎 /西岡德馬
    監督・脚本: 諸江 亮
    企画・原案・プロデュース:嶋田 豪音楽:朝倉紀行
    製作支援:かごしまフィルムオフィス
    製作:アイエス・フィールド/「天文館探偵物語」
    製作委員会宣伝・配給:アイエス・フィールド/S・D・P
    Ⓒ2025「天文館探偵物語」製作委員会
    公式 HP:https://tenmonkan-tantei.jp
    公式X/Instagram:@tenmonkantantei

    11月21 …

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    11/8開幕!「梅棒 20th Breakdown『FINAL JACKET』」稽古場レポート!

    ダンスエンターテインメント集団「梅棒」による20回目の本公演、「梅棒 20th Breakdown『FINAL JACKET』」が11月8日(土)に東京・サンシャイン劇場で開幕する。開幕に先駆け、稽古場レポートが到着した。

    梅棒がフルメンバーで届ける、少年漫画のような熱いバトルファンタジー
    梅棒 20th Breakdown『FINAL JACKET』 稽古場レポート

    ダンス×J-POPで演劇を創り上げるダンスエンターテインメント集団「梅棒」。劇場での主催公演に加え、嵐やAKB48といったアーティストのライブ公演、映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」や「NHK紅白歌合戦」をはじめとする映像メディア、宝塚歌劇団や2.5次元舞台、「EXPO2025 大阪・関西万博」などの演出・振付も行っている。

    2025年11月にスタートする梅棒 20th Breakdown『FINAL JACKET』は、9月に加入したSuGuRuを加えたフルメンバーでの新作公演。初日が迫る中、作・総合演出の伊藤今人も参加し、全員で通し稽古を行った。

    今回は文明を崩壊させるほどの力を持つ“伝説のジャケット”を巡る物語だ。5つに引き裂かれたジャケットのパーツが見つかったことから、軍やならず者たちなどあらゆる勢力がぶつかり合う。梅棒らしいコミカルさ、バラバラになったパーツが持つ不思議な力などのファンタジー要素もありつつ、土煙や血が似合うハードボイルドな世界観だ。各陣営によるバトルも多く、シンプルながら迫力あるアクションと骨太な人間ドラマによって、魅力あふれる作品が描かれている。

    オープニングでは全員が軍服に身を包んでダンスを披露。物語のテーマに合わせてか、非常に力強さを感じる振り付けになっている。キャラクターの関係性や物語を理解した後だと、ソロパートや複数人でのダンスからも様々なドラマが見えてくるのが熱い。そして作中では、主人公たちアウトローの無骨なたくましさ、軍が見せる統率の取れた勇猛さ、ジャケットのパーツによって引き出された不思議なパワー、荒々しく圧倒的なまでの力を持つ悪人……と、陣営ごとに種類の違う“力強さ”を見せてくれる。

    梅棒作品は基本的にセリフなしのノンバーバルで構成されている。今回も、懐かしい曲から最近の流行曲まで幅広くカバーしたラインナップだ。一人ひとりの表現力、誰もが知る楽曲の力によって、キャラクターの個性や感情の動きが伝わってくるのも大きな見どころだ。歌詞がストーリーやキャラクターに意外なハマり方をしていたり、客席が一緒に盛り上がれたりするナンバーも多い。作中で使われることで改めて曲の魅力に気付けるほか、新たな味わい方ができるのも魅力の一つと言えるだろう。

    通しとはいえ稽古段階のため、時折動きや振付の確認が入る。緊張感がありつつ、和気あいあいとした雰囲気で進んでいた。全員が真剣に取り組み、全力で楽しむ姿勢が、何度見てもワクワクできる作品に繋がっているのではないだろうか。
    また、東京公演の一部は日替わりゲストが参加するものの、メンバーのみの公演のため、作品世界を彩るモブキャラクターもすべて梅棒メンバーが演じる。メインの役とは180度印象が違う性格やビジュアルのキャラを演じるメンバーも多く、ここぞとばかりに楽しんでいるように見える場面も。別人のようなパフォーマンスにより、それぞれのギャップやダンススキルも楽しめる配役となっていた。

    ここからは、極力ネタバレを控えつつ、一人ひとりの印象や魅力についても書いていこう。
    今回の主演を務める櫻井以外は、役のポジションや関係性に関係なく梅棒への加入順で紹介するが、事前に情報を一切入れたくないという方はご注意を!

