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髙橋海人、難役に挑戦も芳根京子とは“共闘”の関係! 撮影後の偶然再会で「もうひとりの俺~!」映画『君の顔では泣けない』大ヒット祈願!公開直前トークイベント

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映画『君の顔では泣けない』の大ヒット祈願!公開直前トークイベントが、11月10日、東京・赤城神社にて行われ、W主演の芳根京子と髙橋海人が登壇した。

本作は、君嶋彼方のデビュー作『君の顔では泣けない』を原作に、映画『決戦は日曜日』を手がけた坂下雄一郎監督がメガホンをとり、実写映画化。高校1年生の夏、プールに一緒に落ちたことがきっかけで、心と体が入れ替わってしまった坂平陸と水村まなみが、元に戻ることを信じその方法を模索し奔走しながら、進学、初恋、就職、結婚、出産、親との別れ…人生の転機を15年も入れ替わったまま経験していく姿を描きだす。

入れ替わってしまうふたりの坂平陸と水村まなみを芳根京子と髙橋海人が演じ、高校生時代の陸とまなみを西川愛莉と武市尚士、さらに、中沢元紀、前原滉、林裕太、大塚寧々、赤堀雅秋、片岡礼子、山中崇ら個性豊かな実力派俳優が顔を揃えた。

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劇中に登場する喫茶店「異邦人」をイメージしたセットに登場した芳根と髙橋。まずはアイスコーヒーとコーラで乾杯し、リラックスムードでトークがスタートした。

東京国際映画祭をはじめ、これまでの広報活動を振り返ながら、芳根は「たくさんの取材を受けさせてもらったり、バラエティ番組にお邪魔したりする中で、このタイトルを聞いて『面白そう』と言ってくださる方が多くて嬉しいです。そんな中、髙橋くんがいる日はすごく安心なんです。1人だと全部頑張らなきゃと思いますが、2人だと「ちょっと力抜いて行こうか」となれる」と、述べる。高橋が「自分がそういうバイブスが出ているんでしょうね。のんびり感というか」と照れ笑い。芳根は「それがありがたい。撮影の時もそうでしたが、さらにこの1カ月間たくさん助けてもらいました」と感謝する。

その言葉に、髙橋は「僕の方こそ、芳根ちゃんがいるとすごく元気になれる。お互い褒め合っていますが(笑)・・・。楽しい方なので、イベントの前日は「やった! 明日は芳根ちゃんだ」とワクワクします」とニッコリ。芳根は「やったー!遊園地みたいな存在だ!(笑)」と喜んだ。

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それでも、撮影中は苦労も多かったようで、髙橋は「撮影中は本当に役と“向き合い散らかす”という感じで、周りを見る余裕がなかった。常に「まなみ」に脳みそを持っていかれるくらいの覚悟でいないと置いていかれる感覚だったので、今はやっと人間として喋れている感じがします(笑)」と回顧。

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「15年間、心と体が入れ替わったまま」という、これまでの“入れ替わり”の物語とは違う、難しい役に挑んだが、オファーを受けた時に、芳根は「“入れ替わりもので、15年間入れ替わったまま”と聞いた時に、ということはずっと男性の役ということだとドキドキワクワクしながら脚本を読ませてもらいました。内容はファンタジーなんだけどリアルで、クスッと笑えるけれどコメディではない。どこかにこんな2人が本当にいるのかもしれないと思える、不思議な感覚になりました。この感覚を皆さんにちゃんとお届けできなきゃならない、というプレッシャーを感じました」と振り返る。

髙橋は「僕は特にタイトルが引っかかっていたんです」と言い、「『君の顔では泣けない』(とは?) 入れ替わりものだから? どういう意味なんだろう?と考える作業が楽しかったです」としながらも、「入れ替わってから15年間、しっとりと二人で生活を“サバイブしていく”感じが描かれていたので、これは並大抵の覚悟ではできないだろうなと思いました」と語る。

