桐山照史がロミオを、柄本時生がジュリエットを演じる 舞台「泣くロミオと怒るジュリエット 2025」が明日、7月6日から東京・新宿のTHEATER MILANO－Zaで開幕する。初日に先立ち5日に取材会と公開ゲネプロが行われた。
本作は鄭義信がシェークスピアの「ロミオとジュリエット」の舞台を戦後の関西の港町に置き換えて作・演出。古典の名作に、多種多様なウィットとユーモア、そして深いメッセージを織り込んで描き出す恋物語。出演者がオールメール（男性）なのも、見どころのひとつだ。
【取材会】
鄭義信（作・演出）、渡辺いっけい、桐山照史、柄本時生、八嶋智人
桐山は「初演がコロナで止まってしまったものを、5年ぶりにもう1度オファーをいただいて嬉しかったんです。すぐ時生に連絡したんですよ。でも、5年前でも体力的にも精神的にも大変な舞台で、5年経った僕ら、今年36の年でできるのか？！と。(笑) 八嶋さんには偶然、ご飯屋でお会いして、再演のオファーが来た時には絶対出てくださいと言ったときに、絶対出るからと言ってくれたのを叶えてきてくださった。もう1回このみんなで走りきれるのは嬉しいんですけど、日々疲れは取れないです」と笑わせる。
また「観てくださる人、多分ほぼ皆さんが、時生くんが一幕終わる頃には、もうめちゃくちゃ可愛く見えてるんですよ。すごい魔法をちゃんとかけるタイプなんで、それもちょっと味わってもらいたい」と、本作最大の見どころ（？）を打ち明けた。
その柄本は「糸からずれないように綱渡りをずっと続けて精神的にすり減らしていくような芝居だったので、大変だったのは覚えていたので、怖かったです。だから桐山君から連絡頂いた段階で連絡をもらえて嬉しかったのと同時にやろうという気になったのでよかったです」と、難しい芝居であることを明かした。
八嶋は「私はとにかくとにかく、このロミオとジュリエットの2人が素敵で、観終わった時に2人のことを本当に好きになるんじゃないかなと。前回もそういうのがありましたけれども、今回よりグレードアップしてそういうのをお見せできたらなと思っております。
初演から出ているのは、（桐山＆柄本と）高橋努くんと（自分の）２カップルの4人という感じで、この2組のカップルがぶれなかったのはうれしかったです。この2人でないとできない世界観がありますので。初演は途中でコロナ禍になって中止になって、関西が舞台の大阪弁の話なのに、大阪公演をワンステージもやってないんで、ぜひ関西でお披露目したいというのと、時生くんジュリエットが、男性に翻弄されながら全国を行脚したような感じで、関西弁にはなっていないんですけれども、時生弁ということで、関西に持って行ったときにどういう反応があるのか、楽しみです」と見どころをがっつり紹介した。
取材会登壇キャストの中では唯一、今回から参加する渡辺は「ジュリエットの衣装合わせで下着姿を見たときに『いけてるやん』と。板の上では2人ともやっぱり女なので、いい感じですよ。ほんとに役者として女の人を相手にしてる感じだし、それは観る方が面白いと思いますね。ご期待ください」と太鼓判。
鄭は「笑って泣けて、それでちょっぴり考えさせられるという作品になってると思いますんで、ぜひ観に来てください」とアピールした。
【ゲネプロ】物語の舞台は戦争が終わって5年。工場から出る黒煙と煤に覆われた港町では、２つの愚連隊・モンタギューとキャピレットが揉め事を起こしてばかり。
ジュリエット（柄本時生）が兄・ティボルトを頼って港町にやってきた。
モンタギューの3人 ロミオの親友・ベンヴォ―リオ（浅香航大） ロミオ（桐山照史） マキューシオ（泉澤祐希）
キャピレットのティボルト（高橋努・右）とその内縁の妻・ソフィア（八嶋智人・左）
実直に生きてきたロミオだったが、ダンスホールでジュリエットに出会い、恋に落ちてしまう。
だが敵対するモンタギューとキャピレットに属するふたりを祝福してくれる人は無く
ロミオが父のように慕うローレンス（渡辺いっけい）も反対する…
ふたりをとりまく様々な人たちの思惑をのせて、物語は進んでいく！
Bunkamura Production 2025『泣くロミオと怒（いか）るジュリエット2025』
東京公演： 2025年7月6日（日）～7月28日（月）THEATER MILANO-Za
大阪公演：2025年8月2日（土）～11日（月・祝）森ノ宮ピロティホール
作・演出 鄭 義信
出演
桐山照史 柄本時生 浅香航大 泉澤祐希 和田正人
中山祐一朗 朴 勝哲 高橋 努 市川しんぺー 八嶋智人 渡辺いっけい
久具巨林 嶋村昇次 鈴木幸二 十河尭史 田口太智 長南洸生 西村 聡 羽鳥翔太 平岡 亮 森野憲一
公式HP https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/25_romeo_juliet.html
企画・製作 Bunkamura