    櫻井が演じる主人公・マグナスは、気だるげながら着実に依頼をこなしていく姿が格好いい。ダンスにおいても周囲に巻き込まれるような入り方が多く、関わる人々との関係性やスタンスが窺える。クールだが面倒見がよく情に厚い、“男が憧れる男”という言葉が似合いそうな主人公として作品の軸を担っている。来るもの拒まずな態度のため次々トラブルに巻き込まれつつ、タバコ片手にクールな表情で対応する姿もたまらない。

    梅棒公演へ役者として全ステージ出演するのは2022 …

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    城田優、直筆サイン入りチェキプレゼント!! 「松竹ブロードウェイシネマ2025秋」公式アンバサダー

    城田優
    直筆サイン入りチェキプレゼント!

    ★「松竹ブロードウェイシネマ2025秋」公式アンバサダー就任を記念して、
    城田優さんの直筆サイン付きチェキを
    1名の方にプレゼントいたします!

    撮影:ナカムラヨシノーブ
    ■応募方法
    Astageアステージ公式Xアカウント「@astage_ent」をフォロー&リポスト してくださった方、Facebookで「いいね」&メッセージを送ってくださった方の中から抽選で1名様へプレゼントいたします。
    必ず”城田優 チェキ希望” とお書きください。
    (Xのフォロー&リポスト、もしくはFacebookの「いいね」&メッセージいただけませんと対象外となりますのでご注意ください)
    X https://twitter.com/astage_ent
    Facebook https://www.facebook.com/AstageEnt
    ※インタビュー記事の感想なども、お書き添え頂けると嬉しいです。
    インタビュー記事のリポストもぜひお願いいたします。

    ■応募締切 2025年12月7日(日)23:59まで
    ・当選者の方にはDM(ダイレクトメッセージ)にて当選のご連絡をさせていただきます。
    当落に関するお問い合わせはお受けできません。
    ※DM(ダイレクトメッセージ)は@astage_entをフォローいただいておりませんと、お送りすることができません。
    ※応募者多数の場合は抽選とさせていただきます。
    ※プレゼントの発送は国内に限らせていただきます。

    ★城田優 インタビューはこちらから!

    「松竹ブロードウェイシネマ2025秋」
    配給:松竹
    ©BroadwayHD/松竹
    松竹ブロードウェイシネマ公式サイト:https://broadwaycinema …

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    アンバサダー・城田優にインタビュー!「松竹ブロードウェイシネマ2025秋」を自分なりに楽しむお手本に!「ミュージカルはもっと自由に、もっと楽しんでいい!」

    日本映画界史上初、アメリカ・ニューヨークのブロードウェイ舞台を特別撮影し、日本語字幕付きで映画館でお届けする「松竹ブロードウェイシネマ」。今回は、感動と興奮で心震わす、ラブコメの金字塔『エニシング・ゴーズ』、傑作社会派『インディセント』、歴史的超大作『タイタニック』のトニー賞を総なめにした、今世紀最高のミュージカル3作品が、10月31日(金)より順次公開される。

    今回、Astageでは「松竹ブロードウェイシネマ2025秋」公式アンバサダー就任された城田優さんにインタビューを敢行! 先日公開されたオフィシャルインタビューに続き、さらにブロードウェイの魅力と「松竹ブロードウェイシネマ2025秋」の見どころについて語ってもらった。

    ― 今回上映される3作品の魅力を、演出家、制作スタッフとしてもご活躍されている城田さんの視線からどのように感じ取られましたか?

    とにかく、全く毛色が違う3作品です。『エニシング・ゴーズ』はド派手なナンバーがたくさんあって、伏線回収型のドタバタコメディ。王道中の王道。これぞミュージカルという作品。なので、とにかく明るい気持ちになりたい方は『エニシング・ゴーズ』を観るといいと思います。これに尽きますね。

