映画『ハローグッバイ』の初日舞台挨拶が、7月15日、東京・渋谷のユーロスペースにて行われ、W主演の萩原みのりと久保田紗友をはじめ、共演のもたいまさこ、渡辺シュンスケ、渡辺真起子、岡本夏美、川瀬陽太と、菊地健雄監督が登壇した。
SNSや高校という空間で居場所を求め、大人と子供の狭間にいる女子高生たちの日常と心理を儚くリアルに映し出す本作は、第29回東京国際映画祭・日本映画スプラッシュ部門に正式出品され、「繊細な少女の心を映し出した傑作」と観客たちから高い評価を得た。元彼の子供ができてしまったかもと思い悩むはづき役を萩原みのり、孤独な優等生の葵役の久保田紗友がW主演を務め、心に影を潜める少女たちが人と向き合おうとすることで、新しい自分を発見していく様を繊細に描いていく。
今作が初主演となった萩原は「初めての舞台挨拶なので、ものすごく緊張しています」と挨拶し、映画公開に感慨深げ。同じく初主演の久保田も「ついにこの日がやってきて幸せな気持ちでいっぱいです」と満面の笑みを浮かべる。
初共演となったもたいについて萩原は「私たち、本当にもたいさんのことが大好きすぎて･･･。カメラが回っていない時もずっと3人で一緒にいてくれて、とても嬉しかったです。商店街での撮影ではお団子屋さんがあって、紗友ちゃんと『お団子美味しそう』と話していたら、後でもたいさんがお団子を買ってきてくださったんです！」と嬉しそうに明かすと、もたいは「可愛かったです。暑さを乗り越えてみんなで頑張りましたね」と二人の頑張りを労った。もたいと一緒に舞台上に上がっているだけでも嬉しそうな二人。久保田も「もたいさんのおかげです。ありがとうございます」と笑顔で感謝の気持ちを伝えた。
もたいの娘・小林早紀役を演じた渡辺は「本当に撮影時はアスファルト溶けちゃうんじゃないかってぐらい暑かった。監督もしつこいし（笑）、短距離走のような現場でした。でも、幸せな時間でした」とニッコリ。
萩原の友人・瞳役を演じた岡本が「主演二人とは違ったい生き方をした女子高生役。少しでも2人の関係性にスパイスのようなものを加えられたらと思いながら演じました」と自身の役どころを伝えると、その演技に対して萩原が「怖かったです！」と反応。「『私達、友達だよね？』というセリフときの顔がものすごく怖くて…」と言ったあと、「でも普段は本当に優しいです」とフォローするも、「いやいや、そのフォロー、逆にダメでしょ(笑)」と岡本に返され、会場の笑いを誘っていた。
本作の見どころを聞かれたもたいは「全てを楽しんで観ていただきたい。お好きなところは年代によって違うと思いますが、共有できた嬉しいです。特にお勧めは渡辺シュンスケさんのシーン。生のシュンスケさんはとても素敵ですよ」と渡辺を称えると、「初めての演技でしたが、いい経験をさせていただきました」と恐縮しきりの渡辺だった。
完成した映画を観た感想を、萩原は「普段は自分が出ている作品を客観的に見れないんですが、良い意味で監督に裏切られました。脚本を読んだときにはこうなると思っていませんでした。今回は初めて客観的に観ることができて、すごく素敵な作品に主演という形で出させてもらったんだなと思いました」とコメント。「見終わってすぐに幸せだなって思う気持ちがみなさんにも伝わると思います。私、この映画が大好きです！みなさんにも好きだと思えてもらえたら幸せです」と目を輝かせる。
久保田は「すごく濃密な時間でした。W主演の相手がみのりちゃんで本当によかったです」と述べ、「もたいさんをはじめ大先輩の俳優さんとの共演、猛暑の中での撮影、全てが作品に影響しているなと思います。16歳（撮影当時）だったからこそ生まれる感情も含めて、全てがあったからこそできた作品です」と作品への熱い思いを語った。
この日、急きょ飛び入りで参加した川瀬は、長年付き合いのある菊地監督の顔を見ながら「菊地くんはずっと助監督だったのに、気づいたら監督の顔になっている。成長したなと」としみじみ。本作について「ある種、ドキュメント。主演の二人は無我夢中でやっていたと思う。そんな希有な作品です」と説明していた。
最後に菊池監督が「主演の二人の今が撮られている。そして、みなさん一人一人が存在してくれた作品になりました。2度3度観ていただけると、また新たな発見ができる作と思います」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
映画『ハローグッバイ』
【STORY】
高校生のはづきと葵は、同じ教室にいながら交わることの無いクラスメートだ。葵は、クラスで「委員長」と呼ばれる優等生だが、仕事で忙しい両親を持つために家ではいつも孤独である。その寂しさを紛らわせる為に万引きを繰り返していることは、誰にも言えない秘密だ。一方はづきは、クラスでも目立つ存在だが、元彼との間に子供が出来てしまったのではないかと一人悩んでいた。そんな二人は、ある認知症のおばあさんと出会い、想いを伝えられなかった初恋の人にラブレターを渡したいというおばあさんの為に一緒に初恋の人を探そうと決める。
出演：萩原みのり 久保田紗友
渡辺シュンスケ 渡辺真起子 小笠原海（超特急） 岡本夏美 松永ミチル 望月瑠菜
桐生コウジ 池田良 川瀬陽太 ／ 木野花 ／ もたいまさこ
監督：菊地健雄
脚本：加藤綾子
主題曲／音楽：渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)
企画・プロデュース：内田わか
プロデューサー：平林勉
製作・提供：Sony Music Artists Inc.
配給：アンプラグド
©2016 Sony Music Artists Inc.
公式サイト：http://hello-goodbye.jp
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