映画『(LOVE SONG)』のジャパンプレミアが、9月24日、東京・イイノホールにて行われ、W主演の森崎ウィンと、向井康二(Snow Man)をはじめ、共演の及川光博、藤原大祐、齊藤京子、逢見亮太と、来日中のタイのチャンプ・ウィーラチット・トンジラー監督が舞台挨拶に登壇した。
本作は⽇タイ共同制作され、東京とバンコクを舞台に異国の地で描かれる両⽚想いの 2 ⼈の初恋を描く。タイ・バンコクで偶然の再会を果たすも、相⼿を想いながらもすれ違い、⽂化や⾔語の壁を越えて紡がれる”切なさ”と”トキメキ”があふれるピュアラブストーリー。監督は、世界的な⼈気を誇る⼤ヒット BL ドラマ「2gether」を⼿掛けたタイのチャンプ・ウィーラチット・トンジラー。そして、共にアジアにルーツを持つ森崎ウィンと向井康⼆がW主演を務め、バンコクへの海外勤務を命じられた真⾯⽬すぎる研究員・ソウタを森崎、ソウタの初恋の⼈であり、バンコクでカメラマンをしながら⾳楽活動を続けているカイを向井が演じる。
さらに、及川光博、藤原⼤祐、⿑藤京⼦、逢⾒亮太、筒井真理⼦ら⽇本⼈キャストのほかに、タイで若者を中⼼に⼈気を集めるミーン・ピーラウィット・アッタチットサターポーン、ファースト・チャローンラット・ノープサムローン、ミュージック・プレーワー・スタムポンら、個性豊かな国際的豪華キャストが集結した。
イベントが始まる前に、森崎と向井の声で場内アナウンスが流れ始め、観客はソワソワ。「皆さん、イェーイの準備できてますか?」と声がかかると「イェーイ!」と返し、会場はすでに大盛り上がり。ステージにキャスト陣と監督が登場するも、森崎と向井の姿はなく・・・。及川の呼び込みで、客席中通路から二人が登場すると、会場は大歓声に包まれた。
森崎は「自分のルーツを持つアジアでこうやって作品を作れて、参加させていただけるというのは、僕の夢の1つでもあったので、純粋にすごく嬉しかったです」と本作の参加を喜ぶ。
向井は「僕の母がタイの方なので、タイのドラマや映画に出たいなという夢があったので本当に嬉しい。すぐに出たいと伝えました。母も喜んでいますし、相方がウィンくんで良かったなと心から思っています」と、日タイ合同作品出演への想いを口にした。
森崎と向井は本作で初共演となるが、森崎は「初対面の時からはじめまして感がなかった」と言い、「本読みの時、足の組み方まで似ていて」と2人でポーズをしてみせる。向井も「そこらへんからフィーリングが合った感じがします」と、この日も息がピッタリ。
チャンプ監督は「日本のスタッフと、日本の俳優さんと一緒に映画をつくることができて。とても幸せでした。本当に嬉しくて誇りに思います」としみじみ。森崎も「言葉は通じないんですけど、監督の中でしっかりとイメージされているものがあった。言葉という壁があっても、エンターテインメントで乗り越えることができるんだなと感じました」と述べ、向井も「日本にはない画の撮り方やつながり方などは新鮮でしたし、チャンプさんを信頼してお芝居をしていました」と、チームワークもバッチリ。
また、ソウタの先輩社員ジンを演じた及川に合わせ脚本を変えたことを明かしたうチャンプ監督。及川に魅了されてのことと話すと、「初めて聞いた」と及川もビックリ。続けて、「僕はのびのびと演じさせていただきました。言葉のハードルは、思った以上に高かったけれど、監督は芝居が終わってもカットをなかなかかけないんです。なので、僕とウィンウィンは、ずっとアドリブ芝居を続けていたんです(笑)。アドリブだけで、ディレクターズカットでもう1本映画作れるくらい。でも完成作品を観ると、あっさり切られてるんですよね(笑)」と言って笑いを誘うと、監督も「皆さんのお芝居をずっと見ていたかったんです。凄くすてきなシーンになりました」と満足気だった。
日本パートで参加していた齊藤は、「タイパートは全然違った作品だと思うくらい、映像美が凄かったです。タイの迫力や臨場感を体感できる映画だなと。食べ物がすごく美味しそう。本当に二人(ソウタとカイ)の純粋な恋愛にすごくときめきました」と感想を伝えた。
藤原は「タイの現場のご飯が美味しかったですね!」と屈託のない笑顔を見せ、「ほぼ屋台のケータリングで、スタッフの皆さんが作ってくれて食堂みたいな、給食みたいな気分で。毎日タイ料理を食べられて、本当に最高の旅行みたいな気分で最高でした」と回顧。
タイを拠点に活動している逢見は、本作に出演するミーンとの会話について言及し「彼も日本語を話すシーンがあったんですが、『日本語って、めちゃくちゃ難しいですよね。単語が長い』と言っていました 」と文化の違いにも新しい発見が。
イベントでは、そのミーンからのビデオメッセージが届き、嬉しそうに見つめるキャスト陣。「及川さんが撮影の合間に話しかけてくれて、助けてくれました。もしタイに戻ってくる機会がありましたら、食事をごちそうさせてください」と語ると、及川は観客に向けてグーポーズをとり満面の笑み。会場は温かい空気に包まれた。
また、“すれ違う両片想い”の姿を描いた本作。演じる上で、森崎は「長年ずっと誰かを想い続けることが、どれぐらいの重さなのかなというのを自分の中で解釈しながら臨みました。運命的な再会を果たしますが、その感情の動きもどこまで漏れていいのか、そこを細かく表現できたらいいなと思いながら演じさせていただきました」と述懐。
