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髙橋海人「生半可な気持ちで臨んだら痛い目に遭う」と気を引き締め作品にチャレンジ! 武市尚士は髙橋と入れ替わってみたい!? 映画『君の顔では泣けない』ジャパンプレミア

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映画『君の顔では泣けない』のジャパンプレミアが、10月1日、東京・イイノホールにて行われ、W主演の芳根京子と髙橋海人をはじめ、共演の西川愛莉、武市尚士、中沢元紀と、坂下雄一郎監督が舞台挨拶に登壇した。

本作は、君嶋彼方のデビュー作『君の顔では泣けない』を原作に、映画『決戦は日曜日』を手がけた坂下雄一郎監督がメガホンをとり、実写映画化。高校1年生の夏、プールに一緒に落ちたことがきっかけで、心と体が入れ替わってしまった坂平陸(さかひら・りく)と水村まなみが、元に戻ることを信じその方法を模索し奔走しながら、進学、初恋、就職、結婚、出産、親との別れ…人生の転機を15年も入れ替わったまま経験していく姿を描きだす。

入れ替わってしまうふたり、坂平陸と水村まなみを芳根京子と髙橋海人が演じ、高校生時代の陸とまなみを西川愛莉と武市尚士、さらに、中沢元紀、前原滉、林裕太、大塚寧々、赤堀雅秋、片岡礼子、山中崇ら個性豊かな実力派俳優が顔を揃えた。

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登壇者たちが次々と舞台に登場すると、会場は大歓声に包まれる。髙橋とファイティングポーズを決めた芳根は「本当にドッキドキで、 我が子をお披露目するような気持ちです」と緊張しながらも、本作初披露に喜びを表した。高橋は鑑賞後の観客に「いかがでしたか?」と声をかけ、大きな拍手が送られると「気持ちいいですね~!」とご満悦。

これまでも“入れ替わり”の物語はあったが、本作に初めて触れたときを振り返り、芳根は「初めて脚本を読んだときは、『そうきたか!、そうだよね』と思いました」と話しつつ、「難しそう!やります!」と言いました」と出演を決めた。

髙橋も「チャレンジングな作品になっていくんだろうなと思った。今までやらせていただきた役とは訳が違かった」と言い、「例えばライブでファンに会ったとき凄く嬉しいんですが、でも、もし誰かと入れ替わっている状態だったら、申し訳ないとか切ないと感じるかもしれない。なので、陸とまなみだけが持っている喜怒哀楽をていねいに演じないといけないなと。生半可に臨んだら痛い目に遭うなと思いました」と気合いを入れた様子。

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坂下監督は「物語の終わりはどちらにもとれるように気を付けました。原作はコメディとか主人公同士が恋に落ちるとか、そういうものを必要としていない内容なので、出版社の方に『恋愛関係になることはない、誇張したコメディにはしない』とお話ししました」と、映画制作に心がけていたことを明かす。

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役作りにも苦労があったようだが、芳根は「リハのときに監督が『お互いの役を入れ替えてみませんか』と提案してくださったんです。そのときに、入れ替わりという設定に引っ張られすぎていたけれど、私たちはシンプルに陸とまなみとして生きればいいんだと気が付いた。攻め方がわかって、楽になって、(演技を)引き算をしていきました」と回顧。

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髙橋は「僕は芳根ちゃんのYouTubeを観て、どういう仕草をするんだろう?と思って(研究した)。身振り手振りを試してみたり」と形から入ったそうだが、「でも、(観客の皆さんに)ストレートに観てもらうには、気持ちで勝負したほうがいいということになったんです。それがわかってからは伸び伸び、現場に向かえました」と、試行錯誤しながら役を作っていったことを伝えた。3分間の長回し撮影にも「3分間だけ?という感じ。もっと喋っている感覚でした。それだけ思いを口にすることが凄く重かったのかなと。クランクアップのシーンだったので集中していたし、自分の中でも記憶に残るシーンになりました」と充実感を滲ませた。

