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大竹しのぶ『ピアフ』本日開幕!ゲネプロ&取材会レポート

「シャンソンの女王」エディット・ピアフの役を、大竹しのぶが16曲のシャンソンを歌いながら演じる舞台『ピアフ』が2月24日に 日比谷シアタークリエ)にて幕を開ける。
初日に先立ち、23日に囲み取材とゲネプロが行われた。
公演は3月18日まで 日比谷シアタークリエにて。その後、大阪・福岡にて上演される。

2011年の初演では、大竹しのぶが読売演劇大賞最優秀女優賞、演出の栗山民也が芸術選奨文部科学大臣賞、その後も名だたる賞を総なめにした本作。今回が4年ぶり5回目の上演となる。
キャストは大竹しのぶ、ピアフの生涯の友人、トワーヌを演じる梅沢昌代、マリーネ・ディートリッヒ役の彩輝なおの3名は初演からの続投。
男性陣は、新たなキャストが多数参加し、作品に新たな魅力を生み出した。

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【ゲネプロ】

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前回2018年の公演では「命を削って演じる」と語っていた大竹。今回もそれは変らず、いや、それ以上に内なるものを燃やしてピアフを演じる。

大竹が一曲歌い終わる毎に拍手をしたいのに、拍手ですらこの物語から届くエネルギ―を邪魔をするように感じる、いや、「弾かれてしまう」と怖くなるほどの濃く太い熱に圧倒された。激しく生きた一人の女性の一生とその時代とを体感させてくれた。

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ピアフと最も熱い恋をしたボクサー、マルセル・セルダン(中河内雅貴)。ピアフが海外の試合から早く帰ってきてと頼み、そのフライトの事故で命を落とす。

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ピアフが見出す、フランスで最も偉大な歌手 イヴ・モンタン(竹内將人)。圧倒的な歌声にも注目だ。

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傷つき果てたピアフの人生の最後の恋人 テオ・サラポ(山崎大輝)。

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前回2018年から出演する上原理生が新たにシャルル・アズナブール役。愛する人のためを思うピアフの心を見せる名場面のひとつ。

4人はこの役だけでなく、様々な場面で別の役でも登場し、まったく違う顔を見せてくれるので、そこも楽しんでほしい。

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梅沢昌代の生み出す楽しさも、彩輝なおのかっこよい名演技も健在。ぜひとも劇場でピアフの時代と一緒を追体験してほしい。

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【囲み取材】

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大竹しのぶ:一緒にご飯を食べに行ったりお酒を飲んだりできない状況だったので、恥ずかしがったり、ぐずぐずしている時間はなくて、最初からオープンな気持ちになって、最初から自分を出して、最初から愛さないともう無理で。無理やりでも仲良く、いきなり愛してくださいと、ピアフと同じようにやって。(笑)ご飯を食べなくても、きちっとお芝居をすれば、こんなに仲良くなれるし、こんなに信頼し合えるし、こんなにチームになれるのだとわかりました。
こういう状況でも来てくださる方に「こういう状況でも来てやっぱりよかった」と思わせる良いものを作らなくてはいけないので、ハードではありますが、それを届けたいと思います。

中河内雅貴:大竹さんは稽古場に遅くまで残っていらして、その後予定がない時は、自然と僕らも残って。そういう姿を見ていて、僕らも自然にそういう活力を頂いた感じがします。

上原理生 :今回はシャルル・アズナブール役ですが、前回はブルーノ役だったので、本作は2回目ではあるのですが、見え方が全然違っています。
限られた環境と日数でやらねばならなくて、いろいろな経験を積んだ人が集まっているけれど、できないときもあって、でもそういう時はしのぶさんがすっときて「落ち込む必要は全然なくて、最後までがんばろう」と声をかけてくださって。見習わなくていけないことを行動で見せてくれる方だなと思いました。

竹内將人:僕にとって挑戦のひとことで表されるような今回の作品です。不安そうな瞬間には大竹さんに優しく声をかけて頂いて。僕も(稽古後の)残りが多かったのですが、カンパニーのみなさんも残って見守ってくださって、たくさんアドバイスを下さって、ファミリー感のある温かい現場でした。

山崎大輝:(大竹について)こういう環境のスタートなので、ゼロをもっともっと上の段階にしなきゃいけないという気持ちをすごくいただいて、でも「遠慮しちゃっているところがあるなぁ」と思いつつ、大竹さんがぶち壊しにきてくださっているのを感じて、「なんて大きな方なんだ」と。本当にありがとうございます。

4月の博多座公演を終えると上演回数が200回を達成することについて、大竹は「関係ない」と一言。「本当に1回1回なんです。今日のゲネがどうなるか、明日の初日は…なんです」「こういう状況なので、待っていてくださる方のために駆け抜けたいとは思っていますが、200回をやりたいとか、そういうことは思っていないです」と答え、最後に「ピアフと再会して、ピアフの愛に対する思いをさらに知って、新しい人たちと出会うことによって、私自身が愛って本当に素晴らしいことだとさらに本当に教えられています。こういう状況ではありますが、このチームひとつになって、届けたいと思っています」と取材会を結んだ。

『ピアフ』
作:パム・ジェムス
翻訳:常田景子
演出:栗山民也
出演:
大竹しのぶ、梅沢昌代、彩輝なお、中河内雅貴、上原理生、竹内將人、山崎大輝、川久保拓司、前田一世、たかお鷹、松田未莉亜

<東京公演>
日程:2022年2月24日(木)〜3月18日(金)
会場:日比谷シアタークリエ
お問合わせ先:東宝テレザーブ 03-3201-7777

<大阪公演>
日程:2022年3月25日(金)〜3月28日(月)
会場:森ノ宮ピロティホール
お問合わせ先:キョードーインフォメーション 0570-200-888

<福岡公演>
日程:2022年4月1日(金)〜10日(日)
会場:博多座
お問合わせ先:博多座電話予約センター 092-263-5555

公式サイト:https://www.tohostage.com/piaf2022/