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舞台『また本日も休診~山医者のうた~』 渡辺えり インタビュー 「初めてづくしは、やっぱり嬉しい」

舞台『また本日も休診~山医者のうた~』が、10月11日より博多座にて開幕した。10月23日から明治座はじめ全国4都市にて上演される。
2021年に柄本明 、佐藤B作、 笹野高史ほか、演技達者がそろって初めて舞台化された。
今回は脚本・演出に田村孝裕を迎え、出演者に渡辺えり、江口のりこが加わり、完全新作として上演される。

原作は、医師・見川鯛山が村人たちと繰り広げる日常を描いた『田舎医者』シリーズ。見川鯛山が実際に体験した出来事をもとに、豊かな自然と人間の営みを描いたエッセイは、地方特有の医療事情や、患者との人間関係、医師としての葛藤などを軽妙に書き出し、「医療もの」の枠を越え、今なお多くの支持を集めている。

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この原作に魅了された柄本明が、山医者・鯛山を演じる。
明るく情の厚い妻・テル子を演じる渡辺えりが意気込みを語ってくれた。

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―本作に出演が決まった時に、最初に「楽しみだ」と思われたのはどんなところですか?
柄本さんとは20代からの長いお付き合いで、私のファーストコンサートにもゲストで出演していただきました。柄本さんのお子さんとも小さいころからお会いしています。その柄本さんがこの芝居の奥さん役に「えりちゃんがいいと思う」と言ってくださったのがきっかけなので嬉しかったですし、柄本さんとの夫婦役がすごく楽しみだと思いました。
そして佐藤B作さんも、 笹野高史さんも私が18才で上京してきた頃からお芝居を観てきた憧れの先輩たちです。そんな皆さんと同じ舞台に一緒に出演できるのは楽しみです。江口のりこさんとも初めての共演。お若いころから知っているので、稽古後にお話しするのも楽しみです。そうした空気感が舞台にも出ればと思っています。
そして、明治座に立つのも初めてなんです。この年で初めてづくしというのはやっぱり嬉しいことだと思いました。

ー柄本さんとは何度も共演されているとのことですが、柄本さんのお芝居の魅力はどんなところだと感じておられますか?
柄本さんのお芝居はうそをやらない。ちょっとうそっぽい芝居や演技に対してはとても厳しいんですよ。だから一緒に舞台に立っていても、こちらがちゃんとできていないと応えてくれないような怖さがあります。共演者はすごく鍛えられると思います。

―製作発表で、「今回は“二の線で”」とおっしゃっておられましたね。
今回、私は松金よね子さんと星野園美さんと一緒の場面が多いのですが、松金さんはテアトル・エコーで主役をやられていたころから拝見しています。コメディエンヌとしても素晴らしい方なので、バランスとして、私がどっしりとした二の線かなと思いました。
今までは、わりとおせっかいなおばさんの役で、動きの激しい役が多かったので、どっしりとあまり動かない役は初めて。これから稽古場で脚本・演出の田村さんがいろいろお話してくださるのを楽しみにしています。

―楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
俳優たちが適材適所で個性出し、地域の空気感やコミュニティが全部出てくる感じになると思います。実年齢よりも若い役をやる出演者が多いですから、はつらつとやります!ぜひ観にいらしていただきたいと思います。

「また本日も休診」本チラシ_表

『また本日も休診~山医者のうた~』
【原 作】 見川鯛山「田舎医者シリーズ」
【脚本・演出】 田村孝裕
【音 楽】 パスカルズ
【出 演】 柄本明 渡辺えり 江口のりこ 佐藤B作 笹野高史
林翔太 市川美織
松金よね子 花王おさむ 矢部太郎 星野園美 佐々木春香 大西多摩恵
西本竜樹 中田浄 春可直子 上原奈美 西村喜代子 小島久人
◆福岡公演 :2025 年10月11日(土)~10月15日(水)博多座
◆東京公演 :2025 年10月23日(木)~11月2日(日) 明治座
◆宇都宮公演 :2025 年11月6日(木)栃木県総合文化センターメインホール
◆山形公演 :2025 年11月22日(土)やまぎん県民ホール大ホール
公演公式HP:https://kyushin2025.com/