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磯村勇斗と白鳥健治、かけ離れているようで似ている感性! 今までにないタイプの学園ドラマの魅力を語る!「僕達はまだその星の校則を知らない」インタビュー!

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磯村勇斗が民放連ドラ初主演を務め、堀田真由、稲垣吾郎が出演するカンテレ・フジテレビ系月10ドラマ「僕達はまだその星の校則を知らない」が、現在絶賛放送中だ!

本作は、独特の感性を持つがゆえに人生にも仕事にも臆病だった弁護士が、少子化による共学化で揺れる私立高校にスクールロイヤー(学校弁護士)として派遣されることになり、法律や校則では簡単に解決できない若者たちの青春に、不器用ながらも必死に向き合っていく学園ヒューマンドラマ。

初のスクールロイヤー役に挑戦した磯村が、自身の高校時代と撮影を振り返りながら、役への想いと本ドラマの魅力を語ってくれた。

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― 撮影の手応え、現場の雰囲気はいかがですか?

現場の雰囲気は本当にいいです。スケジュールがタイトになってしまったり、詰まってくるとバタバタ、ギスギスしてしまうことがあるのかなと思っていたのですが、そのようなこともなく本当にスタッフの皆さんまたキャストも思いやりを持って撮影をしているので、非常に有意義な撮影時間を過ごしています。お芝居に対しても監督陣が追求してくださっているので、俳優側としてもいい環境で撮影できていると思います。

― 暑い日が続きますが、体調は大丈夫ですか?

今回は幸いなことに室内のロケが多いので、まだ良かったなと思うのですが、稀に屋上など外でのロケは、夏本番が始まったなという暑さは感じるので、そこは少し気をつけないといけないと思っています。

― サウナで暑いのは慣れてらっしゃるかも?

いや、やっぱり水風呂がないと・・・ (笑)。

― 今作は、これまでの学園ドラマとテイストが少し違うと思いますが、磯村さんから見た推しポイント、見どころを教えていただけますか?

学園ドラマというと、僕の中では先生が1人教壇に立って生徒と向き合っている、“熱い”イメージがありましたが、今回の“ぼくほし”(「僕達はまだその星の校則を知らない」)では、弁護士がスクールロイヤーとして学校に来るという話です。特に僕が演じる白鳥健治は臆病で、なおかつ学校が大嫌いという人間。そこからスタートしていき、生徒と共に成長していく主人公というのは、今までにはない新しいテーマ、テイストの学園ドラマだと感じていて、楽しんで観てもらえると思います。

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― 独特な感性を持っている健治ですが、磯村さんが考える健治の魅力は?

実際に健治という人が自分の近くにいたら、最初は怖いと思ってしまうかもしれないです。あまりにも掴みどころがなさすぎて、この人は何を考えているのかな?と感じて。ですが、次第にそれがすごく魅力的に見えてきて、健治という存在を見守りたい、応援したいと思えてくる、彼の感性をもっと知りたいときっと思う・・・そういう魅力が詰まった人間です。それほど彼は自由であり、人の心が分かりにくいという不器用さが、とても可愛くチャーミングに見えたりするのではないでしょうか。

― ご自身と健治というキャラクターは近いですか? 離れていますか?

かなり離れている気がします。ですが、彼の独特の感性である “星が凄く好き”ということ、また1つのことを突き詰めていく姿勢というのは、似ているのかもしれないです。それが結果的に自分の落ち着く場所であったり、落ち着く言葉であったり、落ち着く景色になっていくのは、自分にもあるので。俳優という仕事もそうですし、サウナもそうですし、自分が好きと思ったものがスッと入っていくっていうのは、なんとなく似ているのかもしれません。

― 共演者の堀田真由さんとは今作で本格的な共演となりますが、ご一緒されていかがですか?

堀田さんは非常に芯のある俳優さんですし、とても柔軟に対応する方だと思います。受けのお芝居が上手な俳優さんと言ったらいいでしょうか。相手のセリフを聞いて、それに合わせて毎回違う反応をされます。台本をよく読んで考えて来ているけれど、とにかく現場を大事にされているので、楽しく一緒にお芝居をしています。

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― そして堀田さん演じる幸田先生の印象は?

