Open Close

『~崩壊シリーズ~ 「九条丸家の殺人事件」』 久保田秀敏インタビュー

英国デイリー・メール紙に5つ星を与えられ、ロングラン。2015年英国オリヴィエ賞最優秀コメディ賞を受賞し「ぶっとびの面白さ!」と評されたコメディ舞台「~崩壊シリーズ~『九条丸家の殺人事件』」が日本初上陸する。

IMG_1268

上演台本・演出は、バナナマンや東京03など数々の超人気芸人の傑作コントはじめ、人気バラエティ番組「ゴッドタン」や「ウレロ☆シリーズ」も手掛ける、構成作家のオークラが担当。
そして山崎樹範、彩吹真央、梶原善、松下洸平、上地春奈、久保田秀敏、伊藤裕一、大水洋介(ラバーガール)・長谷川忍(シソンヌ)(Wキャスト)という実力派キャストが揃った。

IMG_1266

Astage(アステージ)は山崎樹範、松下洸平のおふたりに続き、久保田秀敏を直撃。俳優という仕事への真摯な愛と姿勢を聞かせてもらった。

山崎樹範&松下洸平インタビューはこちらから!!

 

IMG_1221

 

―今回はコメディですね?
そうですね。めちゃめちゃ面白いです。台本読み始めて吹き出しました。真面目にバカをやることが大好きなので、こういうテイストの作品は好きです。まさに自分がやりたいと思っていたようなお芝居です。

―コメディであり、ミステリーでもあり…?
ちゃんとミステリーの軸はあるんです。人狼ゲームのように「誰が殺したのか?」「俺は絶対殺していない」とみんなが言っていく中で、やましげ(山崎樹範)さん演じる警部が謎を解いていきます。その謎解きのなかで、みんながどんどんバカをやっていくので2倍楽しめます。僕もミステリーは好きなんですが、解けなくて・・・苦手です。(笑)

―久保田さんの役は深い感情表現が必要そうですね?
不倫相手というか、浮気相手というか…。

―ラブロマンスありですね?
ラブロマンスありだと思います。キスするとか…そういうこともあったような・・・。
演出によりますが、演出がそうつけば、毎回やります。(笑) 不倫の相手役なので、そういうこともあると思います。

―わぁ~、女の人を惚れさせてしまう感じですね。
そうですね。(笑)

―難しそうな役柄ですが…。
僕はいたって自然体でいれるのかな・・と思いました。時代設定がちょっと昔なので少し硬い言葉で台本も書かれていて、セリフの言い回しとかが、結構難しいのかな…と思っています。

IMG_1272

―すごいキャストが勢揃いされていますね。
撮影の時に、ラバーガールの大水さん、伊藤さんにお会いしました。でもちゃんとした会話は、まだしたことがなくて。やましげさんは、以前に仕事を何回か一緒にさせて頂いていますが、やましげさん以外は、みなさん初めての方ばかりです。
やましげさんは、コミカルな演技も上手いから、ほんと尊敬しますね。絶妙な間の取り方や、しぐさ・表現の仕方が上手すぎて、コピーしたいというか、自分に取り入れたいが、なかなかできないです。

―今回もまた、やましげさんの新たなところが…
このカンパニーの中で僕と松下さんが一番年下ということで「すごい勉強になるな~」と思っています。僕はおいしい立ち位置だと思いました。
僕より下の子たちがいる現場より、僕が下の現場の方が自分的には結構嬉しかったりします。盗めるところがたくさんあるし、勉強にもなるし「やってやるぞ!」という食らいつける感が湧き出てくるので、それはうれしいですね。

―稽古場も楽しそうですね。
今回は舞台上でまた演劇をやる劇中劇で、またちょっと新しいなと思います。自分の上に2つ人格をのせてやっていかないといけないから、そこが楽しいですね。

―今がどっちの人格か、お客さんにわかって頂かないといいけないですから、大変そうですね。
そうですね、なかなかの技術が要りますね。

IMG_1208

―舞台の上で次々アクシデントが起こるそうですが、舞台の上での「あるある」を教えてもらえませんか?
どの役者さんも、セリフが飛ぶことがありますね。「やばい、出てこない!」って時があります。その時は、そのセリフの前後の人がうまくカバーしないといけない。カバーしたけど、変な間があいてしまって「あの人ミスった」と思われてしまうことがあります。ほんとは自分がミスをしたのに、他の人がミスったように思わせてしまって「ホントごめんなさい」となるときがあります。
逆に、誰かがミスって、例えば「セリフをかみました」「忘れました」となって「あ、じゃあ、俺が挽回しないといけないな」と思った時にかんじゃったり、自分がミスってしまったり。これは、結構「あるある」ですね~。だからいつも平常心をもってやらないといけないのですが「がんばろう!」と思ってやったりすると、返ってだめだったりします。