複雑な感情を抱きながら演じていくことに、普通の役作りもできず、“怖さ”さえ感じていたという2人。髙橋は「怖さという感覚は、撮影が終わるまでずっとありました。自分のアプローチが合っているのだろうか、と常に考えていました。芳根さんの表情などを見て、「ああ、何かを引き出せたな」と思ったら、自分の中では合格だと思いました。あと、監督の『オッケーです』の声を信じてやっていました」と、役と向き合い、手探りで演じ進めていた様子。

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芳根は「リハーサルに入る前に、一人で考えている時間が一番怖かった。リハで髙橋くんや監督、チームの皆さんとお会いしてこの作品について話し合えたことが大きかったです」とし、「最初は“男性らしく”“女性らしく”と考えていたのですが、そうじゃないと。この物語は、陸やまなみの心の方を追求することが大事なので、外見の話ではないという共通認識にたどり着けたことはすごく大きかったです」と述懐した。

互いのその気持ちを理解するのは「あなたしかいない」という関係は、役同様に芳根と髙橋にも。芳根が「それを分かち合えているような感覚があった。すごくおこがましいですが、生き方が似ているのかも・・・と思う瞬間が何度かありました」と話すと、髙橋も「役に対して2人で一生懸命突き詰めていく時間が、マインドを一緒にできていた。抱えているジレンマが一緒だったからこそ、同じ方向を向けたのだと思います。陸とまなみとリンクしていました」と同調した。

髙橋は芳根を「もう一人の俺」と感じた瞬間もあったようで、今年の初めに別の作品を撮影している時に廊下で偶然芳根に会ったことに触れ、「僕はその時、難しいシーンの撮影で、すごく戦っていて芳根さんを見て思わず「もう一人の俺~」と言って駆け寄ったんです」と告白。芳根は「私は『もう違う人生だよ、頑張ってね』と言ったんですけど(笑)」と慌てたようだが、「それぐらい本当に戦った作品でした」と、キッパリ。髙橋も「“共闘”という言葉がふさわしい。抱えていた感情は一緒だったと感じます」と共感していた。

映画『君の顔では泣けない』
<STORY>

高校1年生の坂平陸と水村まなみは、プールに一緒に落ちたことがきっかけで心と体が入れ替わってしまう。いつか元に戻ると信じ、入れ替わったことは二人だけの秘密にすると決めた二人だったが、“坂平陸”としてそつなく生きるまなみとは異なり、陸はうまく“水村まなみ”になりきれず戸惑ううちに時が流れていく。
もう元には戻れないのだろうか。“自分”として生きることを諦め、新たな人生を歩み出すべきか――。迷いを抱えながらも二人は、高校卒業と進学、初恋、就職、結婚、出産、そして親との別れと、人生の転機を経験していく。
しかし入れ替わったまま15年が過ぎた30歳の夏、まなみは「元に戻る方法がわかったかも」と陸に告げる…。

芳根京子 髙橋海人
西川愛莉 武市尚士
中沢元紀 林裕太/石川瑠華 前野朋哉 / 前原滉 ふせえり
大塚寧々 赤堀雅秋 片岡礼子 山中崇

原作:君嶋彼方『君の顔では泣けない』(角川文庫/KADOKAWA 刊)
監督・脚本:坂下雄一郎 音楽:Inyoung Park
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会
(c)2025「君の顔では泣けない」製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/kiminake/
公式X(旧Twitter)/公式Instagram:@kiminake_movie #きみなけ

原作:『君の顔では泣けない』 君嶋彼方
<プロフィール>
君嶋彼方(きみじま かなた)
1989年生まれ。東京都出身。
2021年、「水平線は回転する」で第12回 小説 野性時代 新人賞を受賞。
同作を改題した『君の顔では泣けない』でデビュー。
他の著書に『夜がうたた寝してる間に』『一番の恋人』(以上KADOKAWA)『春のほとりで』(講談社)などがある。

11月14日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー