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城田優 インタビュー ~ 地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.14 『The Love Bugs』

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映画・ドラマでも大活躍。さらに今年はミュージカル『エリザベート』に5年ぶりに出演し、トート役として観客を魅了した城田優。今やミュージカル界を牽引するスターとなった彼の、ファン待望の次のミュージカル作品は、地球ゴージャスの『The Love Bugs』。
その城田優に本作への意気込みとミュージカルへの思いを聞いた。

―オファーの時には虫の世界だとご存じでしたか?
オファーの時には何も知らないで引き受けました。地球ゴージャスに出演ということだけで話は進みました。

―虫嫌いということですが・・・。
これはあくまで僕の考えですが、テーマは虫の世界でも虫を演じようとは思っていません。誰かがバッタを演じても緑の服を着るわけではないと思います。そうしなくても、きちんと虫の世界だと見せて、その世界にお客さまが入っていけるようにするのが、僕らの仕事です。
たとえば蟻なら女王蟻のため巣を作り、子供たちが安全に育つ部屋を作るという世界ですよね。そういう虫の世界観の部分において役作りをしていくことになるのだろうと考えています。
ただ、虫の動きなどはヒントにはなってくるでしょうね。たとえばクワガタなら頭の角、蜂なら針があるでしょう。その虫の特性や習性は役作りのヒントになるでしょうし、そこから働かせる想像力が大切だと思います。それに人間も犬もそれぞれ個性がありますよね。虫にも個体によって差があると思います。虫の世界の根本的な構造を理解した上で「僕が演じるその虫はどうなのか…」を考えて演じていく方がいいのかな…と思っています。

―城田さんは「いつかミュージカルを作りたい」とおっしゃっておられるので、地球ゴージャスさんが1から作っておられるミュージカルには、とても興味をお持ちだと思います。
そうですね、自分がいつかやりたいと思っていることと、同じ道ですね。地球ゴージャスさんを初めて見たときから「おもしろいなぁ」と思っていました。岸谷さんが音楽までご自分で作っておられるわけではありませんが、脚本を書いて、出演して演出してというのは簡単にできることではないと思います。盗もうとか参考にしょうとは思いませんが、僕がやりたいと思っていることをやっておられます。「出演しながら演出って、どうやるのか?」は興味がありますね。

―映像では「出演しながら監督は難しい」とおっしゃっておられましたが、舞台ならできるかも?
舞台でも、やっぱりやりたくないかな…。できなくはないと思いますが、今はまだまだ…というか、いつまで経ってもそのレベルに達しないかもしれませんし。う~ん、やっぱり僕はやりたくないかな…。

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―今回は大原櫻子さんが初舞台ということですね。
そうですねぇ。毎回、なぜか分かりませんが、初ミュージカルの方が一緒になることが多いですね。『ロミオ&ジュリエット』『ファントム』そして『The Love Bugs』と。大原さんは映画やドラマに出演されていますけれど、ミュージカルでは新人ですね。新人さんに縁があるなぁ~。自分でも驚いています。

―またコーチ的な役割もされますか?
それはやっていけないと思いながらも、結果的にはなってしまうかもしれませんが…。少なくとも岸谷さんが(演技を)つけている間は、何も言わずに黙って見守ります。もしも後で本人が悩んだり、相談してきたりした際には力になれたらいいなと思います。

―そして今回はシングルキャストで3カ月と長丁場ですね。
ダブルキャストやトリプルキャストでなら、今までも3カ月、4か月の公演はあるのですが、シングルキャストで3カ月は、たぶん僕の人生において初めてですね。シングル最長は1ヶ月プラス地方公演なので…。

―体調管理や気持ちのコントロールも大変そうですね。
そうですね。同じことを続けるのは非常に難しいことですし、迷ったり苦しんだりする時期もあると思います。どれだけ体調が悪くても、どんな精神状態であっても、お客様に一定のレベルを超えたものをきちんとお見せしないといけない。そうしたプロ意識によって首が締まる日もあるし、それがあるからちゃんとできる日もある。体調や状況は毎日変わる。長い公演でどれだけ基準値を保ちながら、線が振りきれるまでのものができるか。その点はがんばりたいと思っています。

―ご自分なりの秘訣はお持ちですか?
以前は本番始まる前に必ず聞く曲があり、それを聞けば大丈夫だと自分で思い込んで「よし、できる」と思って臨んでいました。iPod で聴いていたのですが、ある日iPod が壊れて聴けなくなったのです。他に聴く手段もなくて、本番10分前に「どうしよう…」とパニックに襲われてしまいました。
それ以来、この曲を聴く…というような物や曲にすがるようなはことはやめました。「これをやっていれば大丈夫」は「これをやらないとダメ」になってしまう。そこに気が付いて、それからは首をほぐしたり、本番前に背中を叩いてもらうというような、無理なくできることをしています。

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-ここ数年は1年に1本のペースでミュージカルに出演されているようですが…。
自分がやりたいと思った作品が、もし1年に3本あったとしたら、もしかしたら無理をしてでも3本やるかもしれません。必ずしもミュージカルは1年に1本しか出演しないということではありませんよ。
ただ僕にとってミュージカルにかける熱量はとても大きい。消費カロリーが非常に高いので、それに対しての栄養もたくさん必要です。1本フルマラソンを走るぐらいのことをするためには、それなりに基礎トレーニングをして基礎体力をつけて、そして走りきるエネルギーが必要です。僕とってミュージカルは1本で1年分の大変さなのです。
だからミュージカル出演は、なんなら2年に1本でもいいとも思っています。その分、その1本に詰め込みたい。それまでの自分が培ってきた経験をすべて入れて「今の自分にどこまでできるか」とやってみる。その方が自分らしいし、成長につながると思っています。

