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和田琢磨&鈴木勝吾 念願の共演に「お互いが安心できる存在!」 一緒に舞台を作っていく喜びを語る! 舞台『仁義なき幕末 -令和激闘篇-』インタビュー 

舞台「仁義なき幕末」/Astage-(10)

映画と舞台を完全連動させるプロジェクト【東映ムビ×ステ】の第五弾となる『仁義なき幕末』の、映画『仁義なき幕末 -龍馬死闘篇-』に続く、舞台『仁義なき幕末 -令和激闘篇-』がついに幕を開けた。

舞台版では幕末での死闘を終え、令和の時代に帰ってきた村田組のヤクザ・大友一平と、現代にタイムスリップしてきた坂本龍馬(松田凌)、土方歳三(石黒英雄)、沖田総司(本田礼生)、原田左之助(小野健斗)、中岡慎太郎(赤澤燈)、桂小五郎(岡宏明)ら歴史上の偉人が村田組と錦旗会に分かれ、幕末さながらの激闘を演じる様を描く。

この度、大友一平役の和田琢磨と、錦旗会のヒットマン・伊達唯臣役の鈴木勝吾にインタビューを遂行。昔からよく知る仲間でありながら、なかなか共演の機会がなかったという二人。今回そんな相思相愛な二人が映画と舞台で共演を果たした。お互いの印象と合わせ、今作への思いを語ってくれた。

舞台「仁義なき幕末」/Astage-(34)

― まずは「ムビステ」という企画にどのような印象をお持ちでしたか?

鈴木勝吾(以下、鈴木):ムビステという企画は以前から知っていましたが、いつか自分も出ることができたらいいなと漠然と思っていました。

和田琢磨(以下、和田):いつも舞台で共演している仲間と映画を撮れるのは楽しそうだなと思っていましたし、時代劇が好きなので、京都の撮影所で映画を撮れたのは嬉しかったです。

― 映画版をそのまま(同じストーリーで)舞台版にするとか、その逆のパターンは他にもあるかもしれませんが、映画から舞台に、舞台から映画にストーリーが続いていくという作品はムビステならではだと思います。その魅力をどう感じられましたか?

鈴木:企画性もあって、どういうふうに変化していくのか、演じる僕らも楽しみでしたし、観客の皆さんもきっと楽しんでもらえるだろうなと思っていました。でも、やってみたら結構大変だなって・・・(笑)。

和田:うん、大変でしたね(笑)。原作がないので、いかようにでも脚本を広げられる可能性を秘めている。なのでお客様がますます楽しくなる。ということは僕らが大変にもなるということになるのかもしれませんね(笑)。

舞台「仁義なき幕末」/Astage-(19)

― 映画のラストを観て、このあとの舞台はどう展開するのだろう・・・?と思われた観客の方も多いかと思います。お二人とも映画と舞台の両方に出演されますが、映画と舞台で感じた違いは何かありますか? そして、その魅力とは?

鈴木:演劇・舞台は俳優のもので、映画は監督のもの・・・と言われることがありますが、それを今一度感じました。もちろん、映画でも役にのめり込んで演じていましたが、最後は監督に「よろしくお願いします」と委ねる感覚がありました。映画の仕上がりを観て、アクション監督の栗田さんと「もっと取っ散らかると思っていたら、ちゃんとまとまってるね」って話していたんです。そこは橋本監督がまとめてくれたおかげなんだと思います。
舞台でも当然、照明さんや小道具さんや演出部など全員で作っていきますが、「俺らが袖から出なかったら始まらないからな!」というくらい気持ちを持って臨みます。ダイレクトにお客さんと俳優が一緒に生で作り上げる瞬間、瞬間なので、良いも悪いもなくそれが本番になってしまうので“NG”がない、“The Show Must Go On”でしかない。その集中力は舞台ならではないかなと考えます。

舞台「仁義なき幕末」/Astage-(29)

和田:演じるという意味では何でも一緒ですが、1つの作品を映画と舞台の二つの角度から楽しめるということはあまりないことですし、今回舞台では舞台からのキャストも増えますが、映画からのキャストの役がらは変わらないので、一度で二度美味しいものになっていくと思います。

舞台「仁義なき幕末」/Astage-(64)

― 映画版では、鈴木さんはとても強烈なインパクトを残されています。和田さんは今回の舞台で、映画では見せなかった顔を見せてくださると思いますので、どんな伊達と大友が見られるのか楽しみです。舞台では、役をどのように捉えて演じようと考えていらっしゃいますか?

