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秋山真太郎、小説家デビュー! 劇団EXILEメンバーからインスピレーションを受けた作品も!TAKAHIROからは「これ、誰が書いたと?めっちゃいい!」 『一年で、一番君に遠い日。』 出版記念インタビュー!

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劇団EXILEの秋山真太郎が、LDHで初の小説家デビューを果たす! そのニュースを聞きつけ、この度Astageでは秋山さんご本人にインタビューをさせていただいた。
3年間にわたり数々の小説を書き続け、満を持しての処女小説集の出版となる本書は、現実世界からいつの間にかファンタジーな世界に入り込んでいくような感覚を覚える。また、「風をさがしてる」では、物語に出てくる手紙の一部を作品に惚れ込んだEXILEのTAKAHIROが直筆で書きおこしていることでも注目が集まった。

3年間書き溜めた思いのこもった20編の作品について、さらにその誕生の秘話も聞かせてもらった。

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― この度は、小説家デビューおめでとうございます! 秋山先生とお呼びしたほうがいいでしょうか。

ありがとうございます。・・・いやいや、恥ずかしいからやめてください(笑)。

― LDH初となる小説家誕生となりますが、デビューされる今のお気持ちをお聞かせください。

単純に嬉しいです。出版に至るまでの産みの苦しみを相当味わったので、やっと作品として形になるのは本当に嬉しいです。

― 3年くらい書き留めたものが小説として1冊の本になるとのことですが、その1編1編はどういう時に書いたのでしょうか?

まず、アイディアが浮かんでそれにプロットを立てて、最後までプロットが出来上がったら文章を書き始めます。景色を見たり、思いついたものをメモしたりしたものを少しずつ溜めて、作品にできるなと思ったらその都度書いていきました。

― 小説を書くということは、一人の作業なので孤独な作業かと。普段、俳優として色々な方と交わって活躍されている秋山さんにとって、小説のお仕事はいかがでしたか?

めちゃくちゃ楽しかったです。自分の意見というか、僕が作った物語なので。(映画などの)脚本の場合でも物語は書きますが、その映画は脚本家のものではない。製作委員や監督の意見が大きいので、脚本を書く僕個人の意見だけでは出来上がらないんです。でも、小説なら僕の意見が最大限に尊重されるので、やっぱり凄く嬉しかったです。

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― 脚本でいうと、最近ではTAKAHIROさん主演の映画『僕に、会いたかった』も書かれていますが。

僕の中では脚本と小説は全く別物です。脚本は設計図を作るというイメージが強くて、小説はそれぞれの描写に個性が表れるので、そこを意識して書くのは難しかったです。

― 今回の作品は3年前から書かれていたそうですが、その前から小説を書いたりしていたのですか?

いえ、全くしていません。ショートフィルムや長編映画の脚本などを少し書いていたくらいです。ほぼアマチュアレベルの作品しか書いていませんでした。

― もともと小説家を目指していたとか?

それも全然なかったです(笑)。

― そうなんですか!? まさに処女作。とても素敵な小説なので、始めての作品とは思えません。では、小説を出すきっかけは何だったんでしょうか?

田丸雅智さんというショートショート作家の方の作品を僕が朗読をしたのが縁で、田丸さんが立ち上げたショートショート大賞という文学賞の第1回目のアンバサダーになったんです。その時に僕も出してみようと思ってショートショート作品を書き始めたのがきっかけです。そこから少しずつ作品が溜まってきて、キノブックスの社長と出版したいですね・・・と話していたんですが、やはり本にするにはショートショートだと作品数が足りない。そうしているうちに「秋山さん、そろそろいきましょうか?」と社長に声をかけられ、期日を設けて書くことになりました。

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― 20編あるなかで、特に思いれがある物語はありますか?

自分が作ったものなので全編が愛おしいですが・・・、「鉄男」と「1リットルの涙」は劇団EXILEのメンバーからインスピレーションを受けたものです。あと、「修学旅行」は小野塚(勇人)に、「何か単語をちょうだい」ってお願いして書きました。僕が文章を書きながら、彼が適当に単語を入れてくるんです。それを小説の中に入れ込んでそのままストーリーを繋げて作りあげました。劇団のメンバーには「こんなプロットどうかな?」と相談したものもあります。短編集になるので、なるべく色が違うものを作ろうという意識はありました。

― 今回の出版について、劇団EXILEのメンバーから何かメッセージはありましたか?

