1976年から連載が続き、累計4000万部を売り上げている人気漫画『王家の紋章』が、今年8月にミュージカルとなって帝国劇場にて上演されることとなり、5月16日に製作発表記者会見が行われた。
会見に出席したのは、原作者の細川智栄子あんど芙～みんの両先生、演出の荻田浩一とキャスト8名。
主役の古代エジプトの王メンフィスに浦井健治、現代から古代エジプトへタイムスリップしてしまうキャロルは宮澤佐江と新妻聖子のWキャスト。
キャロルに惹かれる古代ヒッタイトの王子イズミルには宮野真守と平方元基がWキャスト。キャロルの兄、ライアンに伊礼彼方。メンフィスを愛する姉アイシスに濱田めぐみ、そして古代エジプト王国の宰相イムホテップを山口祐一郎という豪華キャストが演じる。
歌唱披露されたのは2曲。
新妻と浦井が歌った「Where I Belong」： 反発していた2人がひかれあうようになり、それぞれが自分の思いに気付く…美しいデュエット曲。
平方、宮沢、浦井、濱田、宮野が歌うのは「Unrequited Love」：メンフィスとキャロルが想いあう中、イズミルはキャロルを、アイシスはメンフィスを深く愛している。4人の思いが交錯する印象的な曲。楽曲は全てがウィーンミュージカルの巨匠、シルヴェスタ―・リーヴァイの作曲・編曲。
【挨拶～質疑応答】
細川智栄子あんど芙～みんのお二人は、マイクに慣れておらず、伊礼彼方と山口祐一郎がフォロー。会場が一気になごんだ。
「私たちは生涯をかけて読者のみなさま…特に少女の皆様に愛や思いやりや優しい心、そして勇気を作品の通じておおくりしたいと思って長期にわたって描いてきました。連載40年になり、たくさんの皆様のお力添えを頂き東宝ミュージカルにして頂き、私たちも喜んでおります」と細川先生。
これまでにもアニメ化などの話をもらっていたが、決してOKしなかった『王家の紋章』のミュージカル化を許可した決め手は「ミュージカルにするのは4巻まで」だったからと明かした。
脚本・作詞・演出を担う荻田浩一は「（『王家の紋章』は）少女マンガの王道、金字塔といいましょうか、愛と夢にあふれております 8月の帝劇は甘い夢でいっぱいにしたいと思います」。
帝劇で初の単独主演をつとめる浦井健治は「各キャラクターが生き生きと描かれている。そのキャラクターたちが臨場感ある、生きている感触で傷つき、愛して、求め合う…壮大なロマン」「人物造形もストーリーも全てが魅力的」と本作の魅力を語った。
「頑張らなきゃならないのは当たりまえ。キャストの皆さんの中でも一番頑張らなきゃいけないと強く思っている」と宮澤佐江。
「幼い頃から『王家の紋章』が大好き！」と感動も新たな新妻聖子。
声優として絶大な人気を誇る宮野真守は「夢見ていた帝国劇場に立てるのは感無量。夢見ていた舞台。感無量！」「最後にはメンフィスに勝ってやろうと思っています。そのくらい戦っていこうと思っております」
平方元基は「『王家の紋章』を読んでいた時の温度や感触、質感を丁寧に表現していけたらいいな」と。
荻田から壮大な原作を舞台にするために「古代と現代を行き来する物語だが、現代のパートには伊礼さんしかいないので、現代をいかに端折ることができるか」がポイントと言われ、思わず立ち上がった伊礼。「『王家の紋章』には男の妄想（夢想）の第一、タイムスリップがある。時空を超えた愛」が本作の魅力と語った。
「古代エジプト作品と関わることが多い」と新たな意欲を示した濱田めぐみ。「今まで演じてきた役のすべての良いところをアイシスに投影し、もっとバージョンアップしたアイシスにしたい」
「今年の夏、愛とロマンスがあふれる舞台…すてきだなぁと話を聞いておりました。ふと我に返ってみると、ボクは何にも関係ない！」と笑いを巻き起こしたのは、ベテラン山口祐一郎。
会見後には囲み取材も行われ、帝劇に出演経験のある浦井、新妻、平方から宮野、宮澤に「帝劇あるある」が紹介された。
浦井は「帝劇の舞台からはお客様が近い」「オケピが目の前にいる」新妻は「楽屋が畳です！」と貴重な情報が提供された。
今年の夏の帝劇は、愛とロマンのあふれる劇場となりそうだ。
公演は8月5日（金）～27日（土）、帝国劇場にて。（プレビュー公演 8月3日（水）4日(木））
チケットの一般発売は5月28日（土）。
東宝テレザーブ 03-3201-7777(9:30-17:30)
東宝ナビザーブ https://toho-navi.com/m/(モバイル） https://toho.co.jp/stage(PC)
