国民的人気まんが「サザエさん」が2019年、2022年に続き、2025年も舞台作品となって6月5日(木)から 明治座で幕を開ける。初日に先立ち取材会とゲネプロ公開が行われた。明治座での公演は6月17日(火)まで。7月5日(土)~8日(火)には大阪・新歌舞伎座にて上演される。
今回描かれるのは、2019年の初演で大好評を博した、アニメから10年後の磯野家の物語。
相変わらずおっちょこちょいでお調子者のサザエを藤原紀香、出世して多忙になったマスオを葛山信吾、猫のタマを酒井敏也、子供たちの心配をしているフネを高橋惠子、定年退職した波平を松平健が演じる。この初演からのゴールデンキャストに加えて、磯野家の子供たち役はキャストを一新、パワーアップしての再演となる。
【取材会】
(後列)松﨑光(wink first/TRAINEE)、藤代翔真(wink first/TRAINEE)、佐藤友祐(lol)、草川直弥(ONE N’ ONLY)、平尾帆夏(日向坂46)、酒井敏也
(前列)高橋惠子、松平健、藤原紀香、葛山信吾
今回が3度目の舞台『サザエさん』だが、今回は初回と同じ脚本となる。
自己紹介で「磯野サザエ」と言ってしまい、この笑顔。
藤原は「同じ脚本ですけど、感じ方が違う。個性的でフレッシュなメンバーを迎えて、新風が吹き込んできたなというワクワク感もありました」「昨今、人と人の距離感が変わってきた世の中で、やっぱりあったかい心と心の繋がりの大切さみたいなものを、もう1度脚本から再認識しました」と会見の口火を切った。さらに「いらしてくださった方には、大切な人、家族を思い出すな、大事なことを思い出すなと、そして昨日よりも優しく生きられるなと劇場を出てもらえれば嬉しいと思っております」と笑顔いっぱい。
葛山は「新しいメンバーが入って、本当に個性的な方々で、みなさん違いがあって大変面白い。できれば、どの出演者の組み合わせも観ていただけると有難いです。明日から頑張ります」
カツオ役はWキャスト。草川は「毎日、稽古に行くのが楽しみで。まるでほんとに家族になったような、和気あいあいとしてる現場で、とても楽しくやらせていただいて、僕なりのカツオが演じられたと思います」、佐藤は「いろんな方から最近は自分の名前よりカツオって呼ばれることがほんとに多くて、本当にありがたい限りなんです。毎日稽古していて、ほんとにとても勉強になり、元気をもらいます。素敵なキャストの皆さんに恐れ多いですけども、改めてこうやって衣装とかメイクをすると、サザエさんファミリーに僕も入ったんだなという気持ちがどんどん、どんどん増してきます」
初日を前に平尾は「ワカメ役は同じ坂道グループ、48グループの先輩から受け継ぐということで、とても光栄だなと思い、頑張りたいなと思っております。最初はとても緊張した稽古でしたが、共演者の皆様が本当に暖かく、ファミリーだからと言ってくださって、それにすごく救われて、学びのとても多い稽古期間だったと思います」と述べた。
その平尾について藤原は「同じ坂系ですけれど、これまでのワカメにはちょっとなかったような天然ぶりを稽古場でたくさん垣間見ました。本人は気づいてないと思うんですけれども、天然な感じを活かしたワカメだったりと、私は感じました」というコメント。
タラちゃん役のWキャストの藤代と松﨑は、今回が初舞台。
藤代は「舞台での演技も初めてで、すごく緊張してるんですけど、みなさまがアドバイスをくれたり、励ましてくれたりして、とても楽しい毎日を過ごしています。この役を自分なりに演技できるかなと日々考えて努力してますので、今回はしっかり僕の演技を見て楽しんでもらえたらなとすごく思ってます。今回はすごく緊張してますけど、どうか温かい目で見てくれたらなって思います」と、自信と緊張が同居していることが感じられるコメント。
松﨑は「緊張することすごくあったのですけれど、スタッフさんや共演者さんにサポートしてもらって、なんとかここまで来ることができました。楽しく努力して、自分の演技を見せることができるのは本当に嬉しいことなので、これからもこの舞台を活かして何かに挑戦しり、勉強になったらいいなと思いました。ありがとうございました」と、初々しいコメントに、すっかりなごやかな雰囲気となった。
猫のタマを演じる酒井の「再演なので、稽古も早く終わるかと思っていましたが、みっちり稽古しました。田村さんの演出が的確で、本当に勉強になりました。本当に面白い芝居ができました。明日から楽しみです。僕も爪痕をくっきり残します」とのコメントに、笑い起こった。
割烹着姿の高橋は、「令和というこの時代に昭和の家族の話ができること、本当に嬉しく思っております。観ていただいたお客様に温かいものを感じて、家族との絆とかをまた思っていただければ嬉しいです」と、フネさんを思わせる優しい口調。
「テレビでおなじみのサザエさんの10年後やるわけですけども、波平も10年後にはこんなに大きくなっておりまして」と掴みから笑わせたのは、波平役の松平。「仕事も定年退職して希望がない、そんなとこからスタートするんですけども、子供たちも成長して、子供たちとの別れみたいなところ、笑ったり悲しんだりという人間模様、家族の絆、そういったものを、まだ観たことがないお客様、また以前見てくださったお客様にも楽しんでいただける作品に出来上がってると思います」と、作品への自信も見せた。
【ゲネプロ】
お馴染み、アニメを彷彿とさせるオープニングに、気分は一気に磯野家へ。
磯野家の風景が眼前に続々!
ここでも(!)大人気者の猫のタマ
フグタ家も10年が過ぎ、タラちゃん(松﨑光(wink first/TRAINEE))も中学生に
マスオさんは出世して多忙に
就活生のはず!のカツオ(草川直弥(ONE N’ ONLY))
服飾専門学校生となったワカメ(平尾帆夏(日向坂46))
今日は波平さんの誕生日。夕食には全員そろって祝うはずが、マスオさんもカツオもワカメも帰れず。三河屋さんが飛び入りするも
結局は波平さんの「馬鹿者!」が飛び出して・・・
舞台「サザエさん」
【原作】 長谷川町子
【脚 本・演出】 田村孝裕
【出演】
藤原紀香 葛山信吾
草川直弥(ONE N’ ONLY)(Wキャスト) 佐藤友祐(lol)(Wキャスト) 平尾帆夏(日向坂46)
藤代翔真(wink first/TRAINEE)(Wキャスト) 松﨑光(wink first/TRAINEE)(Wキャスト) 酒井敏也
高橋惠子 松平健 ほか
東京公演 : 2025年6月5日(木)~17日(火) 明治座
大阪公演 : 2025年7月5日(土)~8日(火)新歌舞伎座