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ディーン・フジオカ、レインストッパーの凄さを力説!「日本にも輸入すべき」 映画『海を駆ける』初日舞台挨拶

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映画『海を駆ける』の公開初日舞台挨拶が、5月26日、東京・テアトル新宿にて行われ、主演のディーン・フジオカをはじめ、共演の太賀、鶴田真由、阿部純子、セカール・サリと深田晃司監督が登壇した。

本作は、映画『淵に立つ』で第69回カンヌ国際映画祭ある視点部門・審査委員賞を受賞した深田晃司監督の最新作。2004年のスマトラ島沖大地震災で壊滅的な被害を受けたにもかかわらす、完全に復興を遂げた町バンダ・アチェの村を訪れた監督が本作を想起。インドネシアの美しい海とともに、国籍や宗教を超えた若者たちの友情をを描くファンタジー。
謎の男ラウ役をディーン、NGOで災害復興のする貴子役を鶴田、その息子・タカシ役を太賀、タカシの従妹・サチコ役を阿部、ジャーナリスト志望のイルマ役をサリが扮する。

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まずはディーン、太賀、鶴田、監督がインドネシア語で挨拶。阿部は英語、この日のため来日したサリは日本語で挨拶。ディーンに「いま違う名前言ってなかった?」とつっこまれた太賀は、「タイガ・マンジャって言ったんです。甘えん坊って意味で、インドネシアでそう呼ばれていたんですよ」と説明。ディーンは、「(太賀は)現場のマスコットでした。皆で、どうやってタイガ・マンジャをインドネシアで成功させるかを考えてましたね(笑)」とイタズラな笑顔を見せる。太賀も「ちょっとでもいけるんじゃないかと思った自分を反省してます。まずは日本で頑張らないとね」と照れ笑い。

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本作はバンダ・アチェで全編ロケで撮影。現地ならではのエピソードもあったよう。太賀は「アザーンというイスラム教の礼拝の時間が1日に5回くらいあるんですが、その間は仕事をしてはいけないんです。日本人はしない振りをしながら仕事をしていました」と明かす。撮影の合間には、インドネシアのスタッフが歌い出すと次々に連鎖し、最後は全体に広まって大合唱になったとのこと。

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ま、現地特有のスコールで撮影中止が心配されるが、そこで、現場に雨を止ますことができる “レインストッパー”という祈祷師が登場。フジオカは「日本でレインストッパー業をやったら大成功すると思いますよ。インドネシアから輸入すべきだね。普段はコーヒーを飲んでタバコを吸っていて、普通ならリストラされそうな雰囲気なんだけど、雨雲が近付いてくると祈り出す。すると本当に雨雲が動いていくんですよ」と真剣に語る。監督も「おかげで撮影中、雨による撮影中止が一度もなかった。オールアップして打ち上げに向かおうとしたらどしゃぶりになって、凄かった。これだけは信じたほうが得だと思いました」と振り返る。

他にも、ディーンは「海での撮影は毎回とても不思議な体験でした。頭から海に突っ込むと、耳や鼻に水が全部入って。鼻から塩水を入れるのを病院でやることがあるじゃないですか。(そんな感じで)結構スッキリしましたね」と苦笑い。

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サリは、太賀の顔が相当おかしかったようで、「撮影中に、タカシの顔を見て笑わないようにこらえるのに必死でした」と語り、会場を沸かす場面も。

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さらに、本作がインドネシア、フランス、中国、台湾でも公開されることが発表された。最後にディーンは「観た人がこの作品について話し合い、価値観や人生観など違う意見がエクスチェンジされる、そんなきっかけになる映画だと思います」とアピールし、「この映画がさらに大きな世界へ、海を駆けていければ」と思いの丈を吐露。監督も「いい映画は鏡のようなもの。観た人それぞれの考え方があぶり出される映画になればいい」とメッセージを伝え、舞台挨拶を終了した。

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『海を駆ける』
【ストーリー】
インドネシア、バンダ・アチェの海岸で倒れている謎の男が発見される。片言の日本語やインドネシア語を話すが正体は不明。その謎の男にラウ(=インドネシア語で「海」)と名付けて預かることになった、災害復興の仕事をしている貴子と息子のタカシたち。その周辺で謎の男・ラウは様々な不思議な奇跡と事件を巻き起こしていくーー 果たしてラウは何者なのか…

キャスト:ディーン・フジオカ 太賀 阿部純子 アディパティ・ドルケン セカール・サリ 鶴田真由
監督・脚本・編集:深田晃司
企画制作:日活
配給:日活 東京テアトル
©︎2018 “The Man from the Sea” FILM PARTNERS
公式サイト:http://umikake.jp

テアトル新宿、有楽町スバル座ほか全国公開中