俳優の向井理と片桐はいりが姉弟を演じる、映画『小野寺の弟・小野寺の姉』が、10月25日公開を迎え、主演の二人と共演の山本美月、ムロツヨシ、及川光博の豪華キャスト、そして西田征史監督が、都内にて舞台挨拶を行った。
本作は、“一見似ていなさそうだけれど、なんだか似ている”姉弟の恋と人生の行方を描いた、二人を巡る温かくてコミカルな物語。原作小説「小野寺の弟・小野寺の姉」の脚本も手がけた西田征史が、初めて監督としてメガホンを取る作品としても注目を集めている。
真っ赤なワンピース姿で登場した片桐が、「『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』（公開中の映画）に対抗してみました」と言って会場を沸かすと、「今日は、映画のイメージの衣裳にしようと話しあったのに･･･」と横目で片桐を見る向井。「奇抜な人です」と苦笑すると、「いいの、これは！」と返す。二人の掛け合いは、まさに姉弟そのもの。
この日も、登壇直前に向井が片桐の靴やマイクを隠すイタズラをしていたそうで、「はいりさんが向井さんに向かって、『靴がなかったら出られないじゃない。どうするのよ～！』って、姉弟げんかをしていましたよ」とムロに暴露される場面も。
片桐が「こういう顔に生まれましたが、まさか向井さんの姉の役をやることになるとは思いませんでした。これは奇跡！」と語ると、「はいりさんは、アスリートみたいに走り続けている人。僕もその背中を追い続けていたいです」と尊敬の眼差しの向井。と思えば、「私が倒れたら？（片桐）」「その上を踏んづけて行きます！（向井）」と、姉弟漫才のようなやり取りで会場の笑いを誘っていた。
何か面白いことはあったか？とMCに尋ねられると、「打ち合わせをしなくても、キョドったときの表情や、何気ない仕草が似ていているなぁと思ったんです。姉弟なんだなって思いましたね」としみじみする片桐。撮影からプロモーションまでの長い時間を共にし、本当の姉弟のようになっていったようだ。
今回初のヒロインを演じる山本は、「これまではモデルが土台とした役が多かったが、肌の露出も少なく、本当の女優として参加させていただきありがとうございました」と、監督に感謝の気持ちを伝える。さらに「大学の先輩でもある向井さんと暗いクローゼットの中に入るシーンはドキドキしました」と意味深な発言も。
いまだ王子様のイメージを崩さない及川は、前日に45歳の誕生日を迎え「さっき、山本美月ちゃんのお父さんの年とあまり変わらないと聞いて、ちょっと落ち込んでいます(笑)」と肩を落としながらも、「デートシーンは素の僕らを見ることができます」と見どころをアピール。「“原作”“脚本”“監督”をやってしまう西田さんは、憧れです。羨ましい！」と絶賛していた。
西田監督とは8年前からの付き合いになるというムロは、こうやって同じ舞台の上に立てるなんて･･･夢ってみるもんですね」と、しみじみ。西田監督も「理想とするキャストとスタッフとともにこの日を迎えられて、本当に幸せです」と満面の笑みを浮かべた。
あらゆる縁で集まったキャスト陣と共演できた事を奇跡的なことと語る向井は、最後に「気を抜きつつ頑張りました。この映画をたくさんの人に観ていただいてどんどん広がっていったら、もしかしたら“2”もあるかもしれないですね」と観客の期待感をあおる。「本当にいい現場でした。この現場の空気感が映画にちゃんと乗っかっていると思います」と自信をこめてPRした。
＜STORY＞
早くに両親を亡くしてから、ずっと二人きりで一緒に暮らしている、小野寺進（弟／33 歳）と小野寺より子（姉／40 歳）。モテないワケではないのに引っ込み思案で恋に奥手な弟と、こだわりが強く生命力の強い姉。弟は失恋の痛手から抜け出せないことを姉にとやかく言われながらも、彼等は一つ屋根の下に、イイ距離感を保ちながら暮らしていた。ある日、小野寺家に1 通の誤配達の郵便が届く。その手紙をきっかけに進とより子、それぞれの恋と人生が動き始めるー。お互いを大切に想い合う不器用な姉弟のそれぞれの幸せの行方は―。そして、弟が抱える、ある大きな想いとは―。
監督・脚本： 西田征史
原作： 西田征史「小野寺の弟・小野寺の姉」(リンダパブリッシャーズ／幻冬社文庫)
出演： 向井理 片桐はいり 山本美月 ムロツヨシ 寿美菜子 木場勝己 ／麻生久美子 大森南朋／ 及川光博
配給：ショウゲート
公式サイト：http://www.onoderake.com/
映画『小野寺の弟・小野寺の姉』は、新宿ピカデリーほか全国にて公開中！