まだ、本を読んでいないので具体的な感想はありませんが、みんな喜んでくれています。僕が書いている姿を見ているメンバーもいますし、小澤(雄太)も「自分のことのように嬉しい」って言ってくれました。

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― 「食うか食われるかのドブの底で」では、舞台の裏側も見れる世界観があります。

その小説は最初は書く予定はなかったんです。もともとは俳優業に関する作品はなかったのですが、やはり俳優が書く作品なので、そういう小説も読んでみたいという意見もあって書き始めました。

― 今回、小説の中の手紙をEXILEのTAKAHIROさんが直筆で書かれています。どういう経緯で書かれることになったのですか?

最初から誰かに直筆で書いてもらったほうが臨場感が増すのではないかなと考えていたんですが、僕が脚本を書いてプロデュースした映画『僕に、会いたかった』でTAKAHIROが主演をして、そのプロモーションのときにちょっと話をしたんです。TAKAHIROとは同郷ですし、長崎の話もたくさん入っているので、TAKAHIROに書いてもらえれば嬉しいなと。まず小説を読んでもらったら、「え?これ、誰が書いたと? めっちゃいいやん」って(笑)。「俺が書いた。この文章を(直筆で)書いてほしいっていうお願いをしているんだよ」って言ったら、「やる!やる!」って快く引き受けてくれたんです。僕からのオファーは、物語の主人公になったような気持ちで書いてくれたら、字がきれいでも汚くてもよかったんです。もとからTAKAHIROは字が上手なんですが、「きれいに書こうとしなくてもいいから、心で書いてください」というお願いだけしました。でも、この時代背景を考えると、手紙を丁寧に書いたと想像するので、彼もそれをとても意識したそうです。「好きな人に宛てる手紙なら、めちゃくちゃきれいに書くでしょう」と言って書いてくれました。

― 小説の面白さは、書く側と読む側とは違いますか?

全く違います。書く方は産みの苦しみで、読む方は無責任に楽しめますから。舞台を観にいくのと同じです。舞台を観るときは「ああ楽しかった~」ってなりますが、やるとなったら本当に大変。僕もたくさん舞台をやっていますが、観に行くときの気楽さと言ったら(笑)。舞台を演じる大変さを毎回忘れて観ていますからね。それでも、作る側では出来上がった瞬間が嬉しいんです。「いい展開で進められた~」とか「このラスト、なんか良いな」というのができると最高です。

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― 今回完成まで色々なご苦労があったようですが、次も何か書いていらっしゃいますか?

はい、少し書いています。それをどういうふうに展開していくのかは、これから考えていきたいと思っています。でも、まずは本書を皆さんの手にとってもらうことが大切なので、特に考えていません。

― 小説を読むのもお好きだということですが、好きな作家さんはいらっしゃいますか?

はい、たくさんいます。青山文平さん、辻村深月さん、中村文則さん、本谷有希子さんなど。あと、恩田陸さんも・・・、挙げたら切りないです(笑)。

― では、どんな小説家になりたいですか?

いや~、そんなに大それた目標とかはないです(笑)。もちろん、一生懸命書いたのでたくさんの方に読んでいただきたいとは思っていますが、小説は僕の表現媒体としての一つですし、次は映像かもしれないし、その次は舞台かもしれないですから。

― この小説が映像化されるかもしれませんね。

そういうことも視野には入れていますが、まだまだこれから先のことです。

― 一番最後に出てくる「一年で、一番君に遠い日。」をタイトルにした理由は?

実は、最初に本のタイトルから決めたんです。それで、その作品もあったほうがいいなと思ってこの小説も書き始めました。ほかにも色々候補となったタイトルはあったんですが、これに決めました。このタイトルから織姫と彦星の話になって、僕の誕生日7月8日という合わせもあるんですよ。

― 最後に、これからこの本を読まれる皆さんにメッセージをお願いします。

「虹」は1ページで終わる作品ですし、長い作品でも30分もかからないで読むことができると思います。短編集ですから、どこから読んでいただいてもいいし、空いた時間にサラッと読んでいただければと思います。最近は本離れが進んでいると言われていますが、僕でも分厚い本ですと「よし!読むぞ!」と気合いを入れないと読めなかったりします。でも、この本はそういう気合いが一つもいらないので、気軽に本を読むきっかけになってもらえればいいなと思います。

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【秋山真太郎(あきやま・しんたろう)プロフィール】
1982年7月8日生まれ。長崎県出身。2009年劇団EXILEのメンバーとなる。舞台、映画を中心に俳優として活躍。さらに俳優だけでなく、脚本や映画プロデュースも手掛ける。本書が小説デビュー作となる。

表紙

『一年で、一番君に遠い日。』
■著者:秋山真太郎(あきやま・しんたろう)
■定価:本体1,700円(税別)
■発売日:2019年7月11日
■判型:46判・並製
■ISBN:978-4-909689-51-1