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市川中車と市川團子による歌舞伎町大歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内『獨道中五十三驛』上演決定

2026年5月に東京・THEATER MILANO-Zaにて、市川中車と市川團子による歌舞伎町大歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』の上演が決定した。

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市川團子  市川中車

本作は文政十年(1827)に江戸河原崎座で初演。作者は『東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)』や『桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)』などを手掛けた四世鶴屋南北(よんせいつるやなんぼく)。時、江戸で人気を博していた十返舎一九の「東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)」に着想を得て、それとは逆に京都を起点に江戸を目指しながら、五十三次の宿場で物語が展開されていく。永らく上演が途絶えていたが、昭和五十六年(1981)に三代目市川猿之助(二世市川猿翁)が歌舞伎座にて復活上演。澤瀉屋の中でも特に人気が高く、これまで12回再演された本作は「三代猿之助四十八撰」のひとつに数えられている。

2024年に「歌舞伎町大歌舞伎」と題してTHEATER MILANO-Zaで初めての歌舞伎公演を上演いたしましたが、今回2026年には、近年は新作歌舞伎『流白浪燦星(ルパン三世)』に出演、映像でも活躍を続ける市川中車と、その息子で昨年はスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』にてヤマトタケルを演じ、家の芸である『義経千本桜』にも挑戦する、歌舞伎界のホープ市川團子が出演し、宙乗りあり・早替りありのエネルギッシュでスペクタクルな本演目を上演します。THEATER MILANO-Zaで、宙乗りを行うのは初の試みとなり、新宿、そしてTHEATER MILANO-Zaならではの形で、かつてないエンタメ性の高い歌舞伎公演を実現します。

市川中車(いちかわ ちゅうしゃ)【澤瀉屋】
1965年12月7日生まれ。二世市川猿翁の長男。
1989年香川照之の名で俳優デビューし数々の映像作品で活躍。
2012年6月・7月新橋演舞場『小栗栖の長兵衛』の長兵衛、スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』の帝ほかで九代目市川中車を襲名。
『ぢいさんばあさん』伊織、『芝浜革財布』政五郎、『傾城反魂香』浮世又平、『義経千本桜』秩父庄司重忠など、時代物、世話物、そして新歌舞伎などでの活躍が印象的な一方、近年は澤瀉屋の芸の継承にもつとめている。

市川團子(いちかわ だんこ)【澤瀉屋】
2004年1月16日生まれ。市川中車の長男。祖父は二世市川猿翁。
2012年6月・7月新橋演舞場スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』のワカタケルで、五代目市川團子を名のり初舞台。
2024年に新橋演舞場、御園座、大阪松竹座、博多座の四劇場でスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』にてヤマトタケルを勤めた。
近年は『新・三国志 関羽篇』関平、『天守物語』姫川図書之助、『火の鳥』ウミヒコ、『義経千本桜』佐藤忠信実は源九郎狐を勤めるなど、今後一層の飛躍が期待される。

※「澤瀉屋」の「瀉」のつくりは、正しくは“わかんむり”

歌舞伎町大歌舞伎
三代猿之助四十八撰の内『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』

作:四世鶴屋南北
出演:市川中車、市川團子
日程:2026年5月
会場:THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6F)
主催:Bunkamura、TSTエンタテイメント
企画・制作:松竹株式会社
製作:Bunkamura