    『インディセント』は、上質な演劇寄りなので、僕は「音楽劇」と称し、あえて“ミュージカル”とカテゴライズしたくないと感じています。歌も歌うし音楽がたくさんあるので、もちろんミュージカルなんですが。役柄の心情を出演者たちが吐露するようなところより、スパイス的に音楽を使ってくる印象がありました。ユダヤ人迫害の話なので作品のテーマとしては重いです。同性愛など、その時代にはタブーとされていたようなことを扱っていますが、そこにファンタジックな要素を入れることでマイルドにしています。そして、ふんだんにジョークを入れています。日本人には分からないジョークもいっぱいありますけれど、たくさんの笑いを入れることで、リアリティを失わずに大事な部分を守りつつ、観客の皆さんが飽きないようにしている。エンタメとして成立しないだろうと思われる題材を、上質な作品に仕上げたという印象でした。

    なので、ミュージカルはあまり得意ではないという方も観やすい作品だと思いますし、逆にこのような重い話が苦手な人にとっても、音楽の要素が入る演出によって、すごく観やすくなっていると思うので、おススメです。

    『タイタニック』は、モーリー・イェストン氏の優しい音楽がとてもとても印象的。『タイタニック』の話は誰もが一度は聞いたり観たりしたことがあると思いますが、そのタイタニック号というのに乗っている人たちの心を描いています。乗客の皆さんは船に乗った瞬間、最初は誇らしくて。階級も分かれていて、たくさんのお金を払って特等席に乗れた人は「こんなに素敵な旅はないわ」って思ったところから・・・人生が終わる。実際に1,000何百人も亡くなられている中、700人ほどの方たちが生き証人としてこの悲劇を語り継ぐわけです。

    2025年になっても機械を制御できない事故が起きてしまうような世の中で、そういう時にこそ人間の無力さだったり、同時に人に対しての想い、自分の命をかけてでも守りたいものがあるということを考えさせられます。特に印象的なのが、最後に亡くなった方たちがステージの前に出て、それぞれが会話するシーンです。「僕は妻を未亡人にしてしまった」「僕もそうしてしまった」「でもまだマシだよね」「なんで?」「だって少なくとも子供は作らなかったよね」「そうだな、確かにそうだな」という、とても胸が痛くなるセリフのやり取りをしています。結婚したばかりのカップルや、結ばれてこれから一緒に青春を築いていきましょう、楽しい日々を過ごしていこうという人たちがたくさん乗っていらした中、本当に切ない話で、正直観るのもエネルギーがいる作品の1つではあると思います。

    『インディセント』に比べると、コメディ要素も少なくて、客席から笑い声もほとんど聞こえてこないぐらい、シリアスに人間ドラマを描いています。『インディセント』はセットもあまりなく、空間を演出しているので『インディセント』の方が一見重く少し堅苦しい感じがしますが、僕は『タイタニック』のほうが華やかだけど一番重いと思っているので、ぜひ元気な時に観てください(笑)。三者三様の魅力が溢れる作品でございます。

    ― 演出家としても多くの刺激を受けられましたか?

    演出家として一番多く刺激を受けたのは『インディセント』です。圧倒的ですね。自分がやったことのない、想像したことのないことをやっていて、「ほう、なるほどな」とか考えさせられたり、「おお、すごいな」とシンプルに共感し感銘を受けました。もちろん『エニシング・ゴーズ』も『タイタニック』も素晴らしい作品です。『インディセント』は好みが分かれると思うので、そういう意味でも面白いなと思いました。

    ― それでは、俳優として城田さんが出演してみたい、演じてみたい役、歌ってみたい歌はありますか?

    僕も『ブロードウェイと銃弾』でタップをやったことがあるので、(この3作品なら)『エニシング・ゴーズ』がハッピーな作品なのでいいですね。ほかには『スネーク・アイズ』や、もう少し歳を取ったら(『エニシング・ゴーズ』の)ムーンフェイス役とかやりたいですね。
    実は、『エニシング・ゴーズ』の歌は何度も聞いたことがあるし、断片だけは観たことがあったんですが、全体を通して観たのは初めてでした。凄く面白かった。とにかくハッピーな作品。僕は割と出演する作品に悲劇が多いので。演じる側も楽しいものがいいですよね(笑)。

    ― 今回上映される作品では、観客からの笑い声が聞こえるというところも、現地の空気が味わえる「松竹ブロードウェイシネマ」ならではの魅力かと?

