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森マリア「夕日に包まれて演奏したシーンは人生で一番興奮しました!」 『太陽とボレロ』で映画デビュー!

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オリジナルの映画を作り続けている水谷豊の監督作品第3弾『太陽とボレロ』が、いよいよ6月3日(金)に全国公開を迎える。本作は、“クラシックのオーケストラ”を題材に音楽を愛する普通の人々の人間模様を描き出す洒脱なエンターテインメント作品。映画ファンはもちろんのこと、音楽ファンも魅了する映画が完成した。

主演の檀れい演じるアマチュア交響楽団の主宰者・花村理子の会社に勤め、楽団のヴァイオリン奏者・宮園あかりを新人女優の森マリアが瑞々しく演じている。
Astageでは、水谷監督から大抜擢され、スクリーンデビューを果たした森マリアさんにインタビューを遂行。本作の出演をきっかけに注目が集まっている彼女に、撮影時のエピソードをお聞きしながら本作の魅力に迫った。

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― まず、出演のオファーを受けたときのお気持ちと、台本を読んだときの感想をお聞かせいただけますか?

出演のお話をいただいたのがクランクインの3週間くらい前でした。急なお知らせだったので、「本当に私でいいのですか? 大丈夫ですか?」と驚きました。とにかくすぐにヴァイオリンの練習をしないといけないので、「もう、戸惑ってる時間はない!」と焦る気持ちもありながら、「やるしかない!」と覚悟を決めたことを覚えています。
そして、この台本が映像化されたら、どんなに素敵な作品になるんだろうとワクワクしました。

― 森さんが演じられる、あかりは物語の中でも重要な役どころですね。

役が決まってから、初めて水谷監督にご挨拶に伺ったときに、監督から直接手渡しで台本をいただいたんです。その時は台本の重みをひしひしと感じました。

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― 森さんは幼い頃からヴァイオリンを習っていらしたそうですね。劇中でも演奏をされていますが、役とどのように向き合っていきましたか?

あかりは “ヴァイオリンこそ我が人生”というくらいヴァイオリンが大切で、交響楽団の仲間が大切。それを守り抜くために、いろいろな困難を乗り越えていきます。まずはヴァイオリンが自分の体の一部だと思えるくらい練習しました。そして、キャストの皆さんと初めてお会いしたときから仲間の一員になれるように意識して、常に皆さんの顔を思い浮かべながら愛情込めて演じました。

― 水谷豊さんは監督でありながら俳優としても出演されています。他にも実力派のベテラン俳優さんとご一緒されていかがでしたか?

最初はもうガチガチで・・・目も合わせられないくらい緊張していましたが、皆さんが“交響楽団の仲間”という意識を持っていらっしゃっていて。楽器をみんなで演奏するという共通の話題もあり、私のことも一員として受け入れてくださったので安心して一緒にお芝居することができました。

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― 本作では、檀れいさんと、町田啓太さんとご一緒されるシーンが多いと思いますが、お2人の印象を教えてください。

檀さんは演じているときもお芝居の合間でも、優雅な気品が漂う本当に素敵な方です。女性だったら誰しもが憧れてしまうのではないでしょうか。素敵すぎて恐縮していたのですが、あかりが務める会社の上司である花村理子さんのように、とても温かい目線でいつも見守ってくださいました。私がお芝居で悩んでしまったり、うまくいかないときも「ゆっくりで大丈夫だから」と仰ってくださって、本当に温かく接していただきました。檀さんの瞳を見るといつでも明るい気持ちになれました。

町田さんとは一番共演シーンが多かったのですが、凄く真面目な方で仕事に向き合う姿勢を学ばせていただきました。町田さんはとてもお忙しいと思うのですが、全然疲れを見せず、どれだけ撮影が長引いてもいつも笑顔で私にも話しかけてくださいました。今回の出演では得るものがたくさんありました。

― 水谷監督からは何か特別な演出はありましたか?

水谷さんは尊敬する大俳優さんですが、監督の時もお芝居をしながら演出をつけてくださるんです。最初に「こんなふうにやってみて」と見本を見せてくださるので、それを見ながら演じることができました。自分ではイメージしきれないところも直接教えていただけたので、とてもありがたかったです。それによって水谷監督の世界観だったり、表現したいことが分かりやすく伝わってきました。その気持ちに応えたいという思いで一生懸命やらせていただきました。一緒に作っていく感覚が大きかったです。

私が演じる上で悩むこともあったのですが、監督が「もしこの映画が面白くないって言われたとしたら、それは監督である私の全責任だから、マリアちゃんは自由に思うまま演じてくれたらそれでいいんだよ。楽しんでくれたら一番だから」と仰ってくださったので、私も必要以上に悩むことなく前向きに取り組むことができました。

― とてもナチュラルにあかり役を演じられていると思います。森さんご自身があかりと似ていると思うところや共通点はありますか?