健治は毎回幸田先生に心配されていて(笑)。同じようなセリフ、何回も聞いたなと思うシチュエーションがあるのですが、「白鳥さん」と呼んでも、僕(健治)が急にいなくなっているシーンが多いんです。急にその場からいなくなることを何回もされてしまったら、本来であれば「なに!?あの人!」となるはずなのですが、幸田先生は、ただ心配して健治をサポートしてくれる。それが幸田先生の魅力なのですが、堀田さんのパーソナルな部分も幸田先生に乗っかっている気がします。そういった包容力のような部分がすごくマッチしているところが印象的です。本当に健治はずっと心配をかけています。幸田先生は本当に優しいです。

― 稲垣吾郎さんとは映画に続き2回目の共演となりますが、いかがですか?

映画の時も今回もそうですが、対立とまでは言いませんが、違う価値観を持っている同士で、衝突するようなところがある関係の役どころです。今回は映画の時よりもご一緒する時間が長いので、お芝居以外のところではとても気さくにお話しさせていただいています。僕は稲垣さんを子供の頃から拝見していて、“ミステリアスな方”という印象を持っていましたが、こんなに自分のことを話してくださるのだという驚きもありましたし・・・、笑うんです(笑)。先日、あるシーンで面白いNGが続いたのですが、それを涙を流しながら笑っている吾郎さんを見て、びっくりしました。あんなにミステリアスで寡黙という雰囲気をまとっているのに、そういう一面もあるのだなと思い、より好きになりました。

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― このドラマは、宮沢賢治が物語のキーにもなっていると思いますが、白鳥健治と宮沢賢治の近いところやリンクするところで、磯村さんのお芝居に何か影響するものがあったりしますか?

ベースは宮沢賢治の部分がありますが、どちらかというと幸田先生が宮沢賢治の大ファンという設定です。僕も最初は宮沢賢治の物語や、その人間性のようなところを感じる人だと聞いていたので書籍を読んだりしていたのですが、幸田先生が賢治のことを話しているのに、さらりと流すところがあるので(宮沢賢治には)あまり興味がないのか?と思ったりして。ですが、『星めぐりの歌』が大好きで、撮影の物語上でも歌ったりするので、やはり星と宮沢賢治というのは、健治にとってとても大事なベースになっていると考えています。

― 磯村さんが感じる宮沢賢治の魅力、作品の魅力は?

言葉の選び方、遊び方と言いますか、その感性は自分にはないので、そういった発想が面白いなと思います。また、物理学とか宇宙学といった科学もそうですが、自然の生物学など、あらゆる分野のその知識を勉強して、物語を自分のなかでファンタジーを作っていくという、ミックスの仕方。あれは宮沢賢治ならではの魅力なのだろうなと感じます。

― 校則と自由ということに対して、磯村さんの学生時代の思い出も含めて、ご自身の考えをお聞きできますか?

僕自身は本当に学校の校則が嫌いだったので、生徒たちの気持ちは凄く分かりました。頭髪のこと、制服のことなどあらゆる校則によって、自由を奪われているんじゃないか・・・という気持ちになることは、僕も学生のころにあったので。このドラマでも生徒たちが、校則に不満があり、それに対して模擬裁判を起こしました。僕の役はそういったことを法律を使って裁き白黒をつけられるかということですが、健治もグレーなこともあることを知っていきます。

学生の頃の僕は「これは違いますよね?」と先生に意見をするような生徒でした。「この“頭髪が耳の上に出ている”というのは、どういうことなのでしょうか?」「じゃあ、こうすれば長くてもいいのでしょうか?」と(笑)。また、ヘアワックスがダメだったんです。先生が僕に『ヘアワックスはダメだ!』と言ってきたので、「じゃあ、先生はそのヘアワックスをつけていますが、それは(僕たちの)お手本になるのですか?」というようなやりとりをしたこともありました(笑)。なので、生徒たちの叫びは良くわかるなと思いながら撮影していました。その当時にスクールロイヤーがいれば、もしかしたらもっとスムーズに解決していたかもしれないです。

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― 磯村さんご自身は、スクールロイヤーという職業を今までご存知でしたか?

