パルコ・プロデュース 2026『メアリー・ステュアート』が、2026年4月8日(水)〜5月1日(金)のPARCO劇場での公演を皮切りに、福岡、兵庫、愛知、札幌で上演される。
実在のふたりのクイーン、スコットランド女王メアリー・ステュアートを宮沢りえ、イングランド女王エリザベス1世を若村麻由美が演じ、ふたりの数奇な運命を描く。
原作はドイツの劇作家フリードリッヒ・シラーが執筆した名作『メアリー・ステュアート』。イギリスの演出家ロバート・アイクが手掛けた大胆かつ衝撃的なアダプテーションで高い人気を誇るバージョンを栗山民也の演出で上演する。
第27回読売演劇大賞優秀女優賞など多くの賞を受賞し、数々のドラマ・映画・舞台に出演、多岐に渡って活動を広げる若村麻由美が、イングランド女王エリザベス1世を演じる思いを語ってくれた。

―“この戯曲で、エリザベス1世役を”と聞かれた時の思いをお聞かせください。
最初は「なぜ私がエリザベス1世役なのだろうか」と思いました。「栗山さんが『若村がいい』とおっしゃった」とお聞きしたので「なぜ私がいいのか」を栗山さんにお会いした時にお尋ねしたいと思っています。
エリザベス1世については映画を拝見した程度しか知識がなかったので、“バージンクイーン”と言われた“国家と結婚した女王”という印象でしたが、女性トップリーダーがどれだけの苦悩を抱え、国家国民のためを考えているのか、その裏側が見えるわけですから、イングランドとスコットランドのお話ですけれども、今だから見えてくるものがお客様の中にあるのではないかと、とても楽しみだと思いました。
―メアリー対エリザベス1世の「女性対女性」に目がいきそうになりますが、そういう今に合致した視点があるのですね。膨大なセリフ量かと思いますが、いかがですか?
セリフ劇と言ってもいいと思います。ふたりのクイーンそれぞれに近いところにいる人たちの策略や謀略も全て言葉で表していくわけで、とても演劇的な作品です。国家存続など、難しい言葉もたくさんある中で、描かれていることは人間的なものもあります。それを感じとって想像していただくので、お客様も集中力と緊張感とスリルを感じてもらえるのではないかと思っています。
―栗山さんの演出で期待されていることは?
栗山さんは大好きな演出家です。栗山さんとは『頭痛肩こり樋口一葉』で3回ご一緒しており、パルコ・プロデュースでは2018年の『チルドレン』以来。どちらも戯曲が素晴らしかった。そのうえで、栗山さんの演出は「なるほど!」と思いながらお稽古させていただくことが多いです。(手元にある)この分厚い台本を見ていただけますか!(笑)自分が演じる不安を栗山さんが払拭してくださるというのが今までの経験値なので、そういう意味では安心して楽しみにして臨もうと思っています。

―台本にはもうそんなにたくさんの付箋が貼ってあるんですね。ご出演されていた『飛び立つ前に』も素晴らしかったです。
『飛び立つ前に』の母親役のオファーは本当に驚きでした。去年は『陽気な幽霊』で幽霊役をさせていただいて、『飛び立つ前に』で演じている役も、実は死んでいて幽霊なんです。やっと生きている人間役と思ったら、庶民の老夫婦のおばあさん役で、そこから突然エリザベス1世になる。全然違うタイプのお芝居が続いていて、改めて演劇の面白さを感じています。
―エリザベス1世役が決まって何か知識を入れた中で、エリザベス1世について「こういう一面もあったのか」というような、最初の印象とは違った点はありましたか?
“鎧を着た女性”みたいなイメージがあったのですが、愛も含めて色々逡巡していたのかと、より人間的に感じました。でも国民から求められるものは国家にとってどう役に立つか。それがすべて。女性として自分の思うようには全くならないですし、自分の思いを捨てて信念を貫いていこうとする覚悟のある女性で、改めてすごい人だと感じました。

