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映画『めがみさま』廣瀬智紀インタビュー! 難しい役だったけれど、やりがいがあった。

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地元密着型の映画を展開していくMシネマ第二回作品として、松井玲奈、新川優愛W主演の映画『めがみさま』が、6月10日より公開中。
本作は、人生に絶望していた女性・佐倉理華(松井)が、偶然、同じような過酷なので環境で育ちながらも、充実した日々を送るセラピスト・ラブ(新川)と出会い、さまざまな葛藤の中で本当の自分とは?を問いかけていくヒューマンサスペンス。
理華とラブの二人に関わっていき理華を翻弄していく青年を演じるのは、その精悍な魅力と演技力で舞台・映画・ドラマと活躍の幅を広げている廣瀬智紀だ。この度、忙しいスケジュールのなか、本作の魅力と俳優としての意気込みを語ってくれた。

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― 今作のオファーを受けた決め手は何だったのでしょうか?
川崎という男は何の特徴もない人間で、この作品においての立ち位置が難しかったので、演じるのがとても大変そうだなと感じました。だからこそ、チャレンジしてみたいキャラクターだなと思い、俳優としての幅を広げるためにもとても勉強になると考えたので、ぜひやらせてくださいと出演をお受けしました。

― では、演じる際に特に気をつけていたことはありますか?
作品の肝となっているラストシーンに向けて、感情表現をどう演じたらいいかをよく頭に入れて演じました。ネタバレになってしまうので詳しくは表現できないんですが・・・、例えば、「嬉しい!」という感情をただ普通に演じていては(物語が)成立しなくなってしまう。僕は唯一、理華さんとラブさんの二人とコミュニケーションをとっているので、それぞれの接し方やアプローチの仕方など、二人との関わり方にはとても神経を使いました。

― 感情のコントロールや表現の仕方が難しかったのでしょうか?
そうですね。演じていても、頭の中がごちゃごちゃになっちゃって・・・。プロデューサーさんや監督さんと入念に話し合いをさせていただき、手探りで役を作り上げていきました。2回3回と繰り返し観てくださった人にも納得していただけるような演技にしなくてはいけないと思ったんです。

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― 松井玲奈さんと新川優愛さんと共演されて、お二人の印象はいかがでしたか?
新川さんとは以前、「衝撃ゴウライガン!!」というドラマでご一緒させていただきました。新川さんが19歳くらいの時でしたが、その時から華があって堂々とされていました。とても存在感がある方なので、今回の“ラブ”というキャラクターがとても合っていると思いました。久しぶりに会ったのですが、とてもフランクに接してくれたので、凄く楽な気持ちでお芝居できたのでよかったです。

松井さんは今回初めて共演させていただきました。最初はアイドルという印象が強かったのですが、「役者だな、凄いな」と感じました。完璧に女優の印象にスライドしました。凄くストイックで、監督と話をしているときも常に一歩、二歩先を考えていて、その姿を見ていると、「やっぱりお芝居が凄く好きなんだな」と思いました。そしてとても謎めいた女性。この作品を撮っていたときは、理華の役に入りこんでいたからか、服装から雰囲気まで全て地味だったんです。完全にオーラを消していました。普段TVなどで拝見するギャップというか、印象がガラっと変わるなというイメージです。それはお芝居に向き合った結果なんだろうなと尊敬しました。

― 撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?
作品に寄り添っていて、とても賑やかで和気あいあいというより、一人ひとりが作品にキチンと向き合っていて、監督はじめみんなが真剣に作品に取り組んでいた、という感じでした。
そんな中で、僕はアプローチの仕方は色々あるんだということを学びました。どんなことでも正解は一つではない。この作品を通して、こういう時はこう演じればいい・・・と思ったことを違う角度からもう一度見てみると、また違う表現ができるというように可能性を見つけていくことも演じていて楽しかったです。

― 舞台や映画などで活躍される廣瀬さんですが、映画の魅力を再発見した?
映画に関わらず、演じることの魅力でしょうか。映画は大きなスクリーンで観ることができることが一番の魅力だと思っています。

― 廣瀬さんから見て、この映画のなかで好きなシーン、もしくは印象に残るシーンはありますか?
世界観がいいですね。松井さんと新川さんが歩いているだけでもとても画になるのに、周りの風景が田んぼのあぜ道だったりして、そのギャップがステキなんです。都心から離れた地域にスポットを当てていて、そんなふとした景色が印象に残ります。

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― もし、“女神さま”という存在がいたとしたら、廣瀬さんだったら何をお願いしたい?
誰しもが女神さまにお願いをできるのであれば、自分の好きなことを言えるのかもしれないけど、もし自分だけがお願いできるということだったら、国や世界単位で考えて、自然災害を無くしてほしいとか平和をお願いします。でも、みんなにも“女神さま”がいるというのであれば、僕は、『動ける体をください』ってお願いします(笑)。

