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映画『リスタート』SWAYインタビュー!「この映画が皆さんの新たなリスタートのきっかけになってもらえれば」

『リスタート』SWAYさん-(43)

お笑いコンビ・品川庄司として活躍する一方、映画監督としても活躍する品川ヒロシの長編映画最新作『リスタート』がついに公開。
本作は、北海道・下川町と吉本興業がSDGs推進における連携協定を結び発足したプロジェクトで、クラウドファンディングで目標金額を大きく超える700名からの支援を集め、多くのサポートを受けながら、下川町の自然を余すことなく映像に落とし込んだ意欲作。
シンガーソングライターを夢見て上京した主人公がスキャンダルにより夢破れ傷つき、故郷の下川町に帰って同級生や家族、大自然に触れることで徐々に心を取り戻していく姿を描き出す青春ストーリーだ。

男女フォークデュオHONEBONEのボーカルのEMILY演じる主人公・杉原未央を支える同級生・大輝役を演じたのは、劇団EXILEであり、ラッパー、デザイナーとしてもマルチな才能をみせるDOBERMAN INFINITYのSWAY。北海道出身の彼だからこそ感じた本作への思いを話してくれた。

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― 撮影が2年くらい前だったそうですが、コロナ禍の前に撮影されたのですね。

今作は、クラウドファンディングで製作され、撮影日数があまりなかったので、もしコロナ禍だったら撮影スケジュールが途中でストップしたりして撮り終えてなかったかもしれません。

― 今回、品川監督からのオファーを受けての参加だとお聞きしました。出演の決め手は何だったのでしょうか?

品川さんには以前DOBERMAN INFINITYのミュージックビデオでお世話になりました。僕らの音楽を聴いてもらって品川さんに脚本を書いていただき、僕がメインで演技させていただく機会が何回かありました。今回、品川さんが「映画をやるから、SWAY出てよ」と言ってくださって、凄く嬉しかったです。もともと品川さんの作品のファンでしたので、脚本云々というより「品川さんが映画を撮るならぜひ出たいです!」とお受けしました。

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― 品川監督の魅力、作品の魅力は?

いい意味で力が入っていない。でも、作品の中にしっかりとしたメッセージがあるんです。そのメッセージというのはフェイクではなく、品川さんが普段の生活や活動の中でリアルに感じているもの。それを作品に変えていくところが凄いなと思っています。

今作を含めてこれまでも何作か参加させていただいていますが、脚本の中で質問すると「でもそういう部分ってさ、こういう部分であるじゃん」と返ってくるんです。品川さんが一度経験していることをリアルに作品の中に落とし込んでいるので、それが映像として反映されてわかりやすく伝わってくる。そこが凄く好きです。あと、僕は役者でもあり、ラッパーでもあるのですが、品川さんも監督でもあり芸人さんでもあります。芸人さんフィルターみたいなものが作品に出ていて面白いですよね。『リスタート』も大きなメッセージがメインとしてあるのですが、ちゃんと遊び心があって笑わせてくれる。でも、笑った分最後にグッときて、そこは品川さんの持っている芸人でもあり監督でもある強みだと思います。

『リスタート』SWAYさん-(16)

― 作品にリアルさがあるからでしょうか、SWAYさんの演技もとても自然で、そのまま大輝として生きている感じがします。今回はネイチャーガイドという役柄ですが、演じるうえで心がけたことはありますか?

僕も北海道出身ですが、北海道で8年近く旅番組をやっています。でも、北海道出身だから北海道の魅力を全て知っているということはないんですよね。番組で色々な場所に行かせてもらうと、北海道ってこんな凄いんだと改めて思うことがたくさんあるんです。そういう部分では他の北海道エリアでも自然の魅力を感じていたので、ネイチャーガイドいう役にすんなりと入ることができました。

あと、僕はいま東京に出ていて北海道には地元の仲間がいますが、大輝を演じるうえで自分が地元に帰ったときに(仲間は)どう接してくれていたかなと考えました。僕に仕事の話を全然聞かない友だちも多いのですが、「芸能人の誰と会ったの?」とか「HIROさんてどういう人? EXILEってどんな感じなの?」って聞いてくるヤツもいます (笑)。大輝の場合は未央にそういうことを聞く、聞かないという意識があるかは別として、未央のそのままを受け止めてくれるヤツかなと考えました。僕にもそういう友だちがいるので、そんな仲間のことを思い出して役作りしました。

― タイトルにもなっている「リスタート」には同級生たちも大きい存在なのかもしれません。それはSWAYさんご自身も感じるところがあったのでしょうか?

