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スーパー・ソウルフル・ミュージカル『ウィズ ~オズの魔法使い~』田野優花 [AKB48] インタビュー 

2012年に続き3月7日(土)から再演の幕が開いた宮本亜門演出のスーパー・ソウルフル・ミュージカル『ウィズ ~オズの魔法使い~』。
その主役のドロシー役にオーデションを勝ち抜いて選ばれ、W主演するAKB48田野優花のインタビューをお届けする。
(もう一人の主演、梅田彩佳[NMB48] のインタビューはこちら)
(田野優花のサイン入りチェキのプレゼントはこちら)
(スーパー・ソウルフル・ミュージカル『ウィズ ~オズの魔法使い~』田野優花 公開リハーサル記事はこちら)

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―お稽古は今、どんな感じですか?
今日、初めて全体を通してやりました。初めて通してやって「こんなに疲れるんだ…」と思いました。これまでは場面ごとに稽古してきたので、疲れたと感じることはなかったのですが、今日初めて全部を通してやって「こんなに汗をかくんだ!」と我ながらびっくりしました。

―ハードなのですね。1日2回公演という日もありますが、2回公演向けの体力作りや喉のケアなどしていますか?
そういえば、喉のケアってしてないんです。

―毎日の稽古で、今も大丈夫ですか?
大丈夫です!(笑顔)

―田野さんが初めてミュージカルを意識したのはいつですか?
梅田さんの『イン・ザ・ハイツ』を見た時からですね。私の中で変わりましたね。「私、これやりたい!」と思ったので。

―その時と同じくらい強く「これをやりたい!」と思ったことは、他にもありましたか?
私は「これをやりたい!」というような夢を持つことがなかったんです。『イン・ザ・ハイツ』を見に行った時は「演技に興味がでてきたかな」と感じ始めて、自分から映画館や劇場に頻繁に足を運ぶようになった頃だったんです。そして梅田さんの舞台を見て、ミュージカルを初めて観て「これやりたい!」と初めて思いました。歌もダンスも好きだし、演技もこれから勉強したいと思っています。

―そして『ウィズ』のオーデションに参加するわけですね。参加する時には「よし、やるぞ!」という感じだったのでしょうか?
いえ、この作品の前回のオーデションで失礼なことをしてしまったので、今回は受けていいのかと躊躇しました。

―でも前回は、まだミュージカルに興味がなかったのですよね?
はい。でも亜門さんが前回の私の振る舞いを覚えていらしたら、今回はやっぱり落とされてしまうのかなぁとか、いろいろなことを考えてしまいました。でも亜門さんはそんなことを気にする方じゃなくて、私のことは2次審査くらいで気付かれたようで(笑)。合格できてよかったです。

―でもミュージカルは歌に踊りに演技と現実は過酷ですよね。そんなミュージカルに踏み出すのは勇気も必要だったと思いますが、ハードルが高くは感じなかったですか?
ハードルとか以前の問題で、私が強く「やりたい」と思えた初めてのことと言っていいくらいのことですから。ミュージカルも初めてだから、レベルとか考える前に強く「やりたい!」という思いがあったので、それ以外のことは考えてなかったですね。でも現場に来てみて感じる過酷さはあります(笑)。踏み出す勇気より稽古場に来てから実感する方が大きいです。

―具体的には?
演技より歌の方が不安です。最初は演技に苦手意識があったのです。でも稽古が始まって、ダンスも本格的にイチから先生に教わるのが初めてだったので、まず戸惑いました。

―たとえばダンスだと振付の細かな点まで指摘されるとかですか?
ミュージカルのダンスは踊りといっても感情表現だったりするんです。だから振付という感じではないんです。歌も歌ではなくて、台詞…。それが難しいんです。今も全然できなくて…。もう残り日数を考えると…焦っています。

―先日の稽古場会見で拝見した時には、とても伸び伸びとして元気なドロシーだなぁと拝見しましたよ。
そうですか?演技している時、歌っている時の自分は、楽しくて感情も出ていると思いながらやっているのですが、後から客観的に撮ってあったビデオなどを観ると、実際は全然伝わってこなかったりするんです。そこが難しいです。
ただファンの方に観ていただくのは最終オーデション以来だったので、ファンの方々に「成長しているね、田野ちゃん」って言っていただけて嬉しかったです。自分ではまだまだ実感できないですけど、そうやって褒めて頂けるのは少しずつでも成長できているのかなぁと思えたので、がんばろうと思いました。

―お稽古してみて、梅田さんのドロシー、田野さんのドロシーがあると思うのですが、それぞれのいいところを教えてもらえますか?
えっ、自分の良いところも言うのですか?無理です。自分の良いところは見つけられなくて…。それが、まずダメですよね。自分の良いところがあると思えない自分がダメですよね。だから焦っています。自分で思えない以上、お客さんに伝えられないですから。時間が欲しいです。
あ、でも梅田さんの良いところは言えますよ。梅田さんは私が持っていない繊細さを持っています。動きや言葉の運びとか…。私はすごく好きです!

