本日、5月6日(火・休)より新橋演舞場にて、野沢尚の傑作小説の初舞台化作品、『反乱のボヤージュ』が開幕する。
初日に先立ち、演出の鴻上尚史、出演する石黒賢、岡本圭人、大内リオン、南沢奈央、益岡徹が登壇して、囲み取材が行われ、ゲネプロが公開された。新橋演舞場での本公演は5月16日(金)まで、6月1日(日)~6月8日(日)には大阪松竹座にて上演。
名門大学の学生寮を舞台に、廃寮を巡り対立する大学側と学生、そして彼らを見守る舎監との心の交流を通して、若者たちの葛藤や成長、そして社会への問いを鋭く浮き彫りにした名作小説を、鴻上が現代的な視点も加えて舞台とした。
【囲み取材】
鴻上尚史 大内リオン 岡本圭人 石黒賢 南沢奈央 益岡徹
まず脚本・演出の鴻上尚史が「野沢尚さんの傑作小説を、この素晴らしいキャストで十分に手応えのある作品になったと思います。早くお客さまに見せたくてワクワクしております」と挨拶。舎監の名倉役を演じる石黒賢も「ほんとにいい感じになってきてるんで、早く明日ならないかなと待ち望んでおります」と自信をのぞかせた。
岡本圭太が「19歳の坂下薫平を演じます、岡本圭太です」と挨拶すると、何を思ったか大内リオンが「違います。19歳じゃないです。ご自身の年齢」とツッコミ、大爆笑に。さらに大内リヨンが「Lじゃないよ、Rだよ。ライオンじゃないよ、リオンだよ」 という定番の自己紹介を大声で行うと、鴻上に「知っているんだけど、毎回やるか?!」と言われた。それでも「やります!これが僕の自己紹介です。よろしくお願いします」という堂々とした姿に鴻上も「そうか」と納得したようだ。
南沢奈央は「ご覧の通り割烹着を着て、このお話の舞台となる学生寮の食堂で働く、ちょっと癖の強い女性を演じます」。南沢の新たな挑戦となるのか?!
学生たちを寮から追い出す側の学長補佐を演じる益岡徹は「稽古場で見終わっても、いつもとても爽やかな気持ちになって、これは原作の力と、それから鴻上さんの毎日毎日積み重ねてきたみんなへの言葉がそうさせてるんだろうなという風に実感しております」と挨拶した。
岡本の印象を聞かれた石黒は、自らが舞台出演の経験が多くないことを述べた上で「彼は演劇のことをすごくよくわかってるんだなと。舞台でのそのポジションの取り方、音楽のタイミングや、とても細かいセッションを鴻上さんとしていて、年が随分違うんですけれども、非常に彼は頼りがいがあるなと思っています。薫平役も日々重ねていくうちに、どんどん薫平になってきて、僭越な言い方ですけど、とても勘のいい人だなと思いますし、彼が若い他の俳優さんたちを引っ張ってくれているので、すごくいいムードでまとまっていると思います」とほめちぎった。
ここで鴻上に「何も言うなよ」と釘を刺された大内は自ら口にチャック!
岡本は大内の印象を「実際には僕の方が年上で、事務所の先輩という立場ですけれども、この舞台の中では、リオンくんが先輩役なので、先輩・後輩が逆転するのも、舞台ならではだと思います。稽古場で初めて会った時が初対面でしたが、そこから今日までの成長具合が、ほんとにライオンのようなので、初日を迎えてからもどうなるのか、すごく楽しみにしてます」と話した。
大内の岡本について「最初は緊張したんですけど、何回かご飯に連れてっていただいて、そこで関係性を築きあげられたと思っています。すごく頼りがいのある先輩です」と話し、岡本も「銭湯も行ったね」と笑顔で。
鴻上は「石黒さんのパブリックイメージは穏やかで優しくてだと思うんですけど、多分今回は驚かれると思います。最初に出てきた時からまさに元機動隊員という強さがある。学生たちに『お前たちを追い出してやる』という風に啖呵を切るのですが、岡本くんが演じる薫平を中心にだんだん学生と近づいていく流れが、実に心温まり、面白く、切なく熱いドラマになっております」と解説。
岡本も「もう準備はもうできてます。本当に素晴らしい作品で、どんな方にも楽しんでいただけるような作品となっていてます。この作品では若者たちがどうすればいいのかがわからないまま、どんどん先に進んでいくんです。そういうふうに迷う時は必ずあると思うので、個人的には、この先どうやって生きていこうかなとか、ちょっと迷ってるなという方々、自分と同世代や学生の方たちに観てほしいと思っています。この作品を見た後に必ず何かを感じて、自分の人生を生きようと思ってもらえる作品となっています」と熱く語った。
【ゲネプロ】
寮生を追い出す命を受けてやってきた舎監・名倉憲太朗(石黒賢 右端)に騒然とする寮生たち
1年の坂下薫平(岡本圭人 下)と 3年の江藤麦太(大内リオン)もその一人
ふとしたことから、薫平の個人的事情を名倉が知ることとなり、次第に繋がりを深めていく
寮の立ち退き問題だけでなく、個性あふれる寮生たちの日常も描かれ
登場人物たちの青春模様・人間模様に笑いと感動を散りばめて…。 そして寮はどうなるのか?薫平と麦太は、どういう選択をするのか?
舞台『反乱のボヤージュ』
2025年5月6日(火・振休)〜16日(金) 新橋演舞場
2025年6月1日(日)〜8日(日) 大阪松竹座
原作:野沢尚 (「反乱のボヤージュ」集英社)
脚本・演出:鴻上尚史
キャスト
名倉憲太朗:石黒賢
坂下薫平:岡本圭人
江藤麦太:大内リオン
司馬英雄:小日向星一
本多真純:駒井蓮
葛山天:小松準弥
田北奈生子:谷口めぐ
沖田:前田隆太朗
茂庭章吾:財津優太郎
立花:渡辺芳博
神楽:葉山昴
久慈刑事:加藤虎ノ介
日高菊:南沢奈央
宅間玲一:益岡徹
伊田臣弥 / 上野恵佳 / 内田智大 / 大城智哉 / 掛裕登 / 木村友美 / 京谷晶也 / 小栁喬 / 都築亮介 / 光吉熙哲 / 脇卓史 / 和田慶史朗
公式HP:https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/202505_enbujo/