詳しくは知らなかったです。名前はニュースなどで聞いたことはありましたが、どういうことをやっているのかは知りませんでした。今回のドラマで僕も一緒にスクールロイヤーのことを勉強させてもらっています。

― スクールロイヤーを演じるうえで苦労している点はありますか?

やはり弁護士なので、法律を熟知してないと対応できないことが多いので、法に関するセリフは難しいです。普通の会話劇のセリフよりは時間がかかると思いました。これまで弁護士の役は経験なかったので、毎回出てくる言葉を調べ「ああ、こういうことなのか」と理解すると、セリフもスムーズに入ってくるので言葉だけで覚えないようにしています。

― 学園が舞台になっているので、若手の俳優さんと関わる機会多いと思いますが、彼らから刺激を受けていることなどありますか?

今回10代から20代前半の若い俳優さんたちがたくさんいます。自分が俳優を志していた時期が彼らと同じような歳なので、彼らを見ていると当時の自分のことも思い出しますし、彼らのピュアさであったり真っ直ぐさを、自分も忘れちゃいけないなと思う瞬間もあります。本当にみんな可愛くて一生懸命なので、ドラマでは生徒たちに注目してもらいたいです。

― 実際に高校の統合(合併)がされているというニュースもあります。そんな現実をどのように感じますか?

僕の高校時代は、あまり合併ということがなかったので馴染みがないのですが、僕の母校もそんな話が一時上がったこともありました。そう思うと、新しい形で違う学校になってしまうのはどこか寂しい部分はあるけれど、統合せざるを得ない状況になっているという現実、少子化問題も目を背けることはできないことかと。少子化に関しては大きな問題で、具体的な解決策はなかなか出てきませんが、100年の歴史を持つ学校もあったりして、歴史的な重要な建物がなくなるのはとても残念なので、上手に解決していければいいなと思っています。難しい問題ではありますが。

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― 健治という役が磯村さんの優しい雰囲気にとてもマッチしていると感じますが、監督から特別に「こう演じてほしい」というようなリクエストなどはありましたか?

どこまで彼の心を理解するか、反応の仕方などは気を付けています。健治は会話の中で、相手のことを察したりすることができない人。反応を良くしすぎると、健治が人のことをよく分かっているのではないかと感じてしまうことにもなるので、「そこはちょっと目を見ないにしようか」、「そこはスルーしよう」など、監督と現場で細かく話し合いながら進めています。

― それでは最後に、本ドラマを楽しみにご覧になっている皆さんへメッセージをお願いします。

今までの学園ドラマとはまたタイプが違う新しい学園ドラマです。スクールロイヤーという職業も、まだまだたくさんの方に知られていないと感じているので、これを機にスクールロイヤーという存在を知っていただきたいです。青春時代の思い出が蘇ってくる方もいると思いますし、学生たちの叫びであったり、法律で白黒つけられないこと、学校には様々なグレーがあるというところを、健治を通して見ていただけたら嬉しいです。

※スタイリスト:笠井 時夢
撮影:松林満美

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<作品概要>
【放送枠】2025年7月期月曜22時連続ドラマ (カンテレ・フジテレビ系全国ネット)

【出演】磯村勇斗 堀田真由 平岩紙 市川実和子
<日高由起刀 南琴奈  日向亘 中野有紗 月島琉衣 近藤華 越山敬達 菊地姫奈 のせりん 北里琉 栄莉弥>
淵上泰史 許豊凡(INI) ・坂井真紀 尾美としのり・木野花 光石研 稲垣吾郎 ほか

【脚本】大森美香
【音楽】Benjamin Bedoussac
【主題歌】ヨルシカ「修羅」(Polydor Records)
【監督】山口健人 高橋名月 稲留武
【プロデューサー】岡光寛子(カンテレ) 白石裕菜(ホリプロ)
【制作協力】ホリプロ
【制作著作】カンテレ

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