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「DISGRACED/ディスグレイスト -恥辱」 最新 稽古場レポート!!

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2013年ピュリッツァー賞受賞、2015年トニー賞(BEST PLAY部門)ノミネート。ニューヨーク、ロンドンを震撼させた話題作「DISGRACED/ディスグレイスト-恥辱」がついに日本初上演!
2016年9月10 日(土)~9月25 日(日)東京・世田谷パブリックシアター、9 月27 日(火)名古屋・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、9 月30 日(金)〜10月2 日(日)兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて現代演劇界の重鎮、栗山民也演出により日本初上演される。

“disgraced”は、辱める、地位や名誉などを失わせる”の意味。
現代アメリカを舞台に、パキンスタン系アメリカ人の男と白人の妻、ユダヤ人の男とアフリカ系アメリカ人の妻という異なる背景をもつ4人が揃ったホームパーティーでそれぞれの信仰と社会政治の言葉の応酬はやがて驚くべき結末に繋がり、会話の表面から露呈される「人間の本質」を描く本作。

いよいよ来月に迫った公演に向けて稽古の続く稽古場よりレポートと写真が到着した。

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稽古場レポート(8月中旬、都内稽古場より)

8月中旬、舞台「ディスグレイスト-恥辱」の稽古場。この日は、第三幕・パキスタン系アメリカ人の弁護士・アミール(小日向文世)のアパートメントで彼の白人妻、画家・エミリー(秋山菜津子)のホイットニー美術館での展示決定を祝うパーティーの場面。彼女の絵を招聘したのは、白人のユダヤ人キュレーター・アイザック(安田顕)。パーティーの参加者は彼らに加え、アミールと同じ事務所に所属するアフリカ系アメリカ人弁護士・ジョリー(小島聖)。平穏と成功の中から稽古はスタート。稽古場にはピリリとした空気が流れる。演出・栗山民也によって創り出される舞台上の“フィクション”が、大がかりな場面転換の無い構成も相まって、自らもパーティーの参加者であるような“リアル”な感覚として、脳内に入り込んでくる。

物語は、アミールの甥・パキスタン生まれのアメリカ人・エイブ(平埜生成)が持ち込んだとある相談から動き始める。ひとたび狂った歯車は、水面に投げ入れた小石のように波紋を広げ、いつしか全員を巻き込む荒波と化していく。一言、また一言と放たれるたび、引き返せたはずの瞬間を誰も気づかぬまま通り過ぎ、取り返しのつかない荒波と化していく。立場が違えば本来異なるはずの「正義」の定義が共通のものとしてこの世界を覆っている現実の「嘘」が、舞台上で曝け出されていく。胸をえぐられるような感覚になる。男性と女性、イスラムとユダヤ、白人と有色人種。舞台上に、スピード感を持って世界の縮図が映し出される。本作のキャッチコピー「日本を代表する俳優陣が挑む!」に恥じぬ重厚な雰囲気は、開幕までまだ数週間ある稽古からも感じられた。

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<撮影=矢野智美>

【ストーリー】
彼は自分が成功者だと信じていた。だが、最後に掴んだものは・・・!

ニューヨークの高級アパートメントに暮らすアミール(小日向文世)はパキスタン系アメリカ人、企業専門の弁護士事務所に所属する優秀な弁護士だ。妻のエミリー(秋山菜津子)は白人の画家。ある日、アミールの甥エイブ(平埜生成)が訪ねてくる。エイブはアミールに、自分たちの指導者が逮捕されたので助けてほしいと訴えに来たのだ。拒否するアミール、だが妻のエミリーは助けるべきだと主張する。結局、審問に立ち合い、人生の歯車が狂いだす。ある夜アミールと同じ事務所で働く黒人弁護士ジョリー(小島聖)と、その夫でホイットニー美術館のキュレーター、ユダヤ人のアイザック(安田顕)が訪ねてくる。画家でもあるエミリーの作品がホイットニー美術館に展示されるお祝いのホームパーティだった。誰もが、成功を掴んだと思っていた、しかし、最後に掴んだものは……

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「DISGRACED/ディスグレイスト −恥辱」
作:アヤド・アフタル
訳:小田島恒志・小田島則子
演出:栗山民也

出演:小日向文世、秋山菜津子、安田顕、小島聖、平埜生成

[東京公演]2016年9月10日(土)-25(日) 世田谷パブリックシアター
[名古屋公演]2016年9月27日(火)19時 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
[兵庫公演] 2016年9月30日(金)19時 10月1日(土)13時/17時 2日(日)13時 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

公式サイト:www.disgraced-stage.com

主催・製作:テレビ朝日、産経新聞社、ヴィーブル、パソナグループ
企画制作 : パソナグループ
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