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絶賛上演中!『希望のホシ2018』 緒月遠麻&野村宏伸インタビュー 緒月「今回は大人の芝居」 野村「希望を持って帰って頂きたい」

2015年に初演され、コメディ要素たっぷりでハートフルな舞台として好評を博した『希望のホシ』の続編『希望のホシ2018』が6月13日(水)から幕を開けた。
前作に引き続き、作・演出は劇団LIVES主宰・大浜直樹、そして元宝塚歌劇団宙組男役スター・緒月遠麻と、石原プロの池田勉、金児憲史の刑事役トリオが登場する。
さらに、今作では犯人役として野村宏伸が出演するのも注目だ。

Astageは、初日まで10日余りとなった稽古場訪ね、緒月遠麻と野村宏伸にインタビュー。
刑事ドラマだけではない、『希望のホシ』ならではの見どころを教えてもらった。また初共演となる、おふたりのやり取りもお楽しみ下さい。

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―初演は緒月さんの女優としての初出演作品でしたね。
野村:女優としての第一弾舞台だったんですね。
緒月:はい。すべてが初めてでしたので、男性が稽古場にいるのも初めてで、どんな稽古着を着ていいのか、靴は最初からヒールを履いた方がいいのか…と分からないことだらけで、一応全部持って来てみたら、裸足の人がいたり、スリッパの人がいたり。自由なんだと驚いたり、刺激を受けたりした覚えがあります。

―お客様がとても楽しまれた初演だそうですが、どんなところがよかったと思っておられますか?
緒月:やはり会話、掛け合いのテンポでしょうか。
野村:今回の緒月さん、池田さん、金児さん演じる三人の刑事の関係性は、前回からつながっていますか?
緒月:はい、つながっています。私の演じる中原悠希のキャラクターも基本的には変わっておらず、(作・演出の)大浜さんからのいじられ方も、前作の後半から引き続いています。
とはいえ、前回は体の大きな俳優たちが周りに揺さぶられ、かき回されて、舞台上を所狭しと走りまわったりしましたね。
野村:では今回は続編とはいえ、初演とは少し雰囲気が違いそうですね。会話、掛け合いは今回も面白いですが、動きという点ではもっと「静」のような…。
緒月:はい、今回は大人の芝居のような気がしますね。

―緒月さんは時間を経て同じ役を演じますが、ご自身の変化は感じておられますか?
緒月:続編だから、2回目だからという気負いはあまりなく、一つのものを演じるという点では変わらないので、精一杯、一生懸命に演じるのみだと思っています。
ただこの3年の間にたくさん経験をさせて頂いたので、いろいろな意味で強くなっている部分もあると思います。それが良い意味で出て欲しいなと思っています。

―野村さんは物語の核となるミステリアスな男性・沢木を演じられますね。
緒月:初めて台本を読んだ時には、沢木ってどういう人なのか、とても気になりました。
野村:実は今回、僕はただ「犯人役」と聞いて、出演をお受けしたんです。(笑) でもなかなか脚本がこなくて、結末まで読んだのはつい数日前です。そして読んでみたら、お引き受けした時にイメージしていた犯人像とは全然違っていました。

―いわゆる「犯人」「犯罪者」のイメージとは違いますか?
野村:はい、全然違います。難しいと思いますけれど、とても面白い役ですよ。

―お稽古はいかがですか?
緒月:前回一緒だったキャストの方も何人かいらっしゃるので、すごく楽しいですし、雰囲気もやりやすいです。大浜さんのあのピリッとした感じも懐かしいと思いました。大浜さんは愛情がありますよね。それが大好きです。
野村:宝塚歌劇団にもそんな感じの演出家さんはいますか?
緒月:雰囲気がちょっと違いますけれど、いらっしゃいますよ。野村さんはどうですか?
野村:まだ探りながら稽古していますね。大浜さんは、まだ細かく言わず、自由にやらせて徐々に作っていくという感じなのかなと思いながらやっています。

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―数日間、ご一緒に稽古されてみて、お互いの印象はいかがですか?
緒月:野村さんのお芝居を近くで拝見させてもらって、台詞もお芝居も丁寧にされる方だと思いました。テンションが上がる役柄と、抑えた役柄、どちらがお好きなんですか?
野村:そうですねぇ…。どっちも好きですけれど、今回の役はいろいろな部分を見せることができますね。ただ舞台で「静」は難しいです。
緒月:そうですか?
野村:テンションあげて声を張り上げる役の方が、舞台ではやりやすい。特に舞台では「静」でもお客様に声を届かせて、聞かせないと意味がないですから。 緒月さんは、今回のような強い女性の役柄はどうですか?
緒月:強い役は多く頂きますね。やり易いですし、好きですよ。
野村:強い女性を演じられる方は多くないと思いますし、緒月さんはコメディもできる。とてもいいですよね。
緒月:ありがとうございます!
野村:ただ刑事役は専門用語が多くて大変ですよね。
緒月:こういう台詞は言い慣れていないと、すぐにばれてしまうので、練習を重ねないと。
野村:弁護士や医者とかもね。
緒月:そうですね。もう繰り返し練習しなきゃと思うんですが、ただ日程表をみたら、初日まで日数がそんなにない…。焦ります。
野村:わかります!(笑)

―野村さんも舞台はお好きですか?
野村:演劇は自分にとって人間的にも勉強になるので、最低でも年に1回はコンスタントにやっていきたいと思っています。間を空けてしまうと、やるときに怖くなってしまうんです。そして映像は時間がない中でも作るけれど、演劇は時間をもらえるので、1つ1つ大切に作っていける。舞台はお客様によって毎回反応が変わるのを感じることができますし、演劇は楽しみですね。
緒月:舞台って緊張しますよね。
野村:特に初日は緊張しますね。
緒月:フフフ(笑)。私は「初日は正解を知っている人はいないな」と思うんです。2日目からは間違えると、ばれちゃいますけど初日はばれないですから。そういう意味では気楽にできます。
野村:そうなんだ!(笑)
緒月:舞台は怖さもありますけれど、強くもなれる。両方ありますね。

―では、最後に『希望のホシ2018』をお薦めしていただけますか。
野村:お話が本当にステキな舞台なので、テーマになっている【希望】をお客様に持って帰って頂いて、「観てよかったな」「明日から頑張ろう」って思っていただけたらいいですね。そういう意味ではお薦めできる作品だと思うので、是非劇場に足を運んで頂ければと思います。

 

<公演概要>
【作品名】 『希望のホシ2018』
【作・演出】  大浜直樹
【出演】  緒月遠麻 池田努 金児憲史 岩永ジョーイ/野村宏伸
【公演スケジュール】
◆6月 【あうるすぽっと】
2018年6月13日(水)-6月17日(日)
【公演のお問い合わせ】 ものづくり計画  050-5316-6399
http://mono-dukuri.com