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大竹しのぶ主演『女の一生』製作発表記者会見 

11月2日(月)から26日(木)まで新橋演舞場で上演される『女の一生』製作発表記者会見が、9月30日(水)に、出演する大竹しのぶ、高橋克実、風間杜夫と出演・演出の段田安則(出演・演出)、安孫子正(松竹株式会社代表取締役副社長)が登壇して行われた。

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風間杜夫  高橋克実  大竹しのぶ  段田安則

『女の一生』は昭和 20 年 4 月の終戦直前の初演。森本薫が文学座に書き下ろし、杉村春子が出演。以来947 回にわたって主人公の布引けいを演じ続けた名作。その大役に大竹しのぶが挑むことが注目を集めている。
コロナ対策として、本作では客席は前後左右を空けた千鳥配列を採用。換気や入場時の検温等、万全の対策で上演される本作の、今回ならではの見どころが紹介された。

物語の舞台は清国との貿易を生業とする堤家。

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演出と共に、後に布引けいの夫となる堤家の長男伸太郎を演じる段田安則は本作の初演を「昭和20年4月渋谷道玄坂で幕を開け、ノーギャラでの上演だったそう。警戒警報が鳴ると役者も観客も避難し、解除されると戻って続きを演じたそうです。そんな命がけの時でも観客は舞台を観て、役者は命がけで舞台をやるものだのだと、今の私には実感はわかないのですが、そういう力を演劇は持っているのかなと思いました」と紹介。コロナの状況を踏まえ「舞台に立てるのは当たり前のことではない。今回も命がけでやりたい」と役者としての覚悟を示した。演出家としては「私も含め、素晴らしい役者がそろっております。演出家が何もしなくてもやってくれるだろうと、そこに期待を込めて、力不足ではありますが、がんばりたいと思っています」。

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戦災孤児で堤家に拾われる布引けいを演じる大竹しのぶ。杉村春子との思い出を「お亡くなりになる少し前に何日間かテレビドラマでご一緒しました。結局放送されなかったドラマですが、『後ろにお巡りさんが立って、不当な台詞があるかチェックしていた。そういう中で芝居をやっていたのよ。あなたは自由な時代に生まれて自由に芝居ができていいわね。がんばりなさいね』とおっしゃってくださったことを思い出します。私たちは不自由な時代に突入したわけですが、それでも芝居をやりたいと思いました」と振り返り、「できる条件の中で生き生きと生きられるような芝居を作っていきたい。この脚本の持つ力は素晴らしくて、一言一言の台詞の中に文学を、時代を、歴史を感じて人間を感じます。それを私たち役者が延々と繋ぎます。だからこの芝居はずっと続いていくと思います。50年後、100年後、こうして生きてきたんだよと伝えていけるような良い芝居をつくりたいと心から思っています」と静かに熱い思いを語った。

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けいとほのかな恋が芽生える堤家の次男栄二を演じる高橋克実が「私、来年60になりますが、一番年下で…」と話し始めると、大竹が「なんでそんなこと言うの?!」とつっこみ、会場は笑いに包まれた。「布引けいの一生を描くと共に男たちの一生も描かれています。僕は19歳から59歳まで演じ、たくさんかつらをかぶります。チラシでもどこに僕がいるのか分からないと知り合いに言われました。今回は3パターンぐらいかつらをかぶります」と楽しい挨拶で会場を明るくした。

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最後にマイクを握ったのは、先代の弟で、伸太郎の母を助ける章介を演じる風間杜夫。「2009年2011年の本作にも出演し、思い出深い作品です。本のすばらしさに感銘しました。前回は栄二を演じましたが、高橋克実の栄二はどうなんでしょう?」と問いかけ「それが今回の成功のカギを握っています」と会場を沸かせた。さらに「この作品が実現できてよかったです。南座は中止になってしまいましたが、新橋演舞場はやりますよと聞いて役者を続けてきてよかったなと思いました」とこの時期ならではの今作への深い思いを語った。

日本屈指の演技達者が揃う名作の上演は、11月2日(月)から。お見逃しなく!

舞台『女の一生』
2020年11月2日(月)~26日(木) 新橋演舞場
作:森本薫
補綴:戌井市郎
演出:段田安則
出演:大竹しのぶ、高橋克実、段田安則
宮澤エマ、多岐川華子、服部容子、森本健介
林翔太、銀粉蝶、風間杜夫