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丸山隆平、酒場で「芝居をやりたい!」と監督にアピール!? 寺尾聰は丸山へ“俳優とアーティスト活動”の両立にエールを送る! 映画『金子差入店』ジャパンプレミア

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映画『金子差入店』のジャパンプレミアが、4月24日、東京・朝日ホールにて行われ、主演の丸山隆平をはじめ、共演の真木よう子、三浦綺羅、川口真奈、名取裕子、寺尾聰と、古川豪監督が登壇した。

古川豪監督がオリジナル脚本で届ける本作は、様々な事情から面会に行くことができない人たちに代わって刑務所や留置所面へ出向く、「差入屋」を営む家族の絆と、彼らが巻き込まれる不可解な事件を描く、人間の可笑しさと切なさ、ダークサイドから希望に満ちた光までを追いかける感動のヒューマンサスペンス。
主人公の差入店の店主・金子真司を、「泥棒役者」以来8年ぶりの丸山隆平(SUPER EIGHT)が演じ、真木よう子、三浦綺羅、川口真奈、北村匠海、村川絵梨、甲本雅裕、根岸季衣、岸谷五朗、名取裕子、寺尾聴ら豪華俳優陣が集結。主題歌はSUPER BEAVER の「まなざし」が起用された。

“差入店”をテーマに選んだ理由を問われた監督は、「以前、映画『おくりびと』という作品で助監督を務めているときに、納棺師という職業にとても感銘を受けて、こういう物語の作り方があるのかと、面白い職業があったら自分で(脚本を)書いてみたいと思っていたんです。あるとき、拘置所の前で“差入れ”のお店がポツンとあるのを見つけまして、頭の片隅に残しておいたんです」と明かし、「差入店がテーマではなく、家族をテーマにした話です(笑)。ただ、加害者と被害者のどちらかに偏りたくないと思って、頑張りました」と胸を張る。

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また、丸山を起用した理由について「いつも大落ちというか、ボケをかます人といおうイメージがあるんですが、以前「めっちゃ芝居をやりたんです」と言っていて、ある場所でエチュード芝居を一般人も巻き込んで30分くらい見させられたんです。この人凄いなと思っていたところ、今回、プロデューサーさんから『丸山隆平って知ってる?』と言われて(笑)」と縁があったそう。

丸山もその時のことを覚えており「ある酒場でやってましたね(笑)」と苦笑いしつつ、「監督が17年間構想を重ねてきたものに主演として任せていただけることは光栄でした」と感謝。続けて「“差入店”のことは知らなかったので、カルチャーショックでした。(オファーを受けて)嬉しかったと同時に、どのように役を掘り下げて監督の思っているようにできるかプレッシャーもありました」と正直な気持ちを口にした。

そんな役作りは「その役にはどこかしら監督の血や性格があるものだと思って、古川さんを観察させていただきました。僕は既婚者ではないので、家族との向き合い方などをエッセンスとして参考にさせていただきました」と明かす。

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丸山とは友達として付き合いがあるという真木は、「(役者としての丸山の)本番を見たことがなくて、一瞬(役ではなく)真木よう子に戻って『丸ちゃん、大丈夫?』と駆け寄ってしまった。(役が)入っている丸ちゃんは初めてだった」と丸山の演技に吸い込まれた様子。「とても刺さってきて、大好きな映画です」と、作品を絶賛。

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これまでの役とは違う金子という役を演じるにあたり、丸山は「監督の求めているものを大切にしながら確認しながら演じました。ただ、途中から監督が何も言わなくなって・・・」と不安がると、監督は「もう24時間金子真司になっていたので、そのまま触らないでおこうと思ったんです」と丸山に絶対的な信頼を寄せていたことを吐露していた。