    これはとても大事です。というのは、僕らが和訳したものを上演しても、基本的に笑いが起こらないんです。そこの冗談が通じない、わからないから。でも、母国語のまま観ている人たちが笑っていて、ちゃんと完結されている画を見ると、「あ、このジョークってこういう作用があるんだ」ということが掴めるので、今後日本でその作品を観る機会があったとき、より面白く観ることができると思います。

    そして、観客の笑いが入っていると、どこが面白いか、そして作者がどういう意図で作ったかっていうのがより分かります。僕らも日本で演じていて「それはわかんないだろうな・・・」と感じることもあるので「松竹ブロードウェイシネマ」ならではの素晴らしいところだと思います。

    ― 城田さんもブロードウェイ作品をたくさんご覧になっていると思いますが、そのブロードウェイで受けた影響や忘れられないエピソードがあったらお聞かせください。

    いっぱいあります。初めて20歳の時にブロードウェイに行って、5日間で7本観ました。その中で記憶に残っているのは、当時自分が『スウィーニー・トッド』っていうミュージカルに出演することが決まっていたので、1番のテーマが『スウィーニー・トッド』を観ることでした。ただ、僕が観た『スウィーニー・トッド』が、その頃は出演者がミニマムで、プリンシパルの人たちだけで7人ぐらいしかいなくて。全員が楽器を持っていて、頭から最後まで誰も舞台袖にはけることなく、それぞれの楽器を弾きながら、自分の歌うシーンは楽器を弾かない、吹かない。でもそれ以外のところはずっと音楽を奏でているっていう、とんでもない手法の演出バージョンでした。「え、僕こんなの絶対できない!」と衝撃を受けました。

    ほかには『オペラ座の怪人』を初めて観ました。英語が今よりもっとわからず、「??(はてな)」の感情でただ歌に涙が出てきて。「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」で急にふわーとなって。言葉にできない感動を味わったのが20歳の時です。ほかにも毛色が全然違う作品を観て「なんじゃこりゃ!」でした(笑)。今まで自分が観てきたものとは、良い悪いは別として全然違う世界。表現もそうだし、お客さんも。もう「うわー!フーッ!イエーイ!」でみんな喋っているし、なんか「おもろいな、この違い」とカルチャーショックというか、表現に対するアグレッシブさの違いというか、役者としても観る側としても衝撃を受けました。

    ― 観客の雰囲気も違うということですが、日本の観客の皆さんが、ブロードウェイの作品を観ることに対してはどのように感じますか?

    とてもいいことだと思います。日本は日本の素晴らしさがあるので、必ずしもそうならなくてはいけないっていうわけではないのですが、やはりお金を払って自分がその時間を楽しみに来ているのだから、もっと気にしなくていいよ、気遣わなくていいよ、好きに盛り上がっていいんだよということは、僕はいつも自分のファンの方たちや自分の公演を観に来てくださった方々に対して、トークや事前に取材がある時にはお伝えしています。

    お客さまが「楽しんでいるよ、私たち」って表現をしてくれたほうが、僕らも上がるんです。相乗効果でお客さんが乗っていたらこちらも乗るし、お客さんが静かだったらこちらも上がっていかないというのは、誰が何と言おうと、世の中に「絶対」はあんまりない中で、これは絶対だと思うぐらい顕著に差が出ます。

    なので、ブロードウェイ作品を観ていると、こちらまでお客さんの熱に引っ張られてテンション上がってくるし、日本だったら恥ずかしくて誰も立たないみたいな状態でも、海外は「イエーイ!」ってなるし、ショーストップも当然起こる。この松竹ブロードウェイシネマを観て、「あ、こんなに現地って盛り上がれるんだ、盛り上がっていいんだ」思っていただいて、次に観る作品をより楽しんでもらえたらいいなと思います。体を使って心をもっともっと動かしていいので。

    日本人の素晴らしい謙遜心やマナーが大事ですが、人に迷惑をかけずに、「私がこの日を楽しみにしていたんだから、もうめちゃくちゃ楽しみます」というマインドを全員が持つことは、とてもとても、役者、スタッフを鼓舞するエネルギーになる。やっぱり海外のノリはとても強いです。
    僕もシンガポール公演や中国でコンサートをした時に、お客さんが日本の半分ぐらいしかいなくても2倍の声でした。スペインで小さなライブハウスでライブをしたときには、200人ぐらいしかいないのに、1,000人ぐらいいるんじゃないかというくらい「うわー!」となって。それが楽しいし気持ちいいし心地いいし、「あ、みんな楽しんでくれている」というマインドになるんです。