―メアリー・ステュアートとエリザベス1世を題材にした作品はいくつもありますが、これだけいろいろな作品の題材になっている、その魅力はどこにあると思われますか?
この戯曲に関しては、メアリー・ステュアートは牢獄に幽閉されたクイーンで、エリザベス1世は国家の中に幽閉されたクイーン。どちらが本当の牢獄にいるのか。観ている方はエリザベスの方が色々差配もできるだろうと思われるでしょうけれど、意外に選択肢がない。その中でいかに自分の信念を貫いていくのかという、エリザベス1世のような役は他にはなかなかないですよね。
エリザベス1世は子どもの頃から虐げられ幽閉もされています。なのに突然「クイーンになれ」と言われる。自分で選択できる自由がない中で、女王になった以上はその責務を果たすという覚悟と強い信念のもとに生きる人です。エリザベス1世がずっと語り継がれているのは、そこなのかなと思いました。なかなかこのようには生きられないですが、憧れる部分もありますので、とても楽しみに演じさせていただけると思っています。
―結婚も外交のカードのひとつですね。
たぶん当時の日本でも女性はそうですよね。そう考えると、好きな人と結婚すると言える、今の現代がどれだけ幸せなのか。改めて考えてみると、好きな人と結婚できるのは、最近の話なのだとも思いますよね。そんなことも客観的に感じながら、この2人の女王のその数奇な運命を、ご覧になった方達はどう感じるのか。例えば仕事と家庭をどう両立するか。仕事上で出会う戦略や駆け引きも、この作品で見出せます。いつの時代でも、どの国でも、このふたりのクイーンの話に魅力があると感じてもらえるのは、現代にも通づる(通じる)要素があるから。スリルがあって面白くて、いろいろ考えさせられるいい作品なのだろうと感じています。
栗山さんの「二人の女性の全身を賭けたぶつかり合いは、権力、王権、宗教などの対立の時間を冷酷に刻みつける。この長い歴史のなかで、ずっと響き合ってきた二人の人間の孤独な魂の衝突である。その様相は、私たちのこの現在の地球上の様々な対立そのままを鏡に映し出しているようで、とてもリアルだ。全て正確に作られたAIによる一つの解答よりも、舞台という場所で、われわれ人間が出会い別れていく不確定で愚かで間違いだらけの、だけど限りなく美しい物語を、わたしは選ぶ」というコメントを読んで、すごく響きました。本当に「孤独なもの同士の魂のぶつかり合い」ですよね。「誰を信じていいのかがわからない」というところもある。「愚かで間違いだらけ」というのは、まさに現代にも通じていて、それを客観的に見るのも、今を生きることの1つであり、それが演劇の力ということになるのかなとは思います。
―昔の物語を今、演劇で見る意味として、今の自分に引き寄せてみること。とても新鮮に感じました。
この作品は脚色されているので古典とは違うかもしれませんが、私は日本の古典にも取り組んでいます。古典こそ「今やる意味は何か」「今の人の心の糧になりうるか」を常に考えながら取り組んでいます。「今の人の心に働きかけなければ、やる意味がない」と思っています。
―意識して観たいと思います。さて、映像でも活躍されていらっしゃいますが、舞台に出演し続けていらっしゃる理由は?
舞台が好きだからです。これに尽きますね。お稽古して作っていく過程も好きなのです。映像作品の場合は、皆がそろったら、ドンでOKを出すものをやらなければいけないですが、舞台だと稽古で演出家、相手役と一緒にいろいろ試しながら作っていける面白さがあります。それは舞台ならではの醍醐味のひとつです。そしてお客様が入ってのライブ。生きている人がそこにいて、何が起こるかわからない。毎日公演があっても、そのときにしかない、かけがえのない時間をお客様と共有しています。
―だとすると、観客の役割は
ものすごく大きいです。私たちはそう変わってはいないのに、お客様の集合体の意識によって反応が違うと、私たち演者も自然と変わっていってしまうことも。観客なしでは何も始まらない。それがまた演劇の醍醐味です。
ヘアメイク:保坂ユミ(éclat )
スタイリスト:岡のぞみ
衣装:THURIUM

パルコ・プロデュース 2026『メアリー・ステュアート』
原作=フリードリッヒ・シラー
翻案=ロバート・アイク
翻訳=小田島則子
演出=栗山民也
出演=宮沢りえ 若村麻由美 橋本淳 木村達成 犬山イヌコ 谷田歩 大場泰正
宮﨑秋人 釆澤靖起 阿南健治 久保酎吉/伊藤麗 上野恵佳 松本祐華/段田安則
東京:2026年4月8日(水)〜5月1日(金) PARCO 劇場
福岡:2026年5月9日(土)~5月10日(日)J:COM 北九州芸術劇場 大ホール
兵庫:2026年5月14日(木)~5月17日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
愛知 :2026年5月21日(木)~5月23日(土)穂の国とよはし芸術劇場 PLAT 主ホール
北海道:2026年5月30日(土)~5月31日(日) @カナモトホール(札幌市民ホール)
公式HP=https://stage.parco.jp/program/marystuart2026
ハッシュタグ=#メアリー・ステュアート
企画・製作=株式会社パルコ












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