―やましげさんからもたくさん「あるある」を教えて頂きました。
やましげさんクラスになると、台詞をかんでいるのか、かんでないのか分からないくらいの技術があって、すごいなと思います。かんでないように思わせるし、台詞も抜けたところをうまくカバーして言うことができるので、すごく尊敬しています。
役者は演技中もどこか、俯瞰で自分を見てないといけないんです。自分の体をここに置いたまま、魂だけ上から自分を見ている…そんな自分もいないといけないんです。役に入ったまま、素の自分が上から役の自分を見ている。「今の役の自分は、お客さんから見たらこう見える」「上手から見たら、こう見えているんだな」「下手からみたらこう見えているんだな」「二階席からみたらこう見えているはず」と立ち位置・見せ方・顔の角度など、全部を俯瞰で見て、役を演じている自分をきちんと操作しないといけない。役に集中して舞台に立っているんですが、一歩引いている自分もどこか頭の片隅に置いてないといけない。そしてまわりがとちったり、噛んじゃったりした時に、素の自分、俯瞰で見ている自分の思考が働いて、さっとリカバリーできる。それを持ってないといけないです。だから舞台っていうのは、頭を使いますし、思った以上の疲労感があります。

―それを2時間とか集中してないといけないんですね。しかもこの舞台は劇中劇で、もう一人演じないといけないので・・・
なおさらややこしいですよね。(笑) この舞台を観る時に、そう考えて観て頂くと、なおさら面白いと思います。役者って二重人格、三重人格って人が多いですよね。

―それは、プライベートでもどこかに反映されてたりするものですか?
僕は演技のスイッチを入れると、なんでも割り切ってできるタイプなんですよ。それを、プライベート、普段のスイッチオフ時にやれと言われても、演技やってみてと言われても全然できないです。僕は、オン・オフははっきりしてます。
稽古でもできないことも多いんです。でも舞台上だと、何でもできちゃいます。そのために稽古で全部出していかないといけないんですけど…。

―オン・オフはいつからできるようになりましたか?
いつからかな…。稽古とか身内・同じ座組の人の前では、恥ずかしいことも多々あって、お客さんの前だからこそ、できることもあります。身内だと恥ずかしい気持ちがでたりします。「舞台の板の上なら、何でもできるわ!」というところが、僕はあります…かね。

―それは、俳優さんとして積み重ねてきたからでしょうか?
そうですね、どこかしら自信がついてきたんですかね。

―稽古の時は、いろいろ試されるんですか?
そうですね、何でも出すようにしています。芝居はキャッチボールをやらないといけないですから、稽古でやってないことを本番でやるのは他の役者さんに対しても失礼です。最低限のマナーとして、舞台本番中にそれまでやったことがないようなアドリブなどはやらないようにしています。やってもいいんですが、自分で収拾とれるようにしておかないとダメですね。

―久保田さんご自身が舞台を楽しいと思う時は?
単純にスポットライトが当たっているときは、気持ちいいですし、板の上に立てていることも快感です。自分じゃない人間になりきって、会話が出来ていることが、一番楽しいですかね…。結局は自分なんですが。
見られることが好きじゃないと役者はできないと思います。いくら内気な人でも、表舞台向きではないという人でも、役者をやる前から「目立ちたい」という気持ちが、どこかにあったと思います。その延長線上で、お客さんが見に来てくれることがうれしかったり、笑ってくれる、泣いてくれるということが、うれしかったりということに繋がってくるんです。
役者は舞台の上じゃないと、ほんとの自分を出せないというか、舞台の上だからこそ、役者としてのオーラというか輝きを見せられると思います。一歩舞台を降りると、普通の素の人間になっちゃいます。
舞台の上というのは、僕ら役者が輝ける場所ですね。だからこそ神聖な場所でもあったりします。

IMG_1269

―唐突ですが、俳優になったのは?
もともとは美容師をやっていたんですよ。福岡の専門学校を出て上京して、代官山で美容師をやっていたんです。でもその店は自分のやりたい美容師像とは少し違っていたので、辞めて「次の店を探そう」と思った時にスカウトされて。中学生のころから興味はあって、テレビの向こうの世界はキラキラしていて「やってみたいな~」と思っていましたし、タイミングもタイミングだったので「次の店が決まるまで、やってみようかな」と始めたら、すごく楽しくて。美容学生時代には西日本1位になったり、グランプリを取ったり、結果も残していたので「次は芸能の方で残したいな」「賞とか取りたいな」と思って。今は「芸能で絶対賞をとるぞ!」とこちらにシフトをチェンジしました。
もともとは、一生美容師でやっていくつもりだったんですが、気付いたら・・・という感じです。(笑)