鈴木:正直いま、悩んでおります・・・。伊達のポジショニングが映画の時のほうがわかりやすかったかなと感じていて。映画から蘇って、舞台でどうラストまで立ち振る舞ったらいいのか、役としてのモチベーションを舞台に向けて再構築していけたらいいなと思っているところです。幕末の時代にいるときは、自分たちの価値観を持ちながら、その時代の中で生きるしかなく戦っている伊達がいました。今回は今の自分たちの時代でぶつかりあうわけですから、その違いを見せられたらいいなと思います。

和田:あともう一つ何か欲しいと考えているところです。蘭月童子は幕末のときに少し出てきましたが、令和になって、もっと巻き込んでいきたいなと勝手に思っているんです。

鈴木:僕の役の立場から見てもそう思えるし、琢磨くんの役からも蘭月童子との関わり方を掘り下げていきたいですよね。

和田:自分たちを幕末と令和に行ったり来たりさせているのは、あのキャラクターなので、もう少し着火剤として使ってみたいですね。

鈴木:もてあそばれて利用される人間、人間をなめんなよ!と奮起する者たち、そしてそれを淘汰していくのは人間なのか、それとも蘭月童子が全てを飲み込んでいくのか。それを琢磨くんや(松田)凌くんを中心にね・・・とか、色んな可能性を秘めているので、色々考えながらみんなで切磋琢磨しています。

舞台「仁義なき幕末」/Astage-(3)

― なるほど。ますます舞台が楽しみになってきますね。映画のインタビューの時に、松田さんが「舞台では、蘭月童子がキーになると思いますので、期待していてください」とおっしゃっていましたが。

和田:あながち間違っていないと思いますよ(笑)。

― 和田さんは映画からの変化をどのように舞台で出していきたいですか?

和田:映画では幕末の時代に巻き込まれた形でしたが、今度は逆に巻き込んでいく側になります。それは時代しかり、坂本龍馬を僕が巻き込んでいきます。映画では、どちらかというと、目の前で起きてることにリアクションすればよかったのですが、舞台ではもう一つ自分からグッと立ち上げたものを周りに与えていく必要があるかなと思っています。

舞台「仁義なき幕末」/Astage-(25)

― ところで、このお二人のツーショットって、結構レアなのでは?

和田:そうですよね。自分でもそう思っています(笑)。
鈴木:確かに!

舞台「仁義なき幕末」/Astage-(49)

― あらためて、お互いの印象はいかがですか?

鈴木:僕はもう嬉しい限りです! 初めて会ったのが、たしかだいぶ前の飲み会だったんです。その時から尊敬する俳優の先輩でした。
和田:そうそう! 凌と、西田さんと・・・4人くらいで飲んだのが初めてだったよね。共通の尊敬する仲間がいっぱいいる中で、やっと最近共演することができて、金庫の蓋が開いた感じです(笑)。

鈴木:不思議なもので、ショートドラマでご一緒させてもらったと思ったら、このムビステの映画があって、その後「ハガレン(舞台『鋼の錬金術師』)」、ムビステの舞台と続いているんです。琢磨くんは、芝居は上手し、見た目も人間的にもカッコいいし、欠点がないよ!と思うぐらいの人です。楽しみながら苦しみながらも、“いや、まだまだ”と思いながら芝居に臨んでいて、後輩として出会いたい先輩なんです。いつまでもメラメラ感を宿している先輩は後輩としてはすごく嬉しいですね。それでいて決してオラオラしてなくて、いつも凄くナチュラルにたゆたうようにいらっしゃっていて。ちゃんと考えることは考えているので話をするとすごく安心するんです。やっと共演できて良かったです!