―岸谷さんが「まだ皆さんが見ていない城田優を『The Love Bugs』 で描きたい」とおっしゃっていましたね。期待できそうですね。
そうですね。やるからには毎回、成長できなければ意味がないと思っていますし、出るからには、そのカンパニーの中で一番輝いていなければならないと思っています。自分が主役でも、主役ではなくても「絶対に自分が舞台上で輝くのだ」という気持ちでいます。「ヨーイ、ドン!」と一斉にスタートしたマラソン選手たちが、どんなに仲が良くても最終的にゴールを競う時には自分との闘いでタイムを縮めたいと思い、誰よりも早くゴールに着きたいと思いますよね?みんな仲間だし、みんなでゴールしたいけれど、俺が最初に行くよ!みたいな。それと同じ気持ちですね。
そして「今まで俺が走ってきたコースは、あんなコースもこんなコースもあったから、今回はこのコースなら僕はいけるぜ」とも思いたいです。これだけ多くのミュージカルや映画やドラマをやってきたからこそ、この『The Love Bugs』では「こういうことをやると活きるだろうな」というようなことを考えて、今の自分に自信をつけてあげたい。自分の経験を振り返って、それを組み立てて自分の心を強く保っていきたいです。

―すごくご自分にプレッシャーをかけるのですね。
かけます。そして僕は本番前にはビッグマウスになりますね。あえて大きなことを言います。なぜかというと、自分が口にしたことには責任が伴ってきますから、言えば言うほど実現しなくてはなりません。
「僕はマラソンで1位になりたいのです。なって輝いて見せたいのです」と言うと、そういう状況を自分で作り出すしかないです。
違う作品では「同世代がたくさんいますけれど、僕が一番輝きますから見ていて下さい!」ということも言ったりします。それは他の人を蹴落とすという意味ではなく、自分に対するプレッシャーのかけ方ですね。あくまで僕のやり方なので、誰も賛同してくれないかもしれませんが…(笑)。僕は大きな仕事、自分にとって大事な仕事の時に「緊張して…」といってしまうのも簡単ですが、「もちろんプレッシャーもあるし、背景にはネガティブな要素はたくさんありますけれども、見ていて下さい」と敢えて言ったりします。

―そうして頑張る城田さんの姿を励みに「自分もがんばろう」とファンの方は思っておられるのでしょうね。
そう思って頂けたら有難いですね。

―では最後に、『The Love Bugs』で「ここを見せたい」と言う部分は?
僕のソロやデュエットがどれだけあるか、まだわからないですが、大まかなあらすじを聞いている限りでは、最後のクライマックスがせつないようですし、そこで歌うのかな…?終盤…いや、二幕の頭ぐらいからは虫だということを忘れさせるくらい「虫でも鳥でも爬虫類でもいい。この物語のこの世界が重要だ」と思ってもらえるくらいのものをつくらないといけないですね。そしてお客様を引き込む一番の力は歌。歌で引きこまなくてはいけないと思っています。

―楽しみにしています!
が、が、が、がんばります(笑)!

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城田 優 (しろた ゆう)
1985年12月26日 生まれ
2003年俳優デビュー。
ドラマ・映画・舞台等の幅広いジャンルで活躍。
舞台では、ミュージカル『エリザベート』出演、『ロミオ& ジュリエット』『ファントム』などで主演を務める。
映画では、最近の出演作として4月25日公開のディズニー映画『シンデレラ』のプリンス役吹き替え声優を務める他、福田雄一監督映画『明烏』に出演。ドラマ「表参道高校合唱部」の出演を終えたばかり。
2016年5月にはミュージカル『アップル・ツリー』でミュージカル初演出に挑む。

~STORY~
私達の世界のすぐ隣には、誰も知らない小さな世界が存在する。
もちろん、私達にも見えてはいるけれど、
それがこれ程までに魅力に満ちた不可思議な世界だとは誰も知らない。
ある夜。
何かに引き込まれて群がる無数の影が揺らめく。
突如、大きなヘッドライトに照らされ現れしその正体は、奇想天外、奇抜な姿に彩られた凛々しき紳士淑女たち。
……そう、今夜は100 年に一度…1000 年に一度の特別な夜。
一族の予選を勝ち抜いた、種の誇りを背負った代表たちが集う、伝説の祭典が始まった。
誰もが憧れる孤高のスター、
涙を知らぬ男殺しの美女、
光り輝く気弱な少年、
そして初めて大人の世界を知る唄と生きる少女。
怪しい振付師や
世界を股にかけた謎の女、
そして祭典の中目覚めてしまったひとつの魂まで加わって、カーニバルは大騒ぎ。
しかしその喧噪の中では、「宿命」に翻弄されるひとつの恋が密かに密かに芽生えていた…。
この物語は、人間の住む世界の隣の「小さな世界」から人間たちに向けて贈る、命と愛のお話です。

地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14
『The Love Bugs』
作・演出:岸谷五朗
出演:城田 優 蘭寿とむ 大原櫻子 平間壮一 マルシア/岸谷五朗・寺脇康文 他

【東京公演】
日程:2016年1月9日(土)~2月24日(水)
会場:赤坂ACTシアター
チケット:S席¥12,000.- / A席¥9,500.- /B席¥8,500.-(全席指定・税込)
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【地方公演】
<名古屋>愛知県芸術劇場 大ホール 2016年3月1日(火)~3月3日(木)
<福岡>福岡サンパレス 2016年3月11日(金)~3月13日(日)
<大阪>フェスティバルホール 2016年3月19日(土)~3月29日(火)

< 地球ゴージャスプロデュース公演 Vol.14『The Love Bugs』

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