あかりは私に本当そっくりだと思いました。水谷監督もそのままでいいと仰ってくださいました。共通点は・・・自分で言うのも恥ずかしいですが、とても仲間思いというところでしょうか。あかりは自分をいつも助けてくれるみんなのことを大切にしたいという気持ちが強いので、その気持ちが凄くわかります。私は「お芝居」、あかりは「ヴァイオリン」というように自分の夢や大切にしたいものがあるので、その場所を守っていきたいという気持ちは理解できました。なので役作りは難しくなかったです。自然のまま、素直にあかりを演じました。

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― 劇中であかりが演奏する「タイスの瞑想曲」がとても素敵です。撮影はいかがでしたか?

「タイスの瞑想曲」の演奏シーンが演奏場面の中では一番最初の撮影だったので、3週間ひたすら練習してきたものがどんなふうに映るのかとても不安に思っていました。松本市が一望できる丘の上で夕日が沈むタイミングで撮影したのですが、その優しい光に包まれて自分の音色を聞いたときに、私とあかりがやっと一緒になれた気がして、今までの人生で一番興奮しました。1時間余りの撮影でしたが、夢中で弾き続けて、永遠に感じるくらい心地良い時間でした。

― 夕日を狙って撮影は時間との戦いもありますし、大変だったのでは?

私はただ集中して演奏にのめり込んでいたので、大変というより楽しくて楽しくて仕方がなかったです(笑)。映像がとても綺麗なので、映画のシチュエーションとしても本当にぴったりだなと思いました。

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― 交響楽団の皆さんと演奏されてるときはいかがでしたか?

めちゃくちゃ楽しかったです。ずっと和気あいあいとした雰囲気でした。演奏することが共通の話題だったので、お芝居の他にも演奏について色々お話をしました。皆さんからも演奏についての悩みなどを聞いていたので、「上手く演奏できているな」「あ、いま掛け合いが上手くいったな」というように、演奏をしながらコミュニケーションを取ることもできました。みんなで演奏するシーンは一致団結しないとうまくいかないので、思い入れが凄くあります。みんなで頑張りました!

― この映画をご覧になった森さんの感想をお聞かせください。

映画を観終わったときは凄く明るい気持ちになっていて、自分の中で忘れられない思い出を映画として見たような気分になりました。楽団は終わってしまうけれど、それが新しいスタートでもあるので、とても前向きな気持ちになりました。それがこの映画の一番の魅力だと思います。

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― それでは、森さんにとって音楽とは? お芝居とは?

自分では気付けないような、もう1人の自分ではないでしょうか。普段の自分だったら、周りを気にして隠してしまったり見せない部分もあると思いますが、音楽やお芝居は、自分の本質というか、もっと深いところにある自分と向き合えるものだと感じています。

― 最後に女優としての今後の目標と、これから映画をご覧になる皆さんにメッセージをお願いします。

笑いの芝居でも泣ける芝居でも、どんなお芝居でも観てくださってる方々に勇気や元気を与えられるようなそんな女優さんになりたいと思っています。
今の時代、思うようにいかないこともたくさんあると思いますが、そんな中でも背中を押してくれて前向きになれる作品だと思います。素敵な音楽とともに、笑いあり、涙あり、感動ありと盛りだくさんの映画になっておりますので、ぜひ劇場でご覧ください。

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【森マリア Maria Mori】プロフィール
2000年3月16日兵庫県出身。 18年 「Jr.選抜! 標への道」 (NTV)で女優デビュー。 「ヤヌスの鏡」 (CX/19)で、連続ドラマ初出演を果たす。主な出演作に「24JAPAN」(EX/20)、「ぐるり東京 江戸散歩」(MX/22) などがある。ヴァイオリンを10年習っていたこともあり、今作に大抜擢される。

衣装協力/Aunt Marie’s、OBLI、LA BELLE ETUDE
スタイリスト/津野真吾(impiger)
ヘアメイク/伴まどか

撮影:ナカムラヨシノーブ

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映画『太陽とボレロ』
【STORY】
「今日、私たちは、解散をします。」
ある地方都市で18年間活動を続けてきたアマチュア交響楽団の解散が決まった。
それを期に超個性派の楽団メンバーの人生も大迷走!主宰者の花村理子は彼らに翻弄されながらも最後のコンサートを計画するが不協和音が響き、問題山積みの中、全員の様々な思いをのせたコンサートがはじまってしまう。理子はバラバラの楽団員を一つにできるのか?最後のそして最高の舞台となるのか?

出演:檀れい、石丸幹二、町田啓太、森マリア
田口浩正、永岡佑、梅舟惟永、木越明、高瀬哲朗、藤吉久美子、田中要次
六平直政、山中崇史、河相我聞、原田龍二、檀ふみ
水谷豊
監督・脚本:水谷豊
制作プロダクション:東映東京撮影所 東映テレビ・プロダクション
配給:東映
コピーライト:©2022「太陽とボレロ」製作委員会
公式HP:https://www.sun-bolero.jp/

6月3日(金) 全国ロードショー