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舞台『ムサシ』が追悼記念公演として再演 藤原竜也、 溝端淳平、 鈴木杏、 塚本幸男、 吉田鋼太郎、 白石加代子

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2018年公演 左より)溝端淳平、 藤原竜也 撮影:渡部孝弘

2016年に亡くなった演出家・蜷川幸雄が手掛けた傑作のひとつ、 舞台『ムサシ』が、氏の七回忌を前に、 追悼記念公演として再演される。
演出は吉田鋼太郎が手掛け、 藤原竜也、 溝端淳平、 鈴木杏、 塚本幸男、 吉田鋼太郎、 白石加代子らの出演が決定している。公演は2021年8月25日(水)~8月29日(日)埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、 9月2日(木)~9月26日(日)まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて上演。 ほか地方公演あり。

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上段左より)藤原竜也、 溝端淳平、 鈴木杏 下段左より)塚本幸男、 吉田鋼太郎、 白石加代子 (C)ホリプロ。

この作品は劇作家・故井上ひさしが書き下ろし、 2009年初演された。 翌年にはロンドン・ニューヨークから招待され海を渡り、 辛口で知られる英米の劇評家や満員の客席から大喝采を浴びている。 イギリス「インディペンデント」などの有力紙が、 字幕で上演する外国作品に対して5つ星の高評価を与えるのは大変珍しいことだった。 重厚なテーマの中にもふんだんに笑いを盛り込んだオリジナリティ溢れるエンターテインメントとしての評判は世界を駆け巡り、 その後もシンガポール・ソウル・上海といった海外からの招聘が相次いでいる。 現時点で、 世界6カ国10都市、 計210ステージで約20万人を動員する、 日本を代表する名作舞台だ。

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2018年公演 左より)溝端淳平、 藤原竜也 撮影:渡部孝弘

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2018年公演 中央左より)藤原竜也、 吉田鋼太郎、 溝端淳平 撮影:渡部孝弘

今回、 オリジナル演出の蜷川に加えて、 「演出」に名を連ねるのは吉田鋼太郎。 本作はもちろんのこと、 数多くの蜷川作品に参加し、 2016年には彩の国シェイクスピア・シリーズの芸術監督のバトンも受けている。

井上ひさしが藤原竜也をイメージしながら書き上げた宮本武蔵を、藤原が初演から一貫して演じている。
藤原の武蔵に真っ向勝負を挑む佐々木小次郎役には、 日曜劇場「天国と地獄」での好演も記憶に新しい溝端淳平。
加えて、 第28回読売演劇大賞で大賞と最優秀女優賞を受賞したばかりの鈴木杏や、 舞台や映像で揺るぎない存在感を放ち続ける白石加代子、 シェイクスピアから現代劇まで多くの作品に出演する塚本幸男ら、 蜷川作品を彩ってきた超豪華キャストが再集結する。

チケット詳細は近日発表予定。

<演出・出演者コメント>
■吉田鋼太郎(演出/柳生宗矩役)
間もなく蜷川さんの七回忌です。
ああ、 もう七年経ってしまうのかと。
蜷川幸雄という偉大な船頭を失くして、 僕達はそれぞれの船でそれぞれの航海をしていましたが、 又こうして、 蜷川さんが舵を取っていた船に集まる事になりました。
船頭の蜷川さんは居ませんが、 この船は不沈船です。 それどころか更に速度を上げて勇敢に新しい水平線を目指すでしょう。
蜷川さんの魂は青白い炎となってムサシと小次郎を導いてくれるでしょう。
新しい水平線で何が見つかるのか。
ご期待ください。

■藤原竜也(宮本武蔵役)
蜷川さんの七回忌の記念として、 鋼太郎さんの演出で、 もう一度『ムサシ』の世界を生きることができるのは嬉しくもあり、 同時に身の引き締まる思いです。 世界の人々が困難に向き合う今だからこそ、 命の尊さや負の連鎖を断ち切ることを描いたこの作品にしっかりと向き合い、 井上ひさし先生が当て書きしてくださり、 蜷川さんに導いていただいた宮本武蔵という役を丁寧に演じたいと思います。

