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話題の低視聴率ドラマが、中年サラリーマンに伝えたいこととは?

asunaro

柳葉敏郎(53)が主演するフジテレビ系連続ドラマ「あすなろ三三七拍子」(火曜後9・00)。 視聴率が低いとニュースになっている反面、内容がおもしろいと支持する声も多いというこのドラマ。 そもそも、『大学の応援団』という現代においてあまり馴染みのないテーマを取り上げたこの作品の意図は、どこにあるのだろうか?

ご覧になったことのない方も多いと思われるので、簡単に内容を説明すると 作家・重松清の「あすなろ三三七拍子」が原作で、存続の危機にある翌檜(あすなろ)大学応援団を立て直すため、50歳の中年男が団長に就任し、若者たちと世代を超えて苦難に立ち向かう、というストーリーである。

一見すると、熱い男の友情や、根性や団結力の大切さなどを伝えようとしているのかと、時代遅れ感が否めない。 が、実はそんな単純なことでなかったりするのがこのドラマである。

シゴキだ、根性だと昔の常識を押し付けるOB応援団部員(会社員でもある)に、パワハラだ、ご時世だと今の時代では通用しないことを突きつける現役部員。 会社でも自分たちの青春だった応援団でも、時代は変わっているということを痛感する。

「これじゃあ、会社と変わらん。若いもん誘ってもまぁ飲みにいかん。たまにいった思うたら、人の話聞かんとずっと携帯いじっとる。」 そんなセリフは、現実世界の中年サラリーマンも妙に共感するのではないか。

応援団の精神でもある「とにかく、ひたすら」文句を言う前にまずはやってみる、で育った中年サラリーマン世代。 やることの意味や理由をまずは教えてほしくて、理不尽なことを極端に嫌う若い世代。

このドラマで描いているのは、まさに現代の会社組織の縮図である。

そんな応援団のポリシーとして、3話(7月29日放送)でこんなセリフがある。 「応援というのはそもそも、傲慢なことなんです。頑張っている相手に、頑張れと言うわけですから。 だから我々は、応援される相手よりたくさん汗をかくんです。 人に頑張れと言うからには、自分たちが誰よりも頑張らばければ、応援する資格を持てないんです。」

思うように動いてくれない若い部下をお持ちの中年サラリーマンの皆さん、何かヒントになるものはあっただろうか?

自分が何より動いて、頑張っている姿を背中で見せる。そんな姿に若い部下はついてくるのかもしれない。

会社組織で生きるヒントがほしい方は、ぜひ「あすなろ三三七拍子」をご覧になってみてはいかがだろうか。

■あすなろ三三七拍子オフィシャルホームページ
http://www.fujitv.co.jp/asunaro337/index.html