
発行部数シリーズ累計20万部(電子版含む)の人気コミック『幸せになりたいマサムネ君』を実写ドラマ化。本作は売れない作家・マサムネが、付き合って10年の彼女がいるにもかかわらず、その関係に不安を抱き、逃避のために別の女性と関係を持ってしまうところから始まる、人間のズルさと純粋さをリアルに描いた大人の恋愛群像劇。
主人公・マサムネを演じるのは、中沢元紀。自身初となるクズ役に挑戦する彼に、役への想いとドラマの魅力を語ってもらった。
― 今回の“マサムネ君”は、これまでの中沢さんのイメージとはまた違った雰囲気がありますね。最初に、出演が決まったときの気持ちと、脚本を読んだ感想をお聞かせください。
最初にお話をいただいたときはすごく嬉しかったです。今までやったことない役柄だったので、それを「中沢元紀」で見てみたいと思ってくださる方がいるということが、嬉しかったです。自分の役の幅も広がると思ったので、どんどん挑戦していきたい気持ちでした。脚本は心理描写が細かくリアルに描かれていて、最初に読んだときは、(マサムネ君が)もっとケチョンケチョンにやられてほしい!と感じました。いわゆる復讐物語ではなく、なぜ間違った選択をしてしまうかという人間の内側に焦点を当てているので、新たな視点で楽しめる作品になるだろうと思いました。

― マサムネ君というキャラクターを、どのように捉えて演じられましたか?
マサムネ君はクズですけど、可愛らしい部分もあるんです。自分に自信がなくて他人と比べてしまうところ、(前原滉さん演じる)中田さんから言われたことを真に受けてショックを受けてしまったり、すぐ顔に出ちゃうところとか。仕事に関しても、勢いだけで頑張っているけど、おだてられるとすぐその気になっちゃう・・・、そんな素直なところもあるんです。ただのクズではなく、「しょうがないか」と思えるような部分も出せていけたらなと思っていました。

― 中沢さんにはクズ男というイメージが全くないのですが、演じてみて面白かったところはどこですか?
人のせいにするところです(笑)。すぐに中田さんのせいにしたり、被害者ぶるところがあるんですけど、いやいや、自分から行ったじゃん!って。そういうところが可愛いいんです。現場でもスタッフの方たちから「モモカと〇〇子がかわいそう」「被害者ぶるなよ」ってマサムネ君がよく責められていて、それも楽しかったです。ツバサとモモカが一緒に帰るシーンを見て、僕が「(二人)くっついてるじゃん」と思って、監督にそれを言ったら、「どの口が言ってんだ」って言われて(笑)。マサムネ君の“クズさ”は徐々に理解していきましたが、自分が演じる役を現場で悪く言われたことがあまりなかったので、それがすごく新鮮で楽しかったです。
― 理解したことによって共感できることはありましたか?
被害者ぶって、「流れで」とか「しょうがなく」とか、何か理由をつけて自分を正当化しようとしているところは、分かる気がします。
― 演じていて難しかった点は?
マサムネ君の纏っているオーラみたいなものを原作に寄せようと考えたのですが、そこが一番難しかったです。また、モモカと10年付き合っている、その10年の空気感。10年付き合っていても結構ラブラブなんです。6年目がピークなんですけど、6年目でも慣れあいの家族のような関係ではなく、ちゃんと恋人同士でいるところなど、(モモカを演じる)秋田さんと「難しいね」と言いながら手探りで演じました。そういう空気感が一番難しかったかもしれません。

― 演じる前にどんな準備をされましたか?
基本的に僕は体型から役に近づけていくタイプなんですが、前の作品からあまり時間がなかったのですが、原作のマサムネ君が意外と細いので、とりあえず体重を落として、多少骨を感じるような体型作りをしました。筋肉を落とすのが大変でした。筋肉があるとイキイキしている感じがするけれど、ガリガリだと幸薄めというか、体型が変われば脱力感も出てくるので。なかなか落ちなくて苦労しましたが、少しでも近づけるように体型から変えていきました。

― 食事療法で体重を落とされたのですか?
そうですね、食事と有酸素運動です。最初のポスター撮影から1週間くらい時間があったので、そこでガッと落とせました。シンプルに、食事を減らして走るというだけですが、目的があればできるタイプなんです。3kg強は痩せたんじゃないかなと思います。
― それでかなり内面的にもマサムネ君に近づけた?
元気がなくなってくるので、その元気のなさがちょうどよかったですね。目に力が入ってない感じになっていて。
― 今回のドラマの“マサムネ君”は、原作に近いキャラクターになっていると思いますか?
多少違いますけど、覇気がないところは似ています。漫画ってコマで表現しているので、印象的な描写も多い。原作のヨネマイ先生もすごく表情の絵がお上手なので、その再現に挑戦しました。楽しみしていただけたら嬉しいです。

― 撮影の中で監督からのディレクションで印象的だったことはありますか?
マサムネ君の心が揺れるシーンを撮ったとき、顔に力が入ってしまって。3テイクくらい重ねたんですが、監督から「何もしなくても目で伝わるから、ここに力を入れずに、体の末端、指とかそういうのに力を逃がしてみて」と言われました。山浦監督は是枝裕和監督の監督助手を務めていた方で、すごく映画っぽい撮り方をされるんです。説明的なお芝居を好まず、「しなくとも伝わる」撮り方をしてくださるので、デフォルメしなくていい、やりすぎなくていいという点がとても勉強になりました。
― 秋田さんと齊藤さんは違うタイプの女性を演じられていますが、初共演でお二人に対して演じ分けはされましたか。お二人の印象は?
演じ分けはめちゃくちゃしました。モモカは本命なので、優しさと甘える部分と、丁寧に対応するところがある。(齊藤さん演じる)〇〇子に対してはそれがないんです。ポスター撮影のときに初めてお会いしたんですが、秋田さんはクールで静かな方なのかなと思っていたのですが、お会いしたら誰にも壁を作らず、ぽわぽわしていて天然さんという印象でした。齊藤さんはずっと明るくて、誰とでも仲良くなれて、よくおしゃべりして笑い声が大きいです(笑)。そこにいるだけで場が明るくなるような素敵な方ですね。なので、現場はとても和やかでした。そこに中田(前原滉)さんとの男同士のシーンが入ってきて、それも楽しかったです。職場にいるときのマサムネ君はまた違った顔をしているので。

