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細田守監督の「挑戦づくしの作品」をキャスト陣が絶賛! 芦田愛菜は作品へ想いを馳せ「生きることは愛すること」 映画『果てしなきスカーレット』ジャパンプレミア

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映画『果てしなきスカーレット』のジャパンプレミアが、11月5日、東京国立博物館・表慶館にて行われ、声優を務めた主演の芦田愛菜をはじめ、共演の岡田将生、染谷将太、宮野真守、吉田鋼太郎、斉藤由貴、松重豊の豪華キャスト陣と、細田守監督が登壇した。

細田監督の最新作となる『果てしなきスカーレット』のテーマは、 “生きる” 。
「人は何のために生きるのかを問う、骨太な力強い映画を目指したい。今、この大きなテーマを、観客と一緒に考えたい」という細田監督の想いから始まった本作は、主人公の王女・スカーレットが父の復讐に失敗するも、≪死者の国≫で再び、宿敵に復讐を果たそうとする様を描く物語。

主人公・スカーレットを芦田愛菜、スカーレットと共に旅をする現代の日本人看護師・聖(ひじり)を岡田将生が演じ、スカーレットと聖の前に立ちはだかる最凶の宿敵・クローディアスを役所広司、その側近でスカーレットの命を狙うヴォルティマンドを吉田鋼太郎、コーネリウス役の松重豊ほかガートルード役の斉藤由貴、ギルデンスターン役の染谷将太、墓掘り人役の宮野真守ら、豪華キャスト陣が顔を揃えた。

第82回ヴェネチア国際映画祭の【アウト・オブ・コンペティション部門】、第50回トロント国際映画祭【スペシャル・プレゼンテーション部門】、第63回ニューヨーク映画祭【スポットライト部門】への選出など、世界からも注目されている。

この日の会場は、19 年前に公開された『時をかける少女』にも登場した東京国立博物館。
細田守監督作品の“原点”とも呼べるこの地をスカーレットの髪色“ピンク”に染め上げた。

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まずは、芦田・岡田が2階バルコニーに登場し、来場者に向けて誇らしげに手を振る。続けて、芦田、岡田ほかキャスト陣と監督がレッドカーペットに登場!会場は大きな拍手と歓声に包まれた。

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初めて日本で初上映されることに、芦田は「一生懸命声を演じたスカーレットがどんなふうに受け止めていただけるのか、とても緊張もありつつ、楽しみです」と心情を明かし、岡田は「僕自身、声優というのが初めてで、すごいチャレンジさせていただきました。本当に楽しかったです」と感慨。「わからないことばかりでしたが、監督に1から教えていただいて、共に聖という役を作り上げました」と充実感を滲ませた。

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スカーレットを演じたことに、芦田は「監督から、『現代を生きている19歳と、中世を生きる王女としての19歳は、持っている覚悟が違うと思うので、その違いが出るといい』というお話をいただきました。それをどうやって演じればいいのだろうと悩み、ジャンヌ・ダルクやエリザベス1世の作品に触れながら、これは体当たりじゃないとできないだろうなと。声を吹き込むというよりは、魂を吹き込むような気持ちで向き合わせていただきました」と決意し、役と向き合った様子。

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『竜とそばかすの姫』から4年経っての最新作となるが、細田監督は「今まで作ってきた中で、一番スケールの大きい作品。内容的にも挑戦で、表現も挑戦で、座組も挑戦で、本当に挑戦尽くしの作品で、そのために4年半かかってしまいました」と振り返り、「(この物語の)根本にあるのはスカーレットというひとりの女性ですが、僕の9歳の娘がこれからこの世界でどのように生きていくんだろうか? いまは頼りなげだけども、だんだんと力強く生きて、未来を目指してほしいという思いが根本にあり、この映画を作ることができました」と作品に対する想いを吐露。

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吉田は「この作品を観てから、ずっと静謐に厳かに感動が続いている」と話し「人が人を許すこと、人が人を殺してはいけないこと、復讐をしてはいけない、復讐の連鎖は許されないということ・・・それは絶対的で普遍的なテーマですが、それが全く何も解決されていない世界で、細田監督がそのことに真っ向から切り込んだ作品。細田監督の世界に向けて発信する勇気に心からエールを送りたい」と力を込め、「誰が声を吹き込んでいるかわからない。(スカーレットが)芦田愛菜だとはわからない、素晴らしい出来栄え」と作品に太鼓判を押した。