    ぜひ日本のミュージカルファンの皆さまには、無理して声出す必要はないけれど、楽しいと思ったらそれを表現してくれた方が作り手側は嬉しいですよ!と、何度でも言います。

    ― では、「松竹ブロードウェイシネマ」は日本の観客の皆さんが楽しむお手本にもなるわけですね。

    まさに!「あ、こんな風に楽しんでいいんだ」「こんな風に拍手していいんだ」「こんな風に笑い声出していいんだ」と。最後のスタンディングオベーションするところも全部映っているので。日本は「はい、2回目のカーテンコールで出てきたら立ちましょう」みたいなのがあるじゃないですか。僕は本当我慢できない時はすぐ立ちますよ。自分が買った時間ですから、自分なりに楽しめばいいと思います。

    【城田優(YU SHIROTA)】
    1985年12月26 …

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    長尾謙杜&山田杏奈 “恋に至る病究極の2択”トークでも仲良し全開!長尾「人生を選択する中で本作に出会ってくれて幸せ」映画『恋に至る病』大ヒット御礼舞台挨拶

    長尾謙杜×山田杏奈 W主演
    TikTok再生数200万回超えの大反響。衝撃の恋愛小説、実写映画化。
    この秋、最もピュアで刺激的なラブストーリー

    W主演 長尾謙杜 山田杏奈 登壇!
    公開後も熱い反響続々!『恋に至る病』大ヒット御礼!
    長尾「人生を選択する中で本作に出会ってくれて幸せ」
    山田「色々な人に観ていただけている事を肌で感じている」
    人生のターニングポイントである共演作の話題から
    “恋に至る病究極の2択”トークでも仲良し全開!

    原作は、ミステリ・サスペンスジャンルと恋愛ジャンルを縦横無尽に横断する俊英作家・斜線堂有紀による小説『恋に至る病』(メディアワークス文庫/KADOKAWA刊)。2020年3月末に発売するや否や、TikTokの書籍系アカウントによる紹介動画の再生回数が200万回を超える大反響を記録し30回を超える重版を繰り返している話題作です。そんな衝撃の恋愛小説を実写映画化。興行収入13億円の大ヒット作『月の満ち欠け』で第46回日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した廣木隆一監督がメガホンをとる。

    W主演として内気な男子高校生・宮嶺望を演じる長尾謙杜は、現在ライブツアー中で、来年にはドームライブの初開催を控える人気グループ「なにわ男子」の最年少メンバー。俳優として『おいしくて泣くとき』での劇場用映画初主演をはじめ、『室町無頼』『俺ではない炎上』、そして本作での主演抜擢と今年だけでも計4作品の出演を果たした最も旬な若手俳優。長尾とともにW主演として寄河景を演じるのは山田杏奈。2016年のスクリーンデビュー以降、『ミスミソウ』『小さな恋のうた』『山女』などで着実にキャリアを重ね、『ゴールデンカムイ』『正体』にて第48回日本アカデミー賞優秀助演女優賞・新人俳優賞をW受賞。卓越した演技力で知られる彼女が本作で魅せる“殺人犯へと変わりゆく恋人”という二面性のある役柄は、まさに映画ファンが求める次なる挑戦と言える。
    不器用で一途な初恋、同級生の不審死と恋人への恐ろしい疑惑、抑えられない純粋な想い。ふたりがたどり着く、〈切なすぎるラスト4分〉と〈明かされる彼女の本心〉とは? “この秋、最もピュアで刺激的なラブストーリー”にご期待ください。

    この度、本作の大ヒットを記念し、W主演の長尾謙杜、山田杏奈が登壇する舞台挨拶イベントを実施!

    10/24より全国227館にて公開がスタートし、「純愛と洗脳は紙一重」「純愛だと思ったがやっぱり洗脳かも・・・」「何度も見て考察したい!」とSNSを中心に感想の輪が広がっている本作の大ヒットを記念して行われた本イベント。W主演の長尾謙杜、山田杏奈が登壇し、公開後の反響や今だから語れる撮影現場の裏話、3年ぶりの共演・宣伝活動を経た現在の想いを話した。さらに、宣伝コピー「この恋は、純愛か洗脳か――」にちなみ、事前にSNSで募集した“究極の2択”トークも実施!大盛り上がりのイベントとなった。

    <イベントレポート>
    TikTok …

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