―それは、やはり才能があったんですね。器用なんですね。
いえ、不器用です。(笑) 根本的に役者って仕事には向いてないと思います。美容師のほうが向いているんですよ。自分でも手先が器用なのは自覚していて、技術で負ける気はしないんですよ。でも、役者としては不器用だし、表現することも苦手だし。天職は美容師だと思います。でも役者は同じ仕事は2つとないし、同じ役もないし、いろんな人格になれる。どんどん自分のふり幅も広げられるというところが、すごく楽しくて。そして、見てもらえる。僕たちが何かをすることでお金を払って見に来てくれる人がいる。喜んでもらえる。その人が幸せになってくれる。その循環が楽しいし、やっていて幸せです。それは美容師とも共通して言えることですね。

―1つ役をやるごとに、変わっていく自分を感じられていますか?
この世界に入って、芸能界に入って、人格も変わりました。(笑) いろんな人がいる。慎重になった…というのは、ありますね。

―それがまた全部役者として…
そうですね、役者は普段の行動が栄養というか…。普段の歩いている姿、歩き方も勉強になるし、歩いてくる人の歩き方を見ていても「役に使えるな」と思うこともあったりします。いろんな人の仕草、表情も全部勉強になりますし、おもしろいですね。

―もう俳優をやめられないですね?
そうですね。

―ここでまた新しい久保田さんを…
そうですね、出していけたらいいですね。また幅を広げられたらと思います。観に来て下さい!

IMG_1256

久保田秀敏(くぼた ひでとし)
福岡県出身。2009年、俳優として活動スタート。ドラマ「JIN―仁―」、『ダンブリング』など話題作に出演。その他、映画『ミッドナイトベイビー』、『野良犬はダンスを踊る』、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズン、舞台『心霊探偵八雲』シリーズ、『AZUMI 幕末編』、舞台『私のホストちゃん』シリーズなどに出演。

~崩壊シリーズ~ 『九条丸家の殺人事件』久保田秀敏 チェキ プレゼント

IMG_4530ss

■応募方法:
Astageアステージ公式Twitterアカウント「@astage_ent」をフォロー&リツートしてくださった方、
Facebookページにて「いいね」&ダイレクトメッセージを送ってくださった方
の中から抽選でプレゼントいたします。(なお、プレゼントの発送先は日本国内に限ります。)

応募の際には、 「久保田秀敏チェキ希望」とお書きください。
Twitter https://twitter.com/astage_ent
Facebook https://www.facebook.com/AstageEnt
※掲載記事の感想もお待ちしております!

■応募締切: 4月17日(日)まで
・当選者の発表は、発送(2016年4月下旬予定)をもって代えさせていただきます。
なお、当落に関するお問い合わせはお受けできません。
・当選者の方にはDM(ダイレクトメッセージ)にて当選のご連絡をさせていただきます。
※DM(ダイレクトメッセージ)は@astage_entをフォローいただいてませんと、お送りすることができません。

たくさんのご応募お待ちしております!

 

OMOTE SAIKOU OUT

【タイトル】 ~崩壊シリーズ~ 『九条丸家の殺人事件』
<原題>THE PLAY THAT GOES WRONG <原作>ヘンリー・ルイス他
【上演台本・演出】 オークラ
【出演】 山崎樹範、松下洸平、上地春奈、久保田秀敏、伊藤裕一、大水洋介(ラバーガール)・長谷川忍(シソンヌ)(Wキャスト) / 彩吹真央 / 梶原善

<東京公演>
【会場】 俳優座劇場 (東京都港区六本木4丁目9−2 俳優座ビル)
【公演期間】 2016年4月8日(金)~4月24日(日)全22回(予定)
【チケット】 全席指定¥7,000(税込)

<地方公演>
★名古屋・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール:
4月27日(水) 全席指定¥7,560(税込)
★大阪・シアターBRAVA!:
4月29日(金・祝) 全席指定¥7,500(税込)
★福岡・イムズホール:
4月30日(土)、5月1日(日)全席指定¥7,560(税込)

【HP】  http://www.houkai-st.com/
【Twitter】 @houkai_st
【お問合わせ】
東京公演:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00-18:00)
名古屋公演:キョードー東海 052-972-7466(月~土10:00~19:00)
大阪公演:キョードーインフォメーション 0570-200-888(全日10:00~18:00)
福岡公演:キョードー西日本 092-714-0159(平日10:00~19:00/土曜10:00~17:00)