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スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』 通算上演回数1,000回達成 ! カーテンコールレポート

本日、2024年3月10日、新橋演舞場昼の部の公演にて、スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』が通算上演回数1,000回を達成。1986年2月4日の初演開幕より38年を繋いだ偉業となった。カーテンコールでは出演者を代表して市川中車と市川團子が挨拶を行い、観客と共に記念すべき瞬間をかみしめた。本公演は、3月20日(水・祝)まで新橋演舞場にて上演される。その後、5月に愛知・御園座、6月に大阪・大阪松竹座、10月に福岡・博多座で上演。

スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』は、哲学者・梅原猛が「古事記」を題材に、多くの深いメッセージを込めた熱い人間ドラマを三代目市川猿之助(二世市川猿翁)に書き下ろした作品。宙乗りをはじめとした迫力ある演出が人気を博し、“スーパー歌舞伎”という新たなジャンルを打ち立て、上演が重ねられてきた。

今回の公演は2月4日(日)に開幕。当初は中村 人と市川 子が主人公の小碓命・ヤマトタケルと大碓命の2役を交互出演で演じ、2月26日からは市川團子が一人で大役を担っている。1,000 回目となった本日の公演にても市川團子は、開演間もなくの小碓命/大碓命の対照的な2役の早変わりの場面で、見事な人物造型で瞬時に2役を演じ分け、一挙に観客の心を引き寄せた。そして小碓命からヤマトタケルへと成長していく姿を情感あふれる姿で丁寧に演じると同時に、スペクタクル満載の壮大な世界観を体現した。

カーテンコールでは、市川中車が感謝を述べると共に「父猿翁のために哲学者梅原猛先生が書き下ろされたこの『ヤマトタケル』。当時は、初演の頃、まさかこの日を迎え、1,000回も上演を重ねるとは両人とも思ってもいなかったと思います。きっと泉下の両人ともとても喜び、今この瞬間を天翔ける天より見守ってくれていると存じます」と挨拶。「夜の部より1,001 回目の公演が行われます。この後、2,000回を目指し、5月は名古屋御園座、6月は大阪松竹座、10月は福岡博多座と我々は『ヤマトタケル』を続けてまいります。」と、更なる意欲をのぞかせた。

一方、市川團子も「この作品は私が初舞台の時に出演させていただいた作品で、本当に大好きな作品です」と思いを語り、「祖父が作った『ヤマトタケル』という作品がこれからも皆様に愛されて、1,500回、2,000回、3,000回と上演されますよう心より願っております。また、私も精進を重ねてまいります」と、今後に期待膨らむ熱いメッセージを発した。

スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』
2024年2月4日(日)~3月20日(水・祝)新橋演舞場
梅原 猛 作
石川耕士 監修
二世市川猿翁 脚本・演出
スーパー歌舞伎
三代猿之助四十八撰の内
ヤマトタケル
小碓命後にヤマトタケル/大碓命 中村 隼人/市川 團子(交互出演)
兄橘姫/弟橘姫  中村 米吉
帝        市川 中車
皇后/姥神    市川 門之助
タケヒコ     中村 福之助
ヘタルベ     中村 歌之助
犬神の使者/琉球の踊り子/新朝臣 嘉島 典俊
ヤイラム     市川 青虎
老大臣      市川 寿猿
倭姫       市川 笑三郎
国造の妻     市川 笑也
熊襲兄タケル/山神 市川 猿弥
帝の使者     中村 隼人/市川 團子/市川 青虎(交互出演)
尾張の国造    市川錦之助
熊襲弟タケル   市川錦之助/中村歌之助(交互出演)
みやず姫     市川笑野/市川三四助(交互出演)

公式HP: https://www.kabuki-bito.jp/theaters/shinbashi/play/842
5月に愛知・御園座、6月に大阪・大阪松竹座、10月に福岡・博多座