―「幸せになりたいマサムネ君」というタイトルですが、視聴者の皆さんにどんな幸せの形を感じ取ってほしいですか?
マサムネ君だけでなく、登場人物全員がそれぞれの幸せの形を追い求めてもがいていく物語です。モモカや〇〇子が最後にどういう幸せを選択するのかというところが、一番の見どころだと思います。マサムネ君はずっと幸せなんじゃないかな。10年付き合っている彼女がいて、仕事は上手くいっていないかもしれないけど一発は当てていて、中田さんという先輩もいて、ツバサという友達もいる。カーストでいえば、上のほうでずっと悩んでいるような印象があります。そんな小さな幸せを見つめ直してほしいなと思いながら演じていました。今の環境よりも上へ、というのが人間の心理だと思いますが、ドラマをご覧になる方には改めて今の自分、小さな幸せを見つめ直してほしいと思います。意外と幸せだったりするんですよね。マサムネ君、人間臭いんです。
― 中沢さんご自身が最近幸せだなと思ったエピソードはありますか?
僕、休みの日に何をしたらいいか分からないんです。なので、現場に行っているときのほうが楽しくて、幸せなんです。お仕事をしているときですね。今はこの勢いに乗っていきたいです。

― このドラマを通して、結婚への考え方の変化はありましたか? 今プロポーズを考えている方も観ているかもしれません。そんな方々に声をかけるとしたら?
マサムネ君の気持ちは分からなくはないんです。結婚となると、 “責任”がついてくるので安定した仕事に就かないと無理でしょ・・・と考えますよね。でも、やっぱり思ったことを話し合うのが一番だなと思いました。相手がどう考えているかは聞いてみないとわからない。怖がらずに話し合いをするべきなんだなとすごく感じました。
― 最後にドラマを楽しみに観てくださる皆さんへメッセージをお願いします。
共感できるキャラクターや気持ちが、誰か一人は絶対にあると思うので、マサムネ君にムカついたり反面教師にしたり、逆に沼ってくれたりしたら嬉しいです。人間の弱さやズルさもリアルに描かれているので、そういう人の面白さに注目して観ていただけたら嬉しいです。
【中沢元紀(Motoki Nakazawa)】
2000年2月20日生まれ、茨城県出身。
主な出演作品に、ドラマ「ナンバMG5」、「下剋上球児」、「366日」「ひだまりが聴こえる」「あんぱん」(2025)でNHK連続テレビ小説に初出演し、「ゲームチェンジ」(2026/BS-TBS)ではテレビドラマ初単独主演を務めた。
ほかにも、映画『沈黙の艦隊』 (2023)、『ファストブレイク』 (2024)、『君の顔では泣けない』(2025)、『WIND BREAKER / ウィンドブレイカー』(2025)などがある。

ドラマイズム 「幸せになりたいマサムネ君」
<全体あらすじ>
売れない作家・マサムネ(中沢元紀)は、交際10年になる恋人・モモカ(秋田汐梨)との関係が、フラれる直前の“終わり”にあると思い込む。現実から逃避するように、彼は相席バーで出会った女性・○○子(齊藤なぎさ)と一夜を共にしてしまう。
密かにモモカへ想いを寄せる親友のツバサ(簡秀吉)や、マサムネの才能を信じ叱咤激励する編集長の中田(前原滉)など、周囲の人間模様も絡み合い、マサムネの優柔不断さが招いた「三角関係」は思わぬ方向へと加速していく……。
10年という歳月の重みと、一瞬の過ち。それぞれの想いがぶつかり合った末に、彼らが選ぶ「幸せ」の形とは――。人間のズルさと純粋さをリアルに描いた、大人の恋愛群像劇。
放送情報
2026 年 8月11 日(火)6話放送
MBS:毎週火曜 24:59~
TBS:毎週火曜 25:26~
CBC:毎週火曜 25:20~
RKB:毎週火曜 25:28~
HBC:毎週火曜 25:29~
出演:中沢元紀
秋田汐梨 齊藤なぎさ 簡秀吉 八村倫太郎(WATWING) / 前原滉
原作:ヨネマイ『幸せになりたいマサムネ君』(文藝春秋)
監督:山浦未陽
脚本:武田雄樹
OP主題歌:悠馬「スキマカゼ」(Polydor Records)
ED主題歌:Offo tokyo「倖せのカタチ」(Imperial Records)
制作プロダクション: DOTS&LINE
共同制作:NEWTOWN inc.
製作:「幸せになりたいマサムネ君」製作委員会・MBS
公式HP
https://www.mbs.jp/masamunekun/
配信
TVerで見逃し配信あり
TBS放送後、U-NEXT、Hulu、DMM TVでも配信
公式 SNS
■ X:@dramaism_mbs
■ Instagram:@dramaism_mbs
■ ドラマイズム公式アカウント ⇒ @dramaism_mbs(TikTok 全作品共通 ⇒ @drama_mbs )
★公式タグ #幸せになりたいマサムネ君 #マサムネ君 #ドラマイズム
©「幸せになりたいマサムネ君」製作委員会・MBS
取材撮影:松林満美
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