映画『仁義なき幕末 -龍馬死闘篇-』の完成披露舞台挨拶が3月22日、東京・新宿バルト9にて行われ、主演の松田凌をはじめ、共演の和田琢磨、矢崎広、赤澤燈、石黒英雄、本田礼生、小野健斗、岡宏明のキャスト陣と、橋本一監督が登壇した。
映画と舞台を完全連動させるプロジェクト【東映ムビ×ステ】の第5弾となる本作は、令和のヤクザが坂本龍馬になり代わるという現代と幕末を飛び越えた新感覚のタイムスリップ歴史スペクタクルムービー。坂本龍馬になり代わった令和のヤクザ村田恭次を松田凌、恭次の右腕・大友一平を和田琢磨、坂本龍馬の妻・おりょうを剛力彩芽が演じ、幕末の偉人、西郷隆盛を本宮泰風、新選組の副長・土方歳三を石黒英雄、沖田総司を本田礼生など、豪華キャストが顔を揃えた。
映画が完成し観客に披露することができたことに、松田は「一言でいって嬉しいです」と笑顔を見せ、「本当に多くの方々が関わってくださって、その一つ一つの力が1つの作品になるので、本日こういう日を迎えられたこと、そして25日から全国公開されるんだと、いま実感が湧いてきています」と感慨深げに話した。
今作で、坂本龍馬と龍馬になりすます男の二役を演じた松田。「自分が二役を演じさせていただくとは最初は思っていなかったんですが、演じているときは必死でした。二つの役を生きるってこんなに大変なんだと。画面の中に二人（自分が）のは、不思議な感覚でしたが面白かったですね」と述懐しつつ、「撮影クルーの方に助けてもらいながら頑張りました」とスタッフに感謝する。
ムビステ企画も5弾目となり、2回目の参加となる松田が「以前に経験したことを次に生かせればいいなと思いました」と話すと、矢崎は「最初（の出演）が第1弾だったので、これからどうなるか分からない状態だった。こんなに続くとは思っていなかったけれど、こうしてオファーを受けて嬉しかったです」とニッコリ。
一方で初のムビステ出演となった和田は、「ムビステというシリーズはもちろん知っていましたし、今回主役が松田凌くんと聞いて、いつかご一緒したいと思っていたので、“これはやるしかない！”即決しました」とオファーを快諾。「松田くんとは初共演でしたが、『ここをどうする？』というような相談もなく、実際に演じてみて感じる･･･みたいな、凄く居心地のいい現場でした」と振り返り、チームワークもバッチリ。
赤澤も「出演者の方々を見て、こりゃ、楽しいぞ！と思ってワクワクしました」と撮影前から期待が大きかった様子。
岡は「脚本が『仮面ライダー セイバー』の時にお世話になった毛利さんだったので、どんな脚本になるか楽しみでした」と。石黒は「僕は仲のいい東映のプロヂューサーさんから『土方歳三をやりませんか？』と言われて、『やりたいです！！』って、それで決めました」と軽いノリで出演を決めたことを明かし、登壇者たちを驚かしつつ、「現場に来たらイケメンだらけで驚いた」と笑った。橋本監督とは18年ぶりだったそうで、「あの頃は色々すみませんでした」と若気の至りを陳謝。監督も「年月は人を成長させるなと思いましたね」と笑い飛ばした。
また、劇中のアクションシーンも本作の見どころの1つ。感想を聞かれた石黒は「最高です！」と返し、「本田くんが、撮影が終わっても殺陣の先生に稽古を受けていて驚きました」と本田の真剣な姿を称える場面も。その言葉に松田も「本当にその時間を無駄にしたくないと体でも心でも思っていました」としみじみ。
松田と赤澤は土佐弁にも苦労したようだが、赤澤は「撮休のときに、松田くんとコインランドリーに行ったんですが、そこでも土佐弁で話していましたね」と、日常にも馴染ませる努力をしていたことを吐露。
岡は本宮との共演にも触れ、「本宮さんて、Vシネマの帝王でめっちゃ怖い見た目なんですけど、本当はめっちゃ優しいんですよ。オムライスとミックスジュースおごってくださったんです」と自慢げに語ると、他のキャストから「いいなぁ～」と羨ましがられていた。
監督は今作のチャレンジについて、「ヤクザのシーンはファンタジーです。別々の世界のもので楽しいものが作れたらと思った。あとは、キャストのキャラの魅力を引き出せていれば成功だと思っています」と自信をのぞかせる。舞台版にも続く本作だが、監督さえも「舞台はノータッチなので、これが舞台でどうなるのか、楽しみなんです」と期待を寄せる。
最後に小野は、この日WBCで優勝した侍ジャパンにも触れ、「WBCで熱い試合を見たように、ジャンルは違えど我々もこの作品を通して皆さまに熱いメッセージを届けることができればいいなと願っています」と語り、それぞれが思いの丈を伝える。そして、松田が「あらためて、このみんなと映画が作れて良かったなと思いました。この後に舞台が続きますが、まずは映画から楽しんでいただいて、この作品が盛り上がっていければ」とメッセージを送り、終始和気あいあいとした舞台挨拶を終了した。
『仁義なき幕末 –龍馬死闘編-』
＜ストーリー＞
「俺とお前でテッペン獲るぞ」
そう誓い合った2人の男。ヤクザの若頭・村田恭次（松田凌）とその右腕・大友一平（和田琢磨）だ。
インテリの恭次が“頭”、喧嘩の強い一平が“腕”となり、2人は裏社会の頂点に立とうとしていた。
だが、敵対する暴力団が仕向けた狂犬ヤクザ・伊達唯臣（鈴木勝吾）との抗争のさなか、突然現れた
不思議な童子（荒川ちか）の力により、恭次たちは幕末にタイムスリップ。そこで恭次はある１人の男と出会う。
彼の名は、坂本龍馬（松田凌／2役）。なんと龍馬は恭次と瓜二つの顔をしていた。
なぜ憧れの龍馬が自分と同じ顔をしているのか……？
戸惑う恭次をさらに混乱に陥れるように、龍馬を狙う一味が来襲。恭次をかばい、龍馬が命を落としてしまう。
龍馬がいなければ、西郷隆盛（本宮泰風）と桂小五郎（岡宏明）の手を組ませることもできない。
この国に新たな時代は永遠に訪れない。憧れの男の死を目の前で看取った恭次は、自らが龍馬になり代わり、
龍馬の目指した日本の夜明けを実現しようと決意する。
一方、同じく幕末にタイムスリップした一平とその舎弟・高梨明（矢崎広）はひょんなことから新選組に入隊。
鬼の副長・土方歳三（石黒英雄）、沖田総司（本田礼生）、原田左之助（小野健斗）らと行動を共にすることに。
妻・おりょう（剛力彩芽）や元土佐藩士・中岡慎太郎（赤澤燈）に支えられながら新しい国づくりのために奔走する龍馬＝恭次。
現代に戻りたいと願いながらも、重い鉄の掟に翻弄され引きずり込まれていく一平。
時代の荒波は、かつてテッペンを獲ろうと約束した2人の運命さえ飲み込もうとしていた。
はたして日本の夜明けはやってくるのか。
2人のヤクザが相まみえたとき、激動の幕末にさらなる事件が巻き起こる――。
【東映ムビ×ステ】とは
映画(MOVIE)と演劇(STAGE)の挑戦的な融合を試みるメディアミックスプロジェクト。二つのメディアは一つの世界を共有しつつ、異なる物語と表現で語られていく。メディアの境界線を行き来する物語は、これまでにない新しい感覚を呼び覚ましている。プロジェクト第一弾は、映画『GOZEN-純恋の剣-』（2019年7月公開）、舞台『GOZEN-狂乱の剣-』（2019年9月東京・大阪上演）を製作。第二弾は、映画『死神遣いの事件帖 – 傀儡夜曲-』（2020年6月公開）、舞台『死神遣いの事件帖 –鎮魂侠曲-』（2020年7月・8月上演）を製作。第三弾は、映画『漆黒天-終の語り-』（2022年6月公開）、舞台『漆黒天-始の語り-』（2022年8月・9月上演）を製作。第四弾は、第二弾の続編となる舞台『死神遣いの事件帖-幽明奇譚-』（2022年6月上演）、映画『死神使いの事件帖-月花奇譚-』（2022年11月公開）を製作。第五弾となる本作では、監督・橋本一と脚本家・毛利亘宏が生み出す新たな歴史奇譚劇をお届けする。
【映画 2023年3月25日（土）公開】
脚本 ： 毛利亘宏（少年社中）
監督 ： 橋本 一
出演 ：
松田 凌 和田琢磨
矢崎 広 鈴木勝吾 赤澤 燈 荒川ちか
石黒英雄 本田礼生 小野健斗 岡 宏明 江戸川じゅん兵 本宮泰風 ／ 剛力彩芽
【舞台 2023年4月・5月 上演】
4/27（木）～5/7（日）
東京・サンシャイン劇場
5/18（木）～21（日）
大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
作・演出：毛利亘宏（少年社中）
出演 ：
和田琢磨 松田 凌
石黒英雄 本田礼生 小野健斗 木津つばさ 荒川ちか
岡 宏明 柏木佑介 赤澤 燈 鈴木勝吾
ムビステHP ： toei-movie-st.com/jinbaku
著作権表記 ： ＠2023 toei-movie-st ※映画舞台共通
映画『仁義なき幕末 –龍馬死闘篇-』
3月25日（土）公開
舞台『 仁義なき幕末–令和激闘篇 』
4・5月 東京・大阪 上演