―ドロシーの役について、二人で話し合ったりされましたか?
ないですねぇ。振付などが分からない時や台詞が変わったりした時には互いに聞きますが、そういうところだけですね。ドロシーの役柄についてや「ここの部分はどういう感情でしゃべっている?」というようなことは相談していません。

―同じ歌、同じ振付だけど、そこに個性が出てくる…?
そうですね。ふたりのドロシーは全く違うものになると思います。

―自分なりの広がりが感じられていますか?
徐々に広がっていることを感じています。今日、初めて通して稽古をしてみて、私の中でちょっとイメージが広がりました。今までは場面ごとにぶつ切りに稽古をしてきたので、その場面の世界だけしかなかったのですが、今日初めて全部つなげて稽古をして、広い世界がちょっとずつ見えてきたような気がします。新しい発見が楽しかったりします。

―共演者が豪華ですが、稽古の中で「この人のココすごい!」と思ったことはありますか?
阿知波さんの演技が毎回違っているので、すごく面白いです。同じ場面でも自分のアレンジをなさっているので、同じものを観ることがあまりありません。それがすごく楽しい。稽古場というのは自分でいっぱい挑戦して「やっぱりここ、違うなぁ~」とか反省して、その繰り返しなんだと思うのですが、そのチャレンジをする勇気も私にはまだないのです。まだ自分は全部同じ感じ…。無理にバリエーションを作る必要はないと思うのですが、物語がどんどん繰り広げられて世界が広がっていくのに、私はいつも同じになってしまうのです…。

―ファンのみなさんに「『ウィズ』ドロシー役の田野優花はこんなですよ」とお伝えするとしたら?
たぶんいつもと全然違う田野だと思います。あ~、でもどうだろう…。私がファンの方々の前で見せている姿は、ドロシーと若干近い部分があるんですが、それはファンのみなさんがいるということを意識して見せてしまう部分かな。素の私はドロシーとは全然違うんです。

―今、田野さんの思っているドロシーってどんな女の子ですか?
優しい心の持ち主で、困っている人がいたらすぐに助けたいと思うし、思うだけでなく行動にすぐに移せる気の強い子だと思います。あ、でもそういうところは、私にも似ているのかなぁ…。根はすごく似ているのですが、見せている部分は違う…。分かっていただけるでしょうか?

―『ウィズ』にはAKB48の田野優花を知らない観客がきっと来るでしょうし、また幅広い観客に来て欲しいと願っていると思うのですが、そんな観客へのアピールは?
私のファンの方はきっと来て下さると思います。ただファンの方は私の悪いところをあまり探さないんじゃないかと思うんです。「田野ちゃん、よかったよ」って言って下さる方がほとんどかなぁと勝手に思っています。でもAKB48を知らない、私のことを「この人って誰?」と思っている方たちをいい意味で裏切りたい。それを目標にこの舞台を頑張りたいと、最初は思っていたんです。あ~でも、今の私にはたぶん無理かな…。でも意識してがんばりたいと思っています。

田野優花
1997年3月7日生まれ、東京都出身。
AKB48チームK所属。2011年「第12期研究生オーディション」に合格。小学校4年から始めたダンスは若手随一の実力を誇り、キレのあるパフォーマンスには定評がある。研究生時代は前列やセンターポジションを務め、現在に至るまでAKB48劇場での公演を支えるほか、チームB 5th Stage『シアターの女神』で渡辺麻友のアンダーも担当するなど研鑽をつみ、2012年3月にチーム4のメンバーに昇格。2014年10月に上演された舞台『トロイメライにさよなら』では初舞台・初主演を務めた。2014年11月26日発売の、AKB48 38枚目のシングル「希望的リフレイン」では、初の選抜メンバーにも抜擢されるなど、今後の活躍も期待されている。
https://twitter.com/tanoyuka_0307

 

wiz_senzai公演情報:スーパー・ソウルフル・ミュージカル「ウィズ~オズの魔法使い~」
原作/ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』
脚本/ウィリアム・F・ブラウン 作詞・作曲/チャーリー・スモールズ
翻訳・演出/宮本亜門
訳詞 /森雪之丞
編曲 /Nao’ymt
音楽監督 /益田トッシュ
振付 /仲宗根梨乃
出演/ 梅田彩佳 [NMB48] 田野優花 [AKB48] 《ダブルキャスト》
佐賀龍彦 [LE VELVETS]/施鐘泰(JONTE)/エハラマサヒロ
岡本知高 阿知波悟美 《ダブルキャスト》/小柳ゆき/瀬戸カトリーヌ
仲宗根梨乃/吉田メタル/陣内孝則 他

【東 京】 2015 年3 月7 日(土)~3 月22 日(日) 東京国際フォーラム ホールC
料金 :S席:13,000円/A席:10,000円/B席:8,000円(全席指定・税込)
U-25チケット=6,000円 (観劇時25歳以下対象・当日指定席券引換・要身分証明書)
高校生以下チケット=3,000円 (高校生以下対象・当日指定席券引換・要身分証明書)
※U-25チケット・高校生以下チケットはチケットぴあ、AKB48グループチケットセンターにて前売り販売のみ

【大 阪】 2015 年4 月4 日(土)~4 月5 日(日) 梅田芸術劇場メインホール
【名古屋】 2015 年4 月18 日(土)~4 月19 日(日) 愛知県芸術劇場大ホール
【福 岡】 2015 年4 月25 日(土)~4 月26 日(日) キャナルシティ劇場

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