― え?どうしてですか?
僕、体が硬いんです(笑)。ずっとスポーツをやっていたので運動神経が悪いわけじゃないと思うんですが、パフォーマンスとして、気軽にバク転・バク宙できたらいいなぁって。何か今の仕事にプラスになるようなことをお願いしちゃうかもしれないです。

― 劇中でラブが『言わなきゃわからない。変わらなきゃいけない』とポジティブなセリフを言うシーンがあります。廣瀬さんは今のご自分を見つめてみていかがですか?自分らしさとは?
今の自分自身に満足はしてないですが、これが自分なんだという認識はあります。普段の自分はとても普通なんですが、舞台上に立っている自分や演じている自分はファンの方々に感動を与えられる人間でありたいと思う。スイッチがパチっと入るというか・・・。スイッチがOFFになると本当にダメ人間なんです(笑)。

― オフの時は何をして過ごされているんですか?
たまに1日お休みがあったりすると、本当に部屋でゴロゴロしてます。僕が家でゴロゴロしている姿をファンの方々にモニターで見せられたら、逆に好感度あがるんじゃないかなぁって思っちゃいます(笑)。家でこんな?的な。人間らしくていいって思ってもらえるんじゃないかなって(笑)。

― そこが廣瀬さんの魅力なんでしょうね。
役者の先輩から「完璧な人間はあまり魅力がなくて、ファンは多くないんだよ」と聞いたことがあるんです。「お前は完璧じゃないからいいんだよ」と言われたことがあります。まぁ、言い訳ですけどね(笑)。

― では、体が固いままでもいいのでは?(笑)
いや、そこは一つ一つ成長していく姿はお見せしていかないと・・・ね(笑)。みなさんに支えていただきながら頑張っているという実感はいつもあるので。

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― 劇中のように“女神さま”がいればいいのですが、実際にご自分が壁にぶつかったり悩んだりするときは、誰かに相談しますか?
どうしようもなくなったら誰かに相談しますが、基本的に僕は楽観的なので自分で解決してしまいます。あまり悩むことがないんです。相談するとしたらその内容にもよりますが、人生の先輩、年上の方に相談しています。役者としての悩みや壁はそれを超えることが一つの仕事であり、楽しみでもあると思っています。

― 本作には色々なメッセージがあると思いますが、廣瀬さんから見た映画の魅力を教えてください。
松井さんと新川さんだから出来るお芝居の空気感があり、理華とラブの対比の仕方はこの映画の大きな魅力の一つだと思っています。僕もこれまで色々な面でガマンしてきたことも多いから、理華の気持ちも分かるし、やり過ぎではあるけれどラブのような人も強いなと感じます。人それぞれの考え方、捉え方があっていいと思います。そして、自分の考えかただけが正解ではないということを感じ取って、観終わったあと悩んでもらえたら嬉しいです。
あと、僕が演じる川崎を二度三度観ていただき、答え合わせをしてもらえたらより映画を楽しめると思います。確実に2回は観なくてはいけない映画ですよ(笑)。

― これからも俳優・廣瀬智紀さんに期待しています。
ありがとうございます。役者として映像の経験値はまだまだ足りないと思っているので、もっともっと頑張ります! ファンの方のために・・・と思うと頑張れるんです。誰かが期待してくれている、見守ってくれていると思うとそれが大きな力になってスイッチがはいるんです。宜しくお願いします。

【廣瀬智紀 プロフィール】
1987年2月14日生まれ。埼玉県出身。ドラマ「私のホストちゃん~しちにんのホスト~」で注目を浴び、舞台『弱虫ペダル』にて巻島裕介役を演じる。近年の主な出演作にNTVドラマ・舞台、連動企画「男水!」、主演映画「探偵は、今夜も憂鬱な夢を見る。」等。8月19日・11月11日には映画「HiGH&LOW」シリーズが公開予定。
オフィシャルブログ「My Rule」https://ameblo.jp/tomoki-hirose/

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映画『めがみさま』
出演:松井玲奈、新川優愛/廣瀬智紀/梅舟惟永、西沢仁太、西丸優子、片山萌美、鈴木ちなみ(友情出演)/筒井真理子(特別出演)、尾美としのり 他
監督:宮岡太郎(MMJ)
脚本:大月もも(BLUE LABEL)
配給/制作=MMJ
製作:Mcinema
(C)2017 Mcinema
公式サイト:http://www.mmj-pro.co.jp/megami/
公式ブログ:http://ameblo.jp/mcinema

2017年6月10日(土)より全国順次公開中

7月2日(日) 廣瀬智紀さん登壇 映画『めがみさま』特別上映会開催決定!
登壇者(予定):廣瀬智紀、新川優愛、宮岡太郎監督
場所:入間市産業文化センターホール
時間:13:30〜17:00
購入方法: <発売>6月17日(土)AM10:00からチケットぴあにて販売します。
http://w.pia.jp/t/megamisama/

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