
映画『人はなぜラブレターを書くのか』の公開初日舞台挨拶が、4月17日、東京・TOHOシネマズ日比谷にて行われ、主演の綾瀬はるかをはじめ、共演の當真あみ、細田佳央太、菅田将暉、妻夫木聡、佐藤浩市と、石井裕也監督が登壇した。
本作は、2000年に発生した地下鉄脱線事故で犠牲となった、当時高校生だった富久信介さんのもとに、20年後、一通の手紙が届いたという実話を基に描いた奇跡の物語を、石井裕也監督がメガホンをとり映画化。
信介さんに淡い恋心を抱き、時を超えて再びラブレターを書く主人公・寺田ナズナを綾瀬はるか、24年前の学生時代のナズナを當真あみ、プロボクサーを夢見る男子高生・富久信介さんを細田佳央太、ナズナの夫・良一を妻夫木が演じる。そして、信介のボクシングジムの先輩・川嶋勝重を菅田将暉、信介の父親・隆治を佐藤浩市が扮した。


公開を迎え、綾瀬は「皆さんが涙目のような、涙の後のような感じを受け、みんなで作ったものがちゃんと届いているのかなと思って、嬉しい気持ちになりました」と満席の会場を見渡し感無量の面持ち。

石井監督は「この映画、全キャスト、ここにいる俳優さんもいらっしゃらない俳優さんも、皆さん本当にとんでもなく素晴らしかったです。犬まで、犬のミーちゃんまで最高の演技でした」と出演者たちを称え、「僕も自分で作った映画なのに、完成した作品を観たら、名前の付けられない感情が押し寄せてきて、本当に魂が慰められるような感覚になったんですけど、これはひとえに、俳優さんたちの素晴らしい仕事のおかげだと思っています。キャスト・スタッフ、関係者の皆さまに、本当に感謝していますし、本当に誇らしい気持ちです」と誇らしげにコメントした。
先日、3万人の試写会が開催された後のアンケートで、驚異の満足度97.1%を記録、SNSでも絶賛の声が相次いでおり、いち早く観た映画関係者からも高評価を得ている本作。試写会では2000通を超える感想、いわばラブレターが届いた。この日はその届いた感想の中から、登壇者が選んだラブレターを紹介した。

綾瀬は「高校生の息子と映画デート。夢や生きる意味、日々の感情や人との繋がりと、大号泣。スクリーンで鑑賞できたこと、幸せでした。石井監督の思いに激震が走り、勢いでびっくりマーク、クエスチョン。単身赴任中の主人宛てに手紙を書き、無事投函。一生もののラブレターです」を読み、「本当に映画が届いているんだなと思って、とても嬉しくなりました」とほほ笑む。
撮影当時、「ふと思い出しながら、ナズナの気持ちになって、誰かに向けて、信介さんに向けているようで、自分とも向き合いながら書いていたのかなと思いながら、ナズナに想いを馳せながら書いていました」と振り返る。

當真は「母と観に行きました。母の優しさや、自分を心配してくれるのが当たり前になってしまっている現状。大切な人と一緒にいられる時間は、当たり前でも何でもない。一瞬一瞬を大切にしないといけないと思わせてくれる映画でした」と読み上げ、親子の大切さというのを改めて感じた様子。
佐藤も「故人との思い出というのは増やすことはできないけど、でも忘れないことによって、減らすこともない。でもどこか(心の)片隅で思いながら今を大事にしたい」と語った。


細田は「実話だからなのか、感動以上の最近経験していない心が揺さぶられました。名前も知らない相手を思いやる気持ち、当たり前だった日常が急に奪われ、また自分の迫る死の中で残す思いの表し方。自分ならどうするだろうと思いを巡らせました。素敵な時間を過ごすことができました」と読み、「この会場に入ってきて、似たような、ここに流れてる空気感が、本当そうなんじゃないかと思った瞬間があったんです。ちょっとそれで泣きそうになっちゃったんですけど・・・」と説明ができない感情が沸き上がったことを吐露。
ボクシングシーンでは「間違いなく人としても、役者としても、これからの自分の価値観とか、間違いなくブレない軸のような存在や、過ごした時間になったんじゃないかなっていうのは、間違いなくあります」と本作が自身のターニングポイントになったことを明かした。

細田さんと菅田さんのコンビネーションも素晴らしかったが、練習段階からコミュニケーションをとっていたという。しかし、菅田は「昼過ぎに練習が終わったんで、『この後ってなんか予定とかあったりする?』みたいな・・・と(食事に誘った)ら『あ、この後お母さんとご飯行くんですよ』って。その日ご飯は行けなかったんですけど・・・」とエピソードを披露し、会場の笑いを誘う一幕も。「そんなこといじりつつ、仲良くなりました」と笑う菅田だった。

そんな菅田は「大橋ジムができて1ヶ月で入会して、川島くんたちと汗を流した仲間なのですが。今回の俳優さん役者さんたちが、本人たちとは容姿が違うのに、本人たちに見える瞬間があることに驚きました。それぞれの思いがすれ違って、バラバラなようでも全てが繋がっていて今があるんだと言っている。生きていると感じました。とてもいい映画でした」と、当時まさに富久さんと一緒に練習をしていた方からのメッセージを受け、菅田は「まず見ていただいたことも嬉しいですし、こうやって素敵な文章いただいて、読みたいなと思いました」と感動しきり。
さらに、対戦相手の徳山選手を演じた役者もプロライセンスも持っている役者とのことで、「本当たまたまなんですけど、(徳山選手役の)ヒカルくんは徳山選手に憧れてボクシングを始めて、徳山選手のスタイルをずっと研究して真似してきた人なんです。だから現場でも、試合以外の徳山選手のことや振る舞いもそうですが、ボクシングの大先輩としてリードしていただいたので、それについていくという感じでした」と明かした。
監督も菅田の姿を見て、「脚本上、絶対勝つんですけど、そんなこと微塵も見せず、これから戦うぞ!本当に背負って戦うぞ!っていう姿が感じられたんで、グッときました」と述懐。


妻夫木は、「身近な人の死、関わり方、思いをどう伝えるか。母として17歳の娘との会話が足りていないなと、とても感じました。いつでも話せると思いがちですが、今この瞬間にも人生が終わるかもしれない。思いを手紙に書くという一つの伝え方で素敵だと思いました。後悔のない人生を送るためにも、一緒に観た娘と、この映画をきっかけにたくさん話をしたいと思います」と読み上げ、