そうですね。今はコロナ禍で地元の友だちには全然会えていないのですが、でもこういう仲間たちがいたら、やっぱりいいなと思ってもらえる映画になればいいなと思います。逆に東京に出てきて「地元があるっていいね」ってよく言われるんです。東京出身って、なんかシティボーイだなって昔は憧れていましたが、今は帰る場所があるのはいいなと思うようになりました。今回の作品を観て、北海道に帰ってリスタートするチャンスも1つあると思うと、もっと東京で頑張れると思いました。

『リスタート』SWAYさん-(25)

― それにしてもネイチャーガイド役がとても似合っていらっしゃいました。

爽やかですよね(笑)。

― はい、とても(笑)。ただ、川のシーンは少し大変そうだなと感じましたが。

もう大変でした。できることなら温かい中で撮り直したい部分です。夏の撮影ではあったのですが、僕の北海道のイメージで水がぬるいということはまずないんです。海開きして海に入っても凄く水が冷たい記憶があるので。この日も凄く川の水が冷たかったんです。上着は脱ぎましたけど、下半身は完璧な防寒をしていました。それでも寒くて何テイクもして。僕はその寒さを知ってしまっているので、完成作品を観ていても寒くて寒くて(笑)。

― 川の流れも速いようです。

けっこうな激流でした。EMILYさんも大変だったと思います。本当に川遊びは気を付けてくださいと言いたいです(笑)。

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― 素敵な筋肉美も披露されていますね。

あれは2年前の体なので、映画を観てからワークアウトをリスタートしました。今はだいぶ出来上がってきましたよ(笑)。

― また、ラストのEMILYさんのライブシーンが圧巻です。実際にご覧になっていかがでしたか?

今回は4日間の撮影という短い時間だったので、キャスト陣とコミュニケーションと取る速さも必要でした。でも、すぐにみんな仲良くなって、品川さんが嫉妬するくらいでした。EMILYの歌唱シーンの撮影は一番最後のカットで、泣いてはいけないシーンだったんですが、もう涙が溢れそうで・・・。4日間で何年分の思い出を作ったようでした。それが歌になって伝わってきて、そのあとホテルに戻ってそのデモテープを何回も聞いて一人で泣いていました。

『リスタート』SWAYさん-(47)

― アーティストのSWAYさんとしてEMILYさんとのコラボも見てみたくなりました。

当時、現場でもそんな話をしていたんです。そのころから2年間空いてしまいましたが、今後何かできたら面白いですよね。HONEBONEさんはとても素敵なユニットです。映画のために書き下ろした曲だけでなく、色々な曲を聴かせていただきましたが、世界観が凄く素敵で僕もファンになりました。当時現場で聞いていた1曲と映画になってからの曲はまた違う重みがあって映画を観ても涙してしまいました。

― それでは最後に、これから本作をご覧になる皆さんにメッセージをお願いします。

本来ならば2020年に公開するはずだった作品ですが、今回2021年7月16日に公開することになったのも、僕の中では一つの意味があったのかなと思います。今のこの状況だから、多分もっと親近感が湧く作品になっていると思いますし、僕の場合も音楽面での活動が中止になることがありましたが、音楽の大切さ、役者としての仕事の大切さというものを改めて考え直す時間になりました。そういう意味で僕もこの映画が一つのリスタートのきっかけになったと思います。この映画をご覧になって、皆さんなりのリスタートを改めて考えるきっかけになっていただけたらいいなと思います。何も考えずに、まずは観ていただければ嬉しいです。

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【SWAY (DOBERMAN INFINITY/W EXILE)】
1986年6月9日生まれ、北海道札幌市出身。
02年にラッパーとして活動を開始。その後、12年に劇団 EXILE に加入し、音楽活動と並行して俳優としても活動を始める。14年にラップグループ【DOBERMAN INFINITY】を結成。また、自身の所属するグループのロゴや企業コラボのデザイン・ディレクションを担当するなど、マルチに活動の場を広げる。主な出演作に、『クローズ EXPLODE』(14/監督:豊田利晃)、『HiGH&LOW』シリーズ(16~17/監督:久保茂昭)、『MANRIKI』(19/監督:清水康彦)、「ペンション恋は桃色」(20/CX)などがある。6月9日発読の新曲「konomama」が絶賛配信中。

ヘアメイク:大木利保(CONTINUE)
撮影:ナカムラヨシノーブ

リスタート_ビジュアル画像

映画『リスタート』
<STORY>
杉原未央、28歳。職業、シンガーソングライター 元地下アイドル。
たった一度の失敗で人生は終わらない。何度だって、どん底からだって、″リスタート″できる。
北海道下川町で育った未央は、シンガーソングライターを目指し上京。10年の月日が経ち、思い描いた夢とは異なるものの、地下アイドルとして一生懸命に活動していた。意図せず起きた有名アーティストとのスキャンダルによって、世間からバッシングを受け、SNSで炎上。夢に破れ傷つき、故郷に帰ってきた未央だったが、周囲とも上手く接することが出来ずひとり殻に閉じこもってしまう。そんな中、同級生の大輝は、未央を思い出の場所へと連れ出す。自然豊かな景色、支えてくれる仲間や家族の存在によって未央はゆっくりと前を向き始める―。

監督・脚本:品川ヒロシ
音楽:HONEBONE
出演:EMILY(HONEBONE) SWAY(DOBERMAN INFINITY/劇団EXILE)
品田誠 朝倉ゆり(エラバレシ) 夏目ベール(純情のアフィリア) 藤井俊輔 向井日菜海
阿部隼也 かんた 岩崎う大 もりももこ
西野亮廣(キングコング) 松田大輔(東京ダイナマイト) 庄司智春(品川庄司)
小杉竜一(ブラックマヨネーズ)
黒沢あすか 中野英雄
製作:吉本興業株式会社
スペシャルサポート:下川町
配給:吉本興業
©吉本興業 100分/シネマスコープ/5.1ch
公式サイト:https://restart.official-movie.com/
公式Twitter:@movie_restart
公式Instagram:@restart.movie

ヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル新宿ほか全国公開中!