松竹創業百三十周年の掉尾を飾る「十二月大歌舞伎」 の演目・配役が決定。見逃せない演目・出演者が揃う。公演は2025年12月4日(木)初日〜26日(金)、歌舞伎座にて上演。
第一部は、超歌舞伎 Powered by IOWN『世界花結詞(せかいのはなむすぶことのは)』。令和5(2023)年12月、歌舞伎座に“初降臨”し大きな反響を呼んだことも記憶に新しい「超歌舞伎」が10年の節目を迎える今年、これまでの演目を散りばめた、まさに“十年のキセキをつなぐ決定版‼”として歌舞伎座に再降臨!源朝臣頼光/袴垂保輔を中村獅童、傾城七綾太夫実は将門息女七綾姫を初音ミクが演じる。上演の度に進化を遂げてきた超歌舞伎の十周年を記念する公演となる。
第二部は、幕府転覆を企てた由井正雪の乱を題材とした講談等をもとに河竹黙阿弥が描いた「慶安太平記」より『丸橋忠弥(まるばしちゅうや)』。
繊細に悩みながらも己の道を貫く丸橋忠弥を尾上松緑、松平伊豆守を市川中車、女房おせつを中村雀右衛門が勤めます。捕物の場での激しい立廻りなど随所に見せ場の多い舞台を、これまでも松緑主演作に携わってきた西森英行の演出で。続く『芝浜革財布(しばはまのかわざいふ)』は、三遊亭圓朝の人情噺による夫婦の情愛に心温まる名作。江戸っ子気質の魚屋政五郎を中村獅童、しっかり者の政五郎女房おたつを寺島しのぶが勤め、令和5(2023)年10月の『文七元結物語』に続き歌舞伎座にて再び夫婦役での共演を果たす。大工勘太郎に市川中車、さらに錺屋金太に初の歌舞伎出演となる梶原善と多彩な出演者が揃い、笑いのなかにほろりとした情が描かれる名作をご堪能いただく。
第三部は、『与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)』源氏店。「切られ与三」の通称で知られる、男女の不思議な巡り合いを描いた世話物の人気作です。美しさと色気を漂わせるお富を坂東玉三郎、退廃的な美しさを纏う与三郎を市川染五郎が演じる。死んだと思っていたお富と再会した与三郎の「しがねぇ恋の情けが仇」から始まる七五調の名ぜりふや、品ある若旦那から一変、傷だらけの姿で現れる与三郎の零落した様子、粋な江戸風情と、見どころは満載。さらに、今年8月歌舞伎座にて上演され好評を博した『火の鳥(ひのとり)』が早くも再登場。初演に引き続き演出は坂東玉三郎。この度は、火の鳥を坂東玉三郎、二人の王子ヤマヒコを市川染五郎、ウミヒコを尾上左近、イワガネを坂東新悟、大王を市川中車が勤め、壮大かつ神秘的な世界を新たに描き出す。
令和7年歌舞伎座12月公演
松竹創業百三十周年「十二月大歌舞伎」
12月4日(木)初日~26日(金)千穐楽 [休演日]10日(水)、18日(木)
公式HP:https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/940