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本日プレビュー公演開幕!! 圧巻のサスペンス 『ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~』囲み取材&ゲネプロ「自信を持って作品の良さを届けられる」(岡田将生)

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ローレンス・オリビエ賞を受賞した傑作サスペンス『ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~』が、8月2日(金)にプレビュー公演の幕を開ける。前日1日(木)に、出演する岡田将生、木村多江、益岡徹が囲み取材に登壇。続いて公開されたゲネプロでは、サスペンスとしてもドラマとしても丁寧で濃密な作り込みと、驚きが続く圧巻のラストに圧倒された。

【ゲネプロ】

物語の舞台は1937年、英国・ヨークシャー。重厚な屋敷の一室。

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ハロルド(益岡徹)

屋敷の主・炭鉱主のハロルド(益岡徹)と妻・エリザベス(木村多江)の元に、エリザベスの古くからの親友バネッサ(峯村リエ)の一家が訪ねて来た。かつては親しく行き来していたが、ハロルドの一人息子・エドガーが12歳で事故死して以来、疎遠になっていた。

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エリザベス(木村多江)

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後)エリザベス(木村多江) 前)テレンス(岡田将生)

エドガーを失って以来ふさぎ込んでいたエリザベスは、エドガーの親友であったバネッサの息子テレンス(岡田将生)のに再会し、成長したテレンスの姿に、亡き息子への思いをあふれさせた。

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エリザベス(木村多江)  テレンス(岡田将生)  バネッサ(峯村リエ)

だが、エドガーの部屋に泊まったテレンスは、夜な夜なエドガーに取りつかれるようになる。

やがてテレンスは皆を引き連れ、エドガーが事故死したブラッケン・ムーアに向かう。そして明らかになった真実とは…?

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次々に明かされる真実。その裏に秘められた、それぞれの深い思い・・・。

ハロルド&エリザベス夫妻、テレンスが丁寧に描かれるのはもとより、テレンスの両親の人間性も緻密に描かれ、物語をリアルに、より我々にも身近なものにしてくれる。そして、家政婦(前田亜季)と炭鉱夫(立川三貴)が垣間見せる、この時代のイギリスを取り巻く社会情勢も、興味深い。

時代は違えど変わらぬ人々の心に宿る悲しみと恐れ、そして心にささるメッセージを描きつつ、心地よい裏切りに幾度も驚かされる。サスペンスにとどまらず、エンターティメントとしても、ドラマとしても幾重にも楽しめる深さを感じさせてくれる作品となった。

【囲み取材】

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岡田:1ヶ月みっちり稽古ができ、台本の解釈も深まった。自信を持って作品の良さを届けられるのではと思っています。
役作りでは、子供をいっぱい見ました。10~12歳くらいの動きや声の高さなど、いろいろ研究しました。
今回は台詞がすごく大切で、特に(木村・益岡の)お二人は膨大な台詞がありますが、ダイレクトに心に響いてくる、会話のキャッチボールで、とても勉強させてもらっています。

木村:明日初日ですが、まだ1回もちゃんと上手くできたことがないので、今、不安でいっぱいですが、共演者の方が皆、心強くて素敵な方ばかりなので、皆で助け合おうと話しています。作品はとても面白く重厚で、大人の芝居です。魅力的な方々が芝居を盛り上げてくれるので、私もそれについていきたいと思っています。
役づくりは、演じるのがイギリス女性で、少し昔の話なので、時代背景も分かるようなイギリス映画をたくさん見ました。薄幸な役をやらせて頂きますが、その中で強さと悲しみと闇みたいなものが、2時間の舞台の中で変わっていくと思いますが、どれだけその深さを表現できるかを悩みながら役作りをしました。

益岡:今日まで1ヶ月ちょっと稽古場で皆とやってきて、幕が開いてからもまた一ヶ月間、家族より長い時間を一緒に過ごすことになると思います。一段と深まる関係で、芝居の内容もそうなっていくだろうと思います。
いろんな要素が絡み合った作品です。僕たち夫婦の息子が死んでしまったことで夫婦の断絶や、親友が日常をとりもどさせようと訪ねて来てくれ、その親友の息子のテレンスがエドガーに憑依されてしまったり、病的だった妻がどうなっていくのか。そして実は僕の演じるハロルドが何かにとらわれていしまっている…という、非常によく書けていると思います。最初にかなり長くやった本読みの時に上村さんから聞いて、今でも新鮮に思い出すくらいの「そういうことだったのか!!」と、思ったことがありました。それが観客にも大きな要素になってくるのではと思っています。
岡田さんもすごいんです。話し出すと止まらない憑依された部分は、見どころになると思います。

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舞台『ブラッケン・ムーア ~荒地の亡霊~』
作:アレクシ・ケイ・キャンベル
翻 訳:広田敦郎
演出:上村聡史
出演:岡田将生 木村多江
出 演:岡田将生 木村多江 峯村リエ 相島一之 立川三貴 前田亜季 益岡徹 大西統眞/ 宏田 力(Wキャスト)
公式HP https://www.tohostage.com/brackenmoor/index.html

【東京公演】
8月14日(水)~27日(火)日比谷・シアタークリエ
【プレビュー公演】
8月2日(金)~4日(日)東京・シアター1010(

【全国ツアー】
8月6日(火) 長野・長野県県民文化会館 ホクト文化ホール 大ホール
8月8日(木)・8月9日(金) 愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
8月11日(日) 静岡・静岡市清水文化会館 マリナート
8月30日(金)~9月1日(日) 大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