映画『続・深夜食堂』の完成披露イベントが、10月3日、東京・丸の内TOEIにて行われ、主演の小林薫をはじめ、共演の河井青葉、小島聖、キムラ緑子、渡辺美佐子、多部未華子、不破万作、安藤玉恵、宇野祥平、金子清文、須藤理彩、小林麻子、光石研、豪華キャスト13名と、松岡錠司監督が舞台挨拶に登壇した。
本作は、安倍夜郎の大ヒット「食」コミック「深夜食堂」を原作に2009年にスタートしたドラマの映画化第二弾。舞台は繁華街の路地裏にある深夜から店を開く小さな食堂「めしや」。マスター自慢の懐かしい味を前に、客たちの人生が交差していく様を描く。
前作の映画『深夜食堂』は中国、韓国、台湾でも人気を集め、アジア各国で大ブームとなった。
舞台上には、実際に新宿・花園神社の熊手を作っている中村屋が本作のために特別に作った全長４ｍ、約50万円相当の豪華な熊手が置かれ登壇者たちを出迎えた。
一列に並んだ出演者たちが一人一人挨拶を終えると、「壇上に上がっている人数が多いもので、何度も拍手させてしまってすいません」と客席に声をかける小林。「映画は2作目、ドラマは4シリーズ目に入りました。ここまで続くとは思っていませんでした。嬉しいことですが、予想外というか･･･。前作の公開規模は大きくなかったんですが、売上はよかった。東映さんも、もう一度おいしいものをいただきたいと思ってらっしゃるのかな？と」と言って会場の笑いを誘うも、「前回よりグレードアップして面白くなっています。また違う『深夜食堂』の味わいが繰り広げられていると思います」と作品の出来栄えに自信をのぞかせた。
前作の映画でゲスト出演した多部は、本作では常連客として登場する。「前作で“みちる”を演じて、もし続編があるならまた…と思っていたところ、お話をいただいて『ラッキー！』とガッツポーズをしました」と出演を喜んでいたが、「まだ2回しか出ていないのに、取材を受けたとき『レギュラーとして…』って言われると、小っ恥ずかしいです」と恐縮しきり。
今回初出演となる渡辺は、「私、こういうお話大好きです。人間ってバカでかわいくて切なくて。松岡監督とはこれで5回目の作品になるんですが、私よりずっと若いのに生意気で(笑)。私に言いたいことをおっしゃるけど、素直に聞いてしまいます(笑)」と語り、監督との信頼関係もバッチリの様子。
年下の男に惚れられる女・さおり役の小島は、ほかの女性出演者から羨ましがられるも、「美味しいものがたくさん食べられるんだろうなと期待していたんですが、枝豆とビールだけでした」と苦笑い。「撮影現場は本当に狭くて(笑)、でも、人の呼吸がわかるような場所で芝居ができたのは凄くうれしかったですね」と振り返った。男性陣の中でも常連客役の不破は「7年間ずっと忠さんをやっています。『めしや』はマスターが飽きない限り、もう何年か続けてほしいです」と願望。同じく常連役の光石も「現場に行ったら薫さんがいらっしゃって、監督もいらっしゃって、そこに行くとすごくホッとするんです。また帰ってきたという気持ちになるんです」と微笑んだ。
それを受け小林は「この作品は料理もそうですが、人物も主役。それぞれ常連のお客さんに“人生”というドラマがある」としみじみ。さらに「レギュラーだけで25人ぐらいいるので、まだ題材はいくらでもあります」と続々編にも意欲をみせる。
松岡監督も、「名誉だなと思ったのは、20代から80代までの方が出演されていて、1つの映画の中でさまざまな世代が演技のアンサンブルを繰り広げている。その幅の広さは僕の1つのテーマでもあるんです」と誇らしげに語った。
イベント最後は、豪華な熊手の前でそれぞれの役名が書かれた提灯を持ってフォトセッション。その後、中村屋が半被姿で登場し、勢いある掛け声と拍子木の音とともに、会場全員で三・三・七拍子の手締めを行い、映画の大ヒットを祈願した。
映画『続・深夜食堂』
原作：安倍夜郎「深夜食堂」（小学館「ビッグコミックオリジナル」連載中）
監督：松岡錠司
美術：原田満生
フードスタイリスト：飯島奈美
出演：小林薫
ゲスト出演：佐藤浩市、河井青葉、池松壮亮、キムラ緑子、小島聖、渡辺美佐子、井川比佐志 ほか
© 2016安倍夜郎・小学館／「続・深夜食堂」製作委員会
■公式サイト：http://www.meshiya-movie.com/
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11月5日（土）より全国ロードショー！
