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【作】長塚圭史 【演出】松居大悟 舞台『ポルノ』上演

2026年4月、下北沢・本多劇場にて、【作】長塚圭史 【演出】松居大悟で舞台『ポルノ』を上演する。

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【作】長塚圭史  【演出】松居大悟

長塚圭史率いる阿佐ヶ谷スパイダースが、その旗揚げ公演『アジャピートオジョパ』に新たなエピソードを加えてリメイクし、2002年に上演したのが『ポルノ』。
地元福岡の劇場にてこの上演を目撃し、それが自身の演劇の原点になっていると語る劇団ゴジゲン主宰の松居大悟が、満を持して、新演出版として衝撃戯曲の演出に挑む。

演劇のみならず、「ちょっと思い出しただけ」「リライト」「ミーツ・ザ・ワールド」など映画の世界でも着実にキャリアを重ね、不器用にしか生きられない人間達が紡ぎ出す可笑しくも切ない日常を、繊細にそして真摯に表現し続けてきた松居。2016年には下北沢ザ・スズナリにて、長塚圭史作『イヌの日』を独自の感性で演出し話題を呼んだ。
今作では、松居が絶大の信頼を寄せる同世代の俳優・クリエイター達とのコラボレーションが生み出す。

<STORY>
「なりたいんだよ議員。弱者の味方になりたいんだよ。」
坂の多い町を舞台に7人の男女が織りなす、美しくも醜悪な恋物語。
1組目は子どもができない若い夫婦。ある日、夫が家に帰ると、妻が見知らぬ青年を拉致監禁し「自分が産んだ子どもだ」と言い張って育児を始めている。2組目は心と体を傷つけ合いながらも別れられない、着ぐるみ役者とOLカップルの話。3組目は足を怪我した元着ぐるみ役者で今売り出し中の女優と、その着ぐるみに憑いていた妖精との恋の話。

【作】長塚圭史(ながつか・けいし) 【コメント】
『ポルノ』は2002年に半蔵門のTOKYOFMホールで上演した作品で、阿佐ヶ谷スパイダースの1996年の旗揚げ公演『アジャピートオジョパ』という作品をリライトしたものです。『ポルノ』というタイトルは若気の至りとも言える21歳で書いた旗揚げ作品を見つめ直して「曝け出す」というような心づもりもあったのかも知れません。ただ骨格以外は全て書き直し、さらに新たなエピソードを2つ加え、3つの物語を繋げた作品となっています。案外気に入っていて、いつかまたやってもいいのかもと思っていましたが、松居大悟さんが手を挙げてくれたので一旦任せることにしました。私の「いつか」は当てにならないから有難い話です。松居さんは以前にも『イヌの日』を演出しました。凶暴な頃の私のロマンチシズムに惹かれるのでしょうか。あの頃の私は随分ロマンチックでした。いずれにしても、恥ずかしいような気持ちも半分抱きつつ、やはり楽しみにしているのです。

【演出】松居大悟 (まつい・だいご) 【コメント】
2002 年、高校生の時、福岡のパヴェリアホールで阿佐ヶ谷スパイダース『ポルノ』を母に連れられて見に行った。ドラマでも映画でも漫画でも見ないようなギリギリの正義を振りかざす姿にとことん打ち抜かれ「演劇ってすごいんだ」と震えて、劇場上空から降ってくる劇中の街宣チラシを拾って帰ったことを覚えている。
その後、上京して演劇を始めて、東京でも長塚圭史さんの手がける劇は欠かさず見に行って、2005 年の PARCO 劇場『ラストショウ』はとくに印象に残っている。
2008 年に劇団を作って、2010年に阿佐ヶ谷スパイダースの所属しているゴーチ・ブラザーズに入った。あの『ポルノ』を作った人たちの場所に憧れていたからだ。
そして色々あって演劇を辞めていたが、演劇を再開する第一弾として、2016 年に阿佐ヶ谷スパイダース『イヌの日』の演出をした。初恋の子とその友達を15年間防空壕に閉じこめる話だ。あの時からいつか『ポルノ』を手がけるまでは劇を頑張りたい、と思っていた。
2026年春、『ポルノ』を演出させていただきます。24年前の衝撃をそのままに皆様に届けたい。少年少女は空からの啓示を、大人たちは背徳的な観劇体験を。
楽しみにしてもらえたら嬉しいです。

『ポルノ』
2026年4月 下北沢・本多劇場
作 :長塚圭史
演出 :松居大悟
チケット一般発売日 2026年1月(予定)
主催・企画製作 ゴーチ・ブラザーズ
ゴーチ・ブラザーズ 03-6809-7125(平日12時〜18時) #ポルノ2025