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宮沢りえ主演舞台 『アンナ・カレーニナ』本日開幕!

宮沢りえ主演舞台 COCOON PRODUCTION 2023/DISCOVER WORLD THEATRE vol.13 『アンナ・カレーニナ』が、本日 2 月 24 日(金)、東京・Bunkamura シアターコクーンにて開幕する。舞台写真及び、出演者のコメントが届いた。【撮影:細野晋司】

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ロシア文学の最高峰と謳われる名作『アンナ・カレーニナ』が気鋭の演出家フィリップ・ブリーンの演出で Bunkamura シアターコクーンに初登場となった本作。イギリスの気鋭の演出家フィリップ・ブリーンが新解釈で戯曲化し、演出する。
宮沢りえをはじめ、日本演劇界を牽引する豪華俳優陣とこれからを担う若手陣が “破滅”と“希望”、それぞれの真実の愛を求める人間模様を繊細に描く。

タイトルロールとなるアンナ・カレーニナを演じるのは宮沢りえ。さらに、コンスタンチン・リョーヴィンを浅香航大、アレクセイ・ヴロンスキーを渡邊圭祐、エカテリーナ・シチェルバツカヤ(キティ)を土居志央梨、ダーリャ・オブロンスカヤ(ドリー)を大空ゆうひ、シチェルバツカヤ公爵夫人を梅沢昌代、ステパン・オブロンスキーを梶原善、アレクセイ・カレーニンを小日向文世と、若手からベテランまで豪華キャストが結集した。

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アンナ、ヴロンスキー、カレーニンの三角関係を中心に描かれることが多い本作。
フィリップ版では、破滅に向かうアンナの「愛」と、未来への希望を感じさせるリョーヴィンとキティの「純愛」とを対照的に描く。マックス・ジョーンズが手掛ける独創的な美術、パディ・カニーン率いる音楽チームの生演奏と共に、日英のスタッフ・キャストが一丸となって作り出す。

【宮沢りえコメント】
チェーホフやイプセンの経験はありますが、シェイクスピアもギリシャ悲劇も経験がなく、いわゆる“ヒロイン”的な
役柄はほぼ初めてです。膨大な小説を凝縮させたフィリップのタフな台本にどれだけ高い密度で参加出来ているのか。
都会の第一線で作品を作り続けているフィリップが、あの村の場面を大事に丁寧に描こうとしているのは、人間として
生きるとはどういうことなのか、という投げかけだと思います。でもそんな理想の生き方を誰もが出来るわけではなく
て。自由とは、同時に孤独でもあるということを考えさせられます。
今回の舞台では特に息子セリョージャの目線が鍵になっていて、彼はずっと大人たちのことを見ているんです。次の
時代を作っていく子供たちが何を見て大人になっていくのか、その危機感や期待がフィリップの中にあるんではない
かと感じます。私自身も、子供が成人するまでにどれだけ生きる力を与えられるのか、どんなものを見て、どんなこと
を感じていけば豊かな人間になれるのか、考えさせられますね。
全ての台詞が心に響いてくる素敵なエピローグのためにも、密度の濃いアンナを生き切りたいと思います。

【浅香航大コメント】
リョーヴィンは、中身はとても繊細で、常に様々なことを考えている人間なんです。真面目で頭が固くユーモアもな
いけれど、口下手な僕が言葉にするとその良さが薄れるのではないかと思うほど、魅力ある人間です。
物語の構造としては、アンナとリョーヴィンの対照的な生き方が対として描かれていますが、あえて対のように演じ
るのではなく、リョーヴィンが経験し影響を受けたことが、結果、対に見えたらいいなと思うんです。
フィリップさんが最初に仰ったのは、これはリョーヴィンの目線から語られているということでした。ですから、ア
ンナたち登場人物に起こることを受け止め、その変化を感じていくということも意識しています。そして、そこで受け
たものを全て、最後のシーンで表現できればなと。最後はリョーヴィンが大事なことを語りますが、それは、リョーヴ
ィンが自分自身に語っているのと同時に、今を生きる人たちへのメッセージになっているのではないかと思うんです。
さらに言えば、これからを生きていく子供たちへの。稽古の中で吸収したもの全てを込めて、そのシーンに臨みたいと
思います。

【渡邊圭祐コメント】
一昨年に続き、二度目の舞台出演です。今回は世界で傑作と認められた小説が原作。共演も舞台経験豊富な先輩ばか
りで、恵まれた環境で続けて演劇に関われたことに、心から感謝しています。
役について悩み、考えるため十分に時間をかけられるのも舞台の醍醐味。日々稽古を積み重ねられる舞台だからでき
る、自分にとっての新たな挑戦。演劇や俳優という仕事についても改めて考えることができて、ありがたく充実した毎
日を過ごしています。
舞台上で作品や役を「生きる」だけでも大変なのに、ヴロンスキーは幕が開くごとにアンナに恋し、恋の終わりまで
を毎回体験することになる。その過程の大いなる悩みや葛藤をどう表現するか、飛躍する場面の時間経過を自分の身体
にいかに流すか、などの演技はカロリー消費がものすごく高いと感じています。
臆して当然の大舞台。でも、逃げ腰で臨むには勿体ないほど貴重な機会なのも事実です。経験値が少ない分、怖いも
の知らずな飛び込み方もできるはず。全てを自分の糧にできるよう、作品に挑み続けたいと思っています。

【小日向文世コメント】
この作品、タイトルからしてアンナを中心とした話かと思いきや、実はアンナを巡る世代が違う三組の物語が同時進
行していくんです。フィリップの台本はその展開をとてもわかりやすく描いていて、こうした男と女のドロドロしたお
話、俯瞰すると哀れで滑稽で笑っちゃうんだけど愛おしくなりますね。フィリップは登場人物をフルに使っていろんな
光景を生み出し、飽きさせない。その盛りだくさんの見せ方は、さすがだなと。さらにつねに生音があって出演者がハ
ミングしたりと、非常にエンターテインメントな舞台が作られています。
最後まで離婚を認めなかったカレーニンは、本当に彼女を愛していたのか、それとも意地があったのか。僕は何か別
の思いがあったのだと感じていて。
男と女が出会って、恋をして、その後のことはやっぱり難しくて、だからこそ面白い。本当の幸福というものは、非
常にささやかで、お互いの信頼関係があって成立するということをフィリップは言いたいのだろうなと思っています。

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COCOON PRODUCTION 2023
DISCOVER WORLD THEATRE vol.13
『アンナ・カレーニナ』

【原作】レフ・トルストイ 【上演台本・演出】フィリップ・ブリーン
【出演】 宮沢りえ 浅香航大 渡邊圭祐 土居志央梨
大空ゆうひ 梅沢昌代 梶原善 小日向文世 ほか
東京公演:2023 年 2 月 24 日(金)~3 月 19 日(日) Bunkamura シアターコクーン
大阪公演:2023 年 3 月 25 日(土)~27 日(月) 森ノ宮ピロティホール