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陸とまなみが入れ替わる前からの陸の親友・田崎淳一を演じた中沢は「田崎にしかわからない、入れ替わったあとの違和感や空気感をどのぐらいの塩梅(あんばい)で演じたらいいのかを考えましたが、あまり考えずにフラットにしていたほうがいいのかなと」と役と向き合った。「ずっと切なさやもどかしさが流れていて、でも温かさや優しさも流れていて、この作品にしかない色がある唯一無二の作品」とコメントした。

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陸とまなみの(入れ替わりの)始まりの時期を演じた西川と武市。King & Princeのファンだという武市は、現場で髙橋と話をするチャンスがあり「髙橋さんは『台本に書いてあることだけじゃなく、心情も考える』と。相手のセリフを吹き込んで、それを再生して、対談のように練習するという方法も教えてもらいました」とアドバイスを受けたことを報告。髙橋は「現場で一緒にいる時間はなかなかなかったんですが、King & Princeのことを好きだって言ってくれて、さっきも緊張するからって『moooove!!』という曲を踊ってていて。同じ人間として生きるので、好きなものが一緒だったり、少しの時間でも一緒に話せたのは大事でした」と愛おしそうに武市を見つめる。

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西川も芳根と話をする機会があったようで、「芳根さんは本当にお優しくて、いっぱい話してくださいました」と嬉しそうに語る。二人の緊張は周囲にも伝わっていたようで、芳根は「すごい緊張していて、『大丈夫よ』と、背中ペチペチしました」と笑う。

また、ガラケーを持ったことがないという若い二人。「片手で開ける方法がわからなくて練習しました」と武市が告げると、監督が「(ガラケーを)知らないことにびっくりしました」と苦笑いを浮かべていた。

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さらに、物語にちなみ、「入れ替わってみたい人は?」と問われた登壇者たち。中沢は「赤ちゃん。人生何回目?というのをやってみたい(笑)」とお茶目な笑顔を見せる。西川は「監督と3日間入れ替わってみたい」、芳根は「私が飼っているフェレットに1日なってみたい」と。髙橋は「1時間”AI“に」と答える中、武市は「10秒変わりたい人がいます。髙橋海人くんです」と答えると、「そうだね。ライブの景色は唯一無二だよね」と納得。「10秒でいいの?もう少し貸してあげるよ」と髙橋。武市は「じゃ、1分20秒で・・・」と遠慮がちにおねだりしていた。

映画『君の顔では泣けない』
<STORY>

高校1年生の坂平陸と水村まなみは、プールに一緒に落ちたことがきっかけで心と体が入れ替わってしまう。いつか元に戻ると信じ、入れ替わったことは二人だけの秘密にすると決めた二人だったが、“坂平陸”としてそつなく生きるまなみとは異なり、陸はうまく“水村まなみ”になりきれず戸惑ううちに時が流れていく。
もう元には戻れないのだろうか。“自分”として生きることを諦め、新たな人生を歩み出すべきか――。迷いを抱えながらも二人は、高校卒業と進学、初恋、就職、結婚、出産、そして親との別れと、人生の転機を経験していく。
しかし入れ替わったまま15年が過ぎた30歳の夏、まなみは「元に戻る方法がわかったかも」と陸に告げる…。

芳根京子 髙橋海人
西川愛莉 武市尚士
中沢元紀 林裕太/石川瑠華 前野朋哉 / 前原滉 ふせえり
大塚寧々 赤堀雅秋 片岡礼子 山中崇

原作:君嶋彼方『君の顔では泣けない』(角川文庫/KADOKAWA 刊)
監督・脚本:坂下雄一郎 音楽:Inyoung Park
製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(日本映画製作支援事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会
(c)2025「君の顔では泣けない」製作委員会
公式サイト:https://happinet-phantom.com/kiminake/
公式X(旧Twitter)/公式Instagram:@kiminake_movie #きみなけ

原作:『君の顔では泣けない』 君嶋彼方
<プロフィール>
君嶋彼方(きみじま かなた)
1989年生まれ。東京都出身。
2021年、「水平線は回転する」で第12回 小説 野性時代 新人賞を受賞。
同作を改題した『君の顔では泣けない』でデビュー。
他の著書に『夜がうたた寝してる間に』『一番の恋人』(以上KADOKAWA)『春のほとりで』(講談社)などがある。

11月14日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー