映画『ヘルドッグス』の公開直前サプライズイベントが、9月13日、東京・FS汐留にて行われ、主演の岡田准一をはじめ、共演の坂口健太郎、MIYAVI、金田哲(はんにゃ)、吉原光夫が登壇した。
本作は、深町秋生による小説「ヘルドッグス 地獄の犬たち」を原田監督自ら、主演に岡田准一をイメージしながら脚本を執筆。『関ヶ原』、『燃えよ剣』に続き3作品目のタッグを組み、監督と俳優という関係を超えた信頼感で作品に魂を注入し作り上げた。
正義も感情も捨て復讐することにのみに生きる“闇に墜ちた男”元警官・兼高昭吾（岡田）と、兼高とバディを組む室岡秀喜（坂口健太郎）が関東最大のヤクザ組織「東鞘会（とうしょうかい）」への潜入という危険なミッションに立ち向かう、相性98%の最強＜狂犬＞コンビがくり出す、究極のノンストップ・クライム・エンターテイメント。
観客にはイベント会場に誰が来るか知らされておらず、岡田准一、 坂口健太郎MIYAVI、金田哲(はんにゃ)、吉原光夫の 5 人がサプライズで登場すると、大きな拍手が沸き起こった。
イベントでは、全員がヤクザ組織「東鞘会」の“超クセ強”な男性キャラクターということで、同じくクセの強い撮影中の裏話などを披露。男だらけの座談会を繰り広げた。
岡田は「潜入捜査をしているのですが、思わぬところで憧れがあったり、愛のような男同士の絆みたいなものもできたりしていた。複雑な状況でありながら、言動も表情もバレないように演じていけないので凄く難しかった」と振り返り、「ちょっとアジアンテイストで匂い立ってきそうな雰囲気があった」と続けた。
さらに、冒頭シーンについて「タンクトップで森を歩いていているんですが、ファーストアクションが養鶏場だったんです。本物の養鶏場で撮影だということを僕は想定していなくて。ウンチがたくさんあって･･･。そこでタンクトップで転がるという･･･初めて自分でつけた振り付けを変えようかと思いました(笑)」と話し、会場を沸かす。
一方、坂口は「室岡はサイコパスだと思ったけれど、普通はチョイスしないことを簡単に超えてくる。純粋さからきている空っぽの彼の中に現れてくれるのが兄貴の兼高の存在。自分は室岡としてピュアにピュアに感じていこうとしました」と分析し、役と向き合ったよう。
インテリやくざを演じたMIYAVIは「同じような匂いを持った兼高と接し、どう変わっていくかを意識しながら挑ませてもらいました」と語り、「ずっと手袋をしているんですが、ずっと蒸れていました。布じゃなくて手術用のゴム手袋。そしてなぜか、指にはマニュキアをしているんです。毎回（マニュキアを）する意味あるのか？って(笑)。ゴム手の上に指輪もしていて」と独特なキャラ設定を吐露。
二人の関係値からあまりMIYAVIと話をしなかったという岡田も「初めての会話が『見て！蒸れ蒸れ！』だったもんね」と笑い、「それでも、カリスマ感が凄かった。今、なかなかカリスマ性を出せる人はそうそういないです」とMIYAVIを称える。
役がらのインテリチキン・三神の雰囲気を（頑張って）維持しながら登場した金田。そんな姿に会場の笑いを受けつつも「この狂犬コンビと対峙するのが怖くて･･･」と本音をこぼす。「岡田さんが周りの人たちをハリケーンのように蹴散らすシーンがあるんですが、僕は触られてないのに飛んでいって！覇気で飛ばされたんですよ。僕が岡田さんに触れようとして岡田さんの目が開いた瞬間に5メートルくらい後ろにいた。たぶん出ちゃったんですよ、覇気が！あらたな武道の域に行ってましたね」と告白。岡田も「『ONE PIECE』みたいだね」と笑い転げていた。
MIYAVI演じる十朱の秘書・熊沢を演じた吉原が「でも、金田さんはすぐ怪我するんですよね」と指摘すると、金田はまんざらでもない様子で「後輩に『昨日、坂口くんにやられちゃってさ～』ってめちゃくちゃ自慢しました」と岡田や坂口との絡みを喜んでいた。
また、「自分以外でお気に入りのキャラクターは？」と問われると、岡田とMIYAVIは「熊沢」と答え、岡田は「歌も上手いし、立ち方もスマート。安心感もあってセクシーさもある不思議なキャラクター」と説明。MIYAVIも「アドリブでセッションしてくる感じなんです」と吉原との感触を口にする。
坂口はMIYAVIのカリスマ性に言及し「スター性が凄い」と述べ、「十朱の何もかも知り尽くしてからの、何をするか分からない、その不安定さが凄くカッコいいなと思いました」と惚れ惚れ。坂口の言葉に照れながらもMIYAVIは「僕は二人（岡田と坂口）と一緒に筋トレしたかったです。二人のポンプアップが凄くて(笑)。『そんなもんかー！』と言いながらやっていた」と話すと、坂口は「そのとき他の作品も同時に撮影していたんですが、（トレーニングで）首が太くなっちゃって。シャツのサイズを変えたりしました」と苦笑い。
すかさず岡田が「同じ時期に癒し系男子の作品を撮ってたの？ 精神が崩壊するよ。実は（坂口が）一番クレージーだね」と坂口を見やると、坂口も「『変だよ』とよく言われます(笑)」と自ら認めていた。
同じ質問に金田は岡田演じる兼高を選ぶ。「ピュアバイオレンス。色気が凄くて目が合うたびにキュンとした」と兼高にゾッコン。そんな金田に岡田が「ずっと俺を見ているんです。それで見返すとポッとしちゃって(笑)」と金田の様子を笑っていた。
最後に岡田が「香り立つような映画です。また食べたくなったり、今日夢に出て会いたくなったら劇場に来てください。クセになる映画です」と観客を前にメッセージを送り、イベントを締めくくった。
映画『ヘルドッグス』
出演：岡田准一 坂口健太郎 松岡茉優 ・ MIYAVI ・ 北村一輝 大竹しのぶ
金田 哲 木竜麻生 中島亜梨沙 杏子 大場泰正 吉原光夫 尾上右近 田中美央 村上 淳 酒向 芳
監督・脚本：原田眞人
原作：深町秋生「ヘルドッグス 地獄の犬たち」（角川文庫/KADOKAWA刊）
配給：東映／ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
映倫区分：PG12
著作：©2022「ヘルドッグス」製作委員会
公式HP：www.helldogs.jp
公式SNS：@HELLDOGS_MOVIE
9月16日（金）全国公開
