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倍賞千恵子、山田監督作品70本目の出演に感慨!「ハイタッチしたくなるような気持ちになってくれれば」木村拓哉は「何度かこの作品に乗車してくれたら嬉しい」とアピール! 映画『TOKYOタクシー』完成披露試写会

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映画『TOKYOタクシー』のタクシーセレモニーが、10月20日、東京・丸の内ピカデリーにて行われ、主演の倍賞千恵子をはじめ、共演の木村拓哉、迫田孝也、優香、中島瑠菜、山田洋次監督が登壇した。

山田洋次監督の91本目 となる最新作『TOKYO タクシー』は、タクシー運転手の宇佐美浩二と客の85歳の高野すみれが東京・柴又から、神奈川の葉山にある高齢者施設までの間、すみれの思い出の場所を寄りながらタクシーで旅を共にする、 “たった一日の旅”が偶然出会った二人の心、そして人生を大きく動かしていく様を描く物語。高野すみれを倍賞千恵子、宇佐美浩二を木村拓哉が演じ、さらに蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜、イ・ジュニョン、笹野高史など多彩な豪華キャストが集結した。

東京タワーで行われた“タクシーセレモニー”から劇場に場所を移し、観客の温かい拍手で迎えられ、豪華キャストと監督が登場した。

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倍賞は「作品をご覧になった方たちの前に出るのは初めてなので、逃げ出したくなるくらいドキドキしています」と、感動の涙を流す観客たちを見渡しながら挨拶。続けて、「私は山田監督の『男はつらいよ』という作品で、さくらという役を長年演じさせていただきました。今回のような高いネックレスやネイルをしたすみれという役は初めてだったので、私にとって生涯忘れられない作品になりました。作品をご覧になった方が誰かと目があった時に、ハイタッチしたくなるような気持ちになってくれれば嬉しいです」とコメントした。

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木村も「作品をご覧になった皆さんと目があった時に、作品の良き理解者になってくださったんだなと感じました。自分を愛してくれている周りの皆さまに感謝だったり、愛することの幸せを感じていただけたと思います。ぜひ何度かこの作品に乗車してくれたら嬉しいです」と感慨深げ。

さらに自身にとって山田作品への出演が本作で70本目となる倍賞は「山田作品は私にとって学校でした。それもお芝居の学校ではなく、人間としてどう生きていくか学ぶ場としての学校でした。そして、山田さんは昔からバイタリティーがあって、変わらないです。今回もNGをたくさんいただきました。現場に入った瞬間から『こんな素敵なスタッフの皆さんと山登りができるんだな』という想いでした」と慣れ親しんだ山田組への想いを告白する。

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映画『武士の一分』以来、19年ぶり2度目の山田組への参加となった木村も「以前、参加させていただいた作品は時代劇だったので、今回は現代劇で実際にいるかもしれない人たちを描いている現場でしたし、すごいテクノロジーも現場には取り入れていました。僕がすみれさんを乗せて運転しているシーンは実はほとんどがスタジオで撮影しているんですよ」と撮影裏を明かす場面も。

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倍賞と木村の魅力を全面に引き出し、終活に向かうマダムとタクシー運転手という2人の新たな一面を描いた山田監督。「映画作りについて「映画を作るという仕事は一言では説明できないほどに難しいんです。エキストラやスタッフ、キャストの皆さんと話し合いながら作り上げていくのが映画で、他の芸術にはないことだと思います。一緒に作り上げていく楽しさを全員が抱いてクランクアップを迎えて、僕自身も楽しく撮影できるのがベストです」と熱く語る。

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そんな山田監督から演出指導を受けた迫田は「山田監督からは『もっと色気を出して。君の演じる人物は二枚目のキャラクターなんだよ』と言われた時は困りましたね。今まで二枚目なキャラクターなんて演じたことがないし、僕の二枚目な部分を知っている人は現場に誰一人いなかったので(笑)」と思わぬ苦労を吐露。

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浩二の妻を演じた優香は木村の演技について言及し、「実は浩二のアイマスクに裏設定があるんですよね?」と木村に振ると、「(夜勤が終わって)昼間に寝るのでアイマスクをした方が良いと思い提案しました。そのアイマスクは実は妻の薫が使っていたもので、その方が妻を近くに感じられると思い、そういう裏設定でやらせて頂きました」と木村がアイマスクに込めた細かなこだわりを明かした。

続けて優香は「木村さんは細かい設定の事もすごく考えていらっしゃいました。浩二と薫はお金のこともすごく苦しいですし、大変だからケンカもしますが、それでもすごく仲が良くて娘のことをすごく大事にしている夫婦というのを2人で大切にしながら演じました。」と述懐。

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娘の奈菜を演じた中島は「私の声が元々低めなので、お父さんが守ってあげたくなるような女の子にならなければいけないよと山田監督に言われていました。それでもなかなか上手くいかなかったので、呼吸の方法を一から教えていただきました」と撮影現場での奮闘を振り返った。

そして最後に山田監督から「今日ここにいる素敵な俳優さんたちと映画を作り上げました。一生懸命に生きる人の一番普遍的な部分を描きました。そんな人たちが本当に幸せになってほしいというエールがこの映画には込められています。もし気に入ってくださったら、周りの皆さんにもお伝えくださると嬉しいです」と、熱いメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。

【ストーリー】
毎日休みなく働いているタクシー運転手の宇佐美浩二(木村拓哉)。娘の入学金や車検代、家の更新料など次々にのしかかる現実に、頭を悩ませていた。そんなある日、浩二のもとに85歳のマダム・高野すみれ(倍賞千恵子)を東京・柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設まで送るという依頼が舞い込む。最初は互いに無愛想だった二人だが、次第に心を許し始めたすみれは「東京の見納めに、いくつか寄ってみたいところがあるの」と浩二に寄り道を依頼す る。東京のさまざまな場所を巡りながら、すみれは自らの壮絶な過去を語り始める。たった1日の旅が、やがて二人の心を、そして人生を大きく動かしていくことになる―

【作品概要】
出演:倍賞千恵子 木村拓哉
蒼井優 迫田孝也 優香 中島瑠菜
神野三鈴 イ・ジュニョン マキタスポーツ 北山雅康 木村優来小林稔侍 笹野高史
監督:山田洋次
脚本:山田洋次 朝原雄三
原作:映画「パリタクシー」(監督 クリスチャン・カリオン)
配給:松竹
©2025映画「TOKYO タクシー」製作委員会

Remake rights: courtesy of Pathé- Une HIRONDELLE PRODUCTIONS
Based on the film “UNE BELLE COURSE” written by Christian Carion and Cyril Gély directed by Christian Carion
© 2022 – UNE HIRONDELLE PRODUCTIONS – PATHE FILMS – ARTEMIS PRODUCTIONS – TF1 FILMS PRODUCTION

11月21日(金)全国ロードショー