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声優として数々の作品に参加してきた宮野は「いろんな映像を見てきた中で、まだまだ見たことのない表現があるのだと驚かされました」と感激の面持ち。斉藤は「突き抜ける、立ち向かう、まっすぐな強さみたいなものが、美しく表出されている」と述べる。

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細田作品に4度目の出演となる染谷は、「全ての人々が、この作品の当事者であり関係者なんじゃないかと思いました。この作品に関係ない人世界中にいないだろうと思います」と、物語の深さを語る。

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松重は、「舞台を観た時のような感動で、腰が抜けるようだった」と完成作品を観た感想を述べつつ、シェイクスピアの「ハムレット」に着想を得た本作について、自身も過去に蜷川幸雄演出の舞台「ハムレット」に出演してきたことに触れ、「渡辺謙、真田広之」が主演を務めたことを挙げて「彼らはその後、世界で活躍することになる俳優となった。芦田さんが今後、世界に羽ばたく姿が目に浮かぶようで嬉しいです」と芦田の活躍に期待する。

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最後に、「先日、ある物語を読んで『人生の意味より、人生そのものを愛せ』というような会話があって、これはまさに私がこの映画を見て思ったことだと思いました」と話した芦田。「スカーレットは自分で自分を傷つけ、縛られて生きていた女の子。そんなスカーレットが死者の国での旅や、聖との出会いを通じて、自分の人生を愛せるようになる、自分自身を愛せるようになっていく作品だと思います。人生の愛を見つけられた時、自分の人生を使ってどう生きていきたいか、生きる意味が見出せるんじゃないかと感じました。生きること、その行為自体に意味があって、生きることは愛することではないかと思います。皆さんも生きること、愛することってどんなことだろうと、スカーレットの生きる世界に思いを馳せながら考えていただけたら嬉しいです」と、メッセージを送りイベントを終了した。

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『果てしなきスカーレット』
<ストーリー>
死んで、生きて、愛を知った。

父の敵(かたき)への復讐に失敗した王女・スカーレットは、≪死者の国≫で目を覚ます。
ここは、人々が略奪と暴力に明け暮れ、力のない者や傷ついた者は<虚無>となり、
その存在が消えてしまうという狂気の世界。

敵(かたき)である、父を殺して王位を奪った叔父・クローディアスもまたこの世界に居ることを知り、スカーレットは改めて復讐を強く胸に誓う。

そんな中彼女は、現代の日本からやってきた看護師・聖と出会う。
時を超えて出会った二人は、最初は衝突しながらも、≪死者の国≫を共に旅することに。

戦うことでしか生きられないスカーレットと、戦うことを望まない聖。

傷ついた自分の身体を治療し、敵・味方に関わらず優しく接する聖の温かい人柄に触れ、
凍り付いていたスカーレットの心は、徐々に溶かされていく――。

一方でクローディアスは、≪死者の国≫で誰もが夢見る“見果てぬ場所”を見つけ出し、
我がものにしようと民衆を扇動し、支配していた。
またスカーレットが復讐を果たすために自身を探していると聞きつけ、
彼女を<虚無>とするために容赦なく刺客を差し向ける。

スカーレットと聖もまた、次々と現れる刺客と闘いながら、
クローディアスを見つけ出すために、“見果てぬ場所”を目指してゆく…。

そして訪れる運命の刻(とき)。
果てしない旅路の先に、スカーレットがたどり着く、ある<決断>とは――

キャスト:芦田愛菜
岡田将生
山路和弘 柄本時生 青木崇高 染谷将太 白山乃愛 / 白石加代子
吉田鋼太郎 / 斉藤由貴 / 松重豊
市村正親
役所広司
公開日:2025年11月21日(金)
コピーライト表記:ⓒ2025 スタジオ地図
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11月21日(金)世界は果てしない感涙に包まれる─。