和田:僕はデビューがあまり早い方じゃないので、芸歴的には同期くらいなんです。だから、そういう存在が嬉しいですよね。本当は僕の方が年上だからもっと頑張らなきゃいけないんだけど(笑)。いい意味で上にも下にも人を見ないところが勝(しょう)くんの良さで、それは年齢や関係値なしに本当にフィフティフィフティで、芝居の話からどうでもいい話まで何でも話してくれるのは珍しい存在ですね。

舞台「仁義なき幕末」/Astage-(43)

― お互いに安心できる存在なんですね。

和田:はい、そうですね。
鈴木:なんか中学生の時の異性といっしょに歩いた帰り道の心臓の動きをしたな、今。
和田:恋だね!(笑)
鈴木:恋だ。本当に(和田さんの存在が)ありがたいです。

和田:だから、僕らは稽古場とか現場で「俺、こうしたからこうやって」というような話し合いはしないですね。しなくて大丈夫なんです。こう来るんだったら、自分はこうするし、自分がこうやったら何か受け止めてくれるだろうという安心感が凄く強い。

― それは別々だけど同じように年月をかけて、役者としての道を歩いてきた2人だからできることなのでしょうか?

鈴木:そうかもしれませんね。

― それでは最後にこれから舞台をご覧になる皆さんにメッセージをお願いします。

鈴木:今回その幕末と令和と言う時代を舞台に、映画もステージでも時代と人、任侠と誠をテーマにしていますが、今の時代に最もそういうエッセンスが必要なんじゃないかなと思っています。それは時代そのものや社会もそうであって、もちろん、ヤクザや反社会や、人を斬る、殺すということは絶対にダメなんだけど、その“志”はこの時代にも取り戻してほしいことかなと。そして、将来、日本や世界を動かしていく何かのパーツの1つとして自分がやることがあると思うので、一緒に仕事をする人、お芝居を観てくれる方に向かってその意思を紡ぎ続けられる俳優でいたいです。
今回の作品はファンタジー要素もあるし、観やすく楽しい作品になっていますが、大好きな仲間たちと一緒にそんな思いも全部乗っけて一生懸命頑張ります。劇場に足を運んでくださるお客様にその意思が伝わればいいなと思っています。ぜひ劇場で楽しんでください。何度も観たくなるような作品を僕たちが作っていくので、何度も劇場で会えたら嬉しいです。

和田:歴史ドラマとか歴史上の人物を題材にした作品は、いつの時代でもありますが、それはやっぱりこの現代に、もしこの人たちが生きてたらと想い描く、ロマンだと思うんです。そういう意味では、よく原作ものの二次創作なんて言われますが、人々の想像力を掻き立てるシンプルな人の楽しみ、喜びを感じていただけるような、わかりやすい作品にしたいなと思っています。ぜひ劇場で体感してみてください。よろしくお願いします。

【和田琢磨TAKUMA WADA】
1986年1月4日生まれ。主な出演作はミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン、舞台『刀剣乱舞』シリーズ、舞台『PSYCHO PASS サイコパス Virtue and Vice』シリーズ、
舞台「首切り王子と愚かな女」、舞台「鋼の錬金術師」(23)、ドラマ「あいつが上手で
下手が僕で シーズン2」(23/NTV)などがある。

【鈴木勝吾SHOGO SUZUKI】
1989年2月4日生まれ。主な出演作はドラマ「侍戦隊シンケンジャー」(09/EX)、ミュージカル『薄桜鬼』シリーズ、舞台『東京喰種トーキョーグール』シリーズ、ミュージカル『憂国のモリアーティ』シリーズ、S-IST Stage「ひりひりとひとり」(22)、舞台「鋼の錬金術師」(23)などがある。

撮影:ナカムラヨシノーブ

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舞台『 仁義なき幕末–令和激闘篇 』
4/27(木)~5/7(日)
東京・サンシャイン劇場
5/18(木)~21(日)
大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

作・演出:毛利亘宏(少年社中)
出演 :和田琢磨 松田 凌
水谷果穂 石黒英雄 本田礼生 小野健斗
木津つばさ 吉田メタル  荒川ちか
岡 宏明 柏木佑介 赤澤 燈 鈴木勝吾

映画『仁義なき幕末 –龍馬死闘篇-』
絶賛上映中!
ムビステHP : toei-movie-st.com/jinbaku
著作権表記 : @2023 toei-movie-st ※映画舞台共通

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舞台「仁義なき幕末」/Astage-(92)