向井も「“両片想い”というワードって新しいですよね。今もそうですけど、撮影中はウィンくんのことを本当に好きになって挑んでいたし、そういうのは顔に出ていると思う」と話した。
向井演じるカイのライブシーンが見どころの1つでもあるが、向井は「緊張しましたね」と一言。「本当に大事なシーンでしたし、100%以上で心を込めてやらないと映画が崩れてしまうと思って。悔いはない!というくらい、全部出し切りました」と、充実感を滲ませる。そんな向井を及川が「テストでも本気で歌うんです。テストなんだから・・・と言っても。何回も本気で歌って。私は涙が出ました」と、向井の本気度を称賛。向井と及川がハグを交わし大きな拍手が送られるも、すかさず森崎が及川に「あまり近づかないでください」とジェラシーを見せ、さらに会場を沸かせていた。
さらに、この日は本作のテーマにちなみ、それぞれの「運命の再会」をフリップに書いて発表することに。森崎は「黄色のスーツケース」と書き、ベルリンの空港でロストバゲージに合い、その後無事に戻ってきたエピソードを吐露。向井は「2度目のスタンプ」と回答し、撮影で何度もタイを行き来し、「入国審査の時に『またあんたかいな。これ、私の押したスタンプやで』と言われて。同じ人に3回ぐらい当たって、日に日に入国審査が短くなるんです。タイで知名度が上がってる気分でした(笑)」と話す。
及川は「松崎しげるさん」、齊藤は「平成ブーム」、藤原は、中学生の時にLAの寮で出会ったフランス人の友人との、6年ぶりに再会したエピソードを発表。逢見は、タイではお馴染みの「ヤードム」と回答。監督は昔、偶然母の変わりに日本に来たことを話し、「その時に『いつか日本で仕事できますように』と神社でお祈りしたんです。そしてあれから10年、私は日本で仕事をすることになり、『(LOVE SONG)』という映画に出会いました」とエピソードを披露した。
最後に、監督は「『(LOVE SONG)』をじっくり観て、聴いていただきたい。ぜひ、幸せな気持ちになってください」とアピール。向井は「とても愛にあふれている現場でした。スタッフさんも、共演者の皆さんも、本当に大好きな現場ですし、思い出もいっぱいあります。愛を込めて“ラブソング”を歌いましたし、たくさんの人に観ていただけたら嬉しいです。僕にとって大事な作品。皆さんの好きな映画の1個になれば嬉しいです。ソウタとカイの応援、よろしくお願いします!」と声をかけ、森崎が「この映画のタイトルにはカッコがついているんですが、これはカイがソウタに向けて書いたラブソングなのに、その想いが実らなくて、ずっと未完成のラブソングという意味です。この映画のカッコ、未完成が皆さんのもとに届いて、ようやく完成できると思っていますので、この映画を完成形にまで持っていっていただけたらなと思います」とメッセージを送り、イベントを締めくくった。
フォトセッションの前にはタイの乗り物・トゥクトゥクに乗って登場した森崎と向井。楽しそうな笑顔に会場もほっこりとした空気が漂っていた。
🌻STORY🌻
聴こえてきたメロディ。心に刻み込まれている。あの日からずっと——。
バンコク勤務を命じられた化学メーカーの研究員・ソウタは、渡航初日、大学時代に突然姿を消した初恋の人・カイと偶然の再会を果たす。あの頃、カイが奏でていたメロディは、今もソウタの心の奥で繰り返し響いていた。カメラマンとして活躍し、音楽も続けていたカイは、思いがけない再会に心を揺らす。喧騒と静寂が交錯するバンコクの街で過ごすうちに、6年という空白の時間が埋まっていくが、何事にも慎重なソウタは、かつてのカイへの叶わぬ片想いの痛みから、「きっと叶わない」と心に蓋をする。以前と変わらず接しようとするが、異国で自立し、逞しくなったカイの姿に思わぬ距離を感じてしまう。そんな中、カイが学生時代から作り続けていた、“好きな人に最初に聴かせたい“未完成の曲を初めてライブで披露するという噂を聞き、ソウタの胸に行き場のない想いが押し寄せる。お互いを想いながらも、すれ違ってしまう二人。その両片想いの恋は、やがてーー。
🌻作品情報🌻
タイトル:『(LOVE SONG)』
出演:森崎ウィン 向井康二(Snow Man)
ミーン・ピーラウィット・アッタチットサターポーン 藤原大祐 齊藤京子
ファースト・チャローンラット・ノープサムローン ミュージック・プレーワー・スタムポン 逢見亮太
夏目透羽 水橋研二 宮本裕子 / 筒井真理子 / 及川光博
監督・脚本:チャンプ・ウィーラチット・トンジラー(「2gether」)
脚本:吉野 主 阿久根知昭
音楽:近谷直之
劇中曲プロデュース:The TOYS
主題歌:Omoinotake「Gravity」(Sony Music Labels)
制作プロダクション:KINEMA STUDIO 制作協力:h8 Studio アークエンタテインメント
制作幹事・配給:KADOKAWA ©2025『(LOVE SONG)』製作委員会
公式サイト:movie-lovesong.jp 公式X&Instagram:@movie_lovesong
10月31日(金) 全国ロードショー