■溝端淳平(佐々木小次郎役)
「何故、 今このお芝居を世に出すのか?その意味を深く考えろ。 」生前蜷川さんがよく仰っていた言葉です。 『ムサシ』は負の連鎖を断ち切ることや、 命の重みという普遍的テーマを笑いも交えながらそっと寄り添うように届けてくれる戯曲だと思います。 「混沌とした今だからこそやれ」と蜷川さんに言われている気がします。 僕にとって小次郎は三回目ですが、 また一から鋼太郎さんに叩き直していただく所存です。 蜷川さんが残してくれたものを大切にしながら、 全身全霊で演じたいと思います。

■鈴木杏(筆屋乙女役)
初演からもう十年以上。 また筆屋乙女(もう乙女という歳ではなくなってしまったけれど…)と再会できること、 そして井上ひさし先生の世界に生きられる喜びを噛み締めています。 夢の一つであった、 鋼太郎さんの演出を受けられることも楽しみです。 たくさんの方に蜷川さんと井上先生の想いが届けられるように、 がんばります。 劇場でお待ちしております。

■塚本幸男(沢庵宗彭役)
皆様、 こんにちは!今回、 『ムサシ』の中の沢庵の役をやらせていただく事になりました、 塚本幸男です。 この作品は私も初演から参加させていただいておりますが、 とにかく、 井上ひさし作、 蜷川幸雄氏演出、 の最高傑作です。 その作品で、 あの沢庵の役ができる!身が引き締まる思いでいっぱいです!また、 今回は新たに演出に吉田鋼太郎氏を迎えるという事で、 非常に緊張しております。 どうか皆様の期待に応えられる様に全力で頑張りますので、 どうぞ、 よろしくお願いいたします!

■白石加代子(木屋まい役)
記者発表の日の蜷川さんと井上先生のそわそわとしたお姿が懐かしく思い出されます。 毎日、 何枚かずつ届けられた台詞、 皆でバスツアーのように禅寺体験を楽しんだこと、 その上、 井上先生のお宅にお邪魔しましたっけ…。
なんといっても、 テーマが全人類の課題ですから、 どの国へ持っていっても高い評価をいただきました。 今、 『ムサシ』は再演を重ねてどんどん完成度が高くなっていると思います。 一度、 外側からも観てみたいな、 といつも思います。

 
 『ムサシ』

【埼玉公演】
期間:2021年8月25日(水)~8月29日(日)
会場:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
主催:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団/ホリプロ

【東京公演】
期間:2021年9月2日(木)~9月26日(日)
会場:Bunkamuraシアターコクーン
主催:ホリプロ

企画制作:ホリプロ

ほか地方公演あり。

<キャスト>
藤原竜也
溝端淳平
鈴木杏
塚本幸男
吉田鋼太郎
白石加代子

大石継太
飯田邦博
堀文明
井面猛志
堀源起*

*さいたまネクスト・シアター

<スタッフ>
作:井上ひさし(吉川英治「宮本武蔵」より)
オリジナル演出:蜷川幸雄
演出:吉田鋼太郎
音楽:宮川彬良

美術:中越 司
照明:勝柴次朗
衣裳:小峰リリー
音響:井上正弘
かつら:秋庭優一
殺陣:國井正廣・栗原直樹
振付:広崎うらん・花柳寿楽
能指導:本田芳樹
狂言指導:野村萬斎
演出助手:井上尊晶
舞台監督:今野健一
技術監督:小林清隆
プロダクション・マネージャー:金井勇一郎

▼公式HP https://horipro-stage.jp/stage/musashi2021/
▼公式Twitter https://twitter.com/musashi_kenzan