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渋谷で香港映画の祭典開幕!ラム・カートン(林家棟)登壇!脚本・プロデュース作に込めた思いを語り涙ぐむ

香港特別行政区設立25周年記念映画祭「Making Waves – Navigators of Hong Kong Cinema 香港映画の新しい力」が、2022年11月9日(水)にBunkamuraル・シネマにて始まった。
初日の上映作品『黄昏をぶっ殺せ』の開始に先立ち オープニング・セレモニーが行われ、ゲストとしてラム・カートン(『黄昏をぶっ殺せ』共同脚本・プロデューサー)、ゲイリー・マック(香港特別行政区政府創意香港 アシスタント・ディレクター、 香港電影発展局事務局長)、ティム・プーン、サニー・イップ(『同じ空の下』監督)、メイベル・チャン(香港電影発展局副主席、映画監督)アルバート・リー(香港国際映画祭エグゼクティブ・ディレクター)が登壇。

さらに『黄昏をぶっ殺せ』の上映後には、本作の共同脚本・プロデューサーをつとめたラム・カートン(林家棟)がQ&Aに登場。観客からの質問にたっぷり30分間答えてくれた。

「Making Waves – Navigators of Hong Kong Cinema 香港映画の新しい力」映画祭は11月13日(日)まで。香港映画のスチール写真が、Bunkamura 1階エレベーターホールとオンラインで13日(日)まで展覧されている。

オープニングセレモニー集合写真2

写真左より)ウィンサム・アウ  ゲイリー・マック  メイベル・チャン監督 ラム・カートン ティム・プーン監督、サニー・イップ監督 アルバート・リー

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映画『黄昏をぶっ殺せ』上演後、共同脚本・プロデュースを担ったラム・カートン(林家棟)が登壇した。

黄昏をぶっ殺せmain

今回の映画祭のオープニングを飾った映画『黄昏をぶっ殺せ』(原題:TIME/殺出個黄昏)は主演のパトリック・ツェーが自身のキャリア初で、史上最高齢(85歳)で2022年香港電影金像奨最優秀主演男優賞を受賞た作品。共演はフォン・ボーボー(馮寶寶)、ラム・シュー(林雪)、サム・リー(李燦森)と、お馴染みの香港スターが出演する開幕にふさわしい1本。
今年3月に大阪で開かれた第17回大阪アジアン映画祭で上映され大好評を得て、今回が東京での初上映となった。

黄昏をぶっ殺せsub

描かれるのは、かつて殺し屋としてタッグを組んでいたが、すでに引退していたチャウ(パトリック・ツェー)、フォン(フォン・ボーボー)、チョン(ラム・シュー)の三人が、再び集結。様々な事情で人生を終えたいと願う人たちのため自殺ほう助を請け負うことから始まる物語。アクションあり、ハラハラ・ドキドキもたっぷりありながら、多彩な世代の登場人物が、リアルな現代の香港を生きる姿を描く感動作だ。

 

ラム・カートンは本作を鑑賞したばかりの観客から寄せられた質問に丁寧に答えた。IMG_5673

 

―製作の経緯について
長い間香港映画を見てきて、俳優として参加もしてきて、特にここ30年は非常に刺激の多い作品が多いと感じており、他のジャンルの映画はないのかと考えていました。香港への思いと生活への関心からこの脚本を手掛け、映画化しようと思いました。

―キャスティングについて
最初は具体的な配役のイメージはありませんでしたが、脚本を書く中で登場人物像が浮かび上がってきました。キャスティングには役とのイメージのマッチングを想像しながら、3~4か月毎日のように多くの俳優に会いました。やはり良い俳優にやってほしいという思いで、たっぷりと時間をかけました。パトリック・ツェーのニックネームは四哥(4番目の兄)なので、僕もそう呼びますが、この高齢な役はパトリックにぴったりかなと思いオファーをしました。
四哥へのオファーでは、まず彼の健康を心配する友人たちの同意を取り付け、信頼を得るところから始まりました。四哥には若輩者として何度も会い「僕は昔、四哥の役をやったこともあります」などとたくさん話をしました。最後に四哥は「出演してもよいが、共演者は誰だね?」と尋ね、フォン・ボーボーだと答えると即、出演を決めてくれました。
フォン・ボーボーは(マレーシア出身で)今はマレーシアに住んでいますが、香港映画界で60年以上のキャリアを持つ俳優です。私自身がマレーシアに行って交渉して出演してもらいました。

―脚本で苦労したところは?
私ともう一人、二人で本作の脚本を書きましたが、二人とも映画の脚本を手掛けるのは初めてでした。全体としては楽しかったのですが、辛かったことは、書いていると次第に登場人物に入れ込んでしまい、その心情になり切ってしまい抜け出せない時期がありました。
制作全体では、なかなか家にも帰れず泊まり込み、食事もテイクアウトが続く時期もありましたが、振り返ってみると、それが一番楽しかった時期でもあります。脚本が完成し、撮影現場には毎日通いましたが、撮影現場でも編集段階で音楽や効果を含めても、私が満足できるレベルの作品に仕上がっていたので、それがとても嬉しかったです。

―ロケ地について教えてください。
私が日本映画を見てもロケ地はどこか気になり、行ってみたいと思うので、ロケ地については気を使って選びました。上環 (ションワン) 西環(サイワン)新界 土瓜湾です。新界は広いですが、空港より遠い四哥の家のあるあたりで、フォンが営むカラオケバーがあるのは土瓜湾、クリニックがあるのは西環です。香港で是非、これらの場所を訪ねて探してみてください。

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最後にお気に入りの台詞やシーンを訪ねられると、感情が込み上げたようで涙ぐんだラム・カートン。「それには、なぜこの脚本を書いたのかをお話した方がいいかもしれない」と答えて話し出した。
「人は年をとるといろんなことを考えます。高齢の方が何を求めておられるのか、自分は何ができるのかと、常に考えなければならないと思っています。この映画を見て下さった皆さんが、家族、周りの友人、あるいは知らない方でもいい、周りの人に少しでも関心を持ってほしいと思います。今の社会では、だんだんと情が薄れているような気がしています。年を取ると頑固になったり耳を貸してくれなかったりするけれど、諦めるのではなく、人生の後輩として先輩を理解し、優しく応援する気持ちで支え合っていくことが必要だと思います」と手を震わせながら語った。

本映画祭における映画の上映は11月13日(日)まで。
懐かしの香港映画を含む名作香港映画のスチール写真の数々が、Bunkamura 1階エレベーターホールとオンラインで13日(日)まで展覧・公開されている。
オンライン展覧 https://makingwaves.hkiff.org.hk/virtual_exhibition

 

 

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