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オーディションで役を獲得した三浦と川口というフレッシュうな顔ぶれも。三浦は「監督からは演技指導というより『頑張って!』と応援してもらいました。丸山さんは凄く優しくていろんな話をしてくれてご飯も食べに連れて行ってくれました。真木さんとは僕が大切にしているお人形の“熊きち”の話をたくさんしました」と笑顔を見せ、川口は「こういう子がいるかもしれないと思って、全力で演じました。(試写で)自分の顔が大きなスクリーンの出ているのを見て感動しました。今度は映画館で観たいです」と目を輝かす。

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また、真司の母親を演じた名取は「長く女優をやっていますが、こんな役は初めて。監督から『やったことない母親をやってほしい』と言われて」と新しい挑戦を喜び、「こんな息子が欲しかったと思いました」と丸山を見てニッコリ。すかさず、「あんなオカンいたらイヤやで」と笑い飛ばす丸山だった。

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オファーを受けながらも何度も断り続けたという寺尾。「最初、めんどくさそうだなと思ってお断りして、脚本を読んでお断りして・・・5~6回断ったんですが、その都度脚本を書き換えてきたりして、こいつちょっと面白いかもしれないと主出したんです。自分で見つけてきた題材をシナリオにして映画にするのは大変なこと。助けたいなと思った」と最後は快諾したことを語り、「北村匠海くんもどう成長しているのか見てみたかったし、監督の次の映画も期待しています。皆さん応援してあげてください」と、すっかり古川監督の味方になっていた。

さらに、映画の内容にちなみ、「丸山から登壇者たちに差入れしたいものは?」と尋ねられた丸山は、真木には「笑いが必要なときメールで笑いを差し入れます」とし、三浦には「お食事券」、名取には「京都の美味しい和菓子」、監督には「観客動員数」を。そして、寺尾には「ベースを差し入れというより、僕のベースとトレードしてみたい」と希望を言うと、寺尾が「僕のベースは中学3年生の時から使っているものだよ」と非常に貴重なヴィンテージものだと言い、丸山を驚かせるも、「ベースを弾く俳優は僕と丸山くんとスティングくらい。まったく違う方向を向いてやるようなもの。非常に大変なことなんです。ぜひ、丸山くんにも続けていってほしい」とエールを送った。

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監督のこれまでのご縁が繋がって出来上がったと言っても過言ではない本作。最後に丸山が「年齢、性別関係なく楽しめる作品です。大切な人と観たり、大切な人にもおすすめしていただけたら嬉しいです」とメッセージを送り、イベントを締めくくった。

『金子差入店』
<STORY>
金子真司は妻の美和子と差入店を営んでいる。伯父の星田から引き継いだ住居兼店舗で、引退した星田と10歳になる息子の和真と一緒に暮らしていた。
ある日、和真の幼馴染の花梨が何の関係もない男に殺害される。一家が花梨の死から立ち直れないでいた時、犯人の小島の母親から差入の代行と手紙の代読を依頼される。金子は差入屋としての仕事を淡々とこなそうとするが、常軌を逸した小島の応対に感情を激しく揺さぶられる。さらに、小島の母親から息子には話し相手が必要だと思うと再度の差入を頼まれた金子は、小島と話せば話すほど「なぜ、何のために殺したのか」という疑問と怒りに身を焼かれる。
そんな時、毎日のように拘置所を訪れる女子高生と出会う金子。彼女はなぜか自分の母親を殺した男との面会を強く求めていた。2つの事件と向き合ううちに、金子の過去が周囲に露となり、家族の絆を揺るがしていく──。

丸山隆平
真木よう子 / 三浦綺羅  川口真奈
北村匠海  村川絵梨  甲本雅裕  根岸季衣
岸谷五朗  名取裕子
寺尾聰

監督・脚本:古川豪
主題歌:SUPER BEAVER「まなざし」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:「金子差入店」製作委員会 製作幹事:REMOW 製作プロダクション:KADOKAWA 配給:ショウゲート
©2025映画「金子差入店」製作委員会

2025年5月16日(金)TOHOシネマズ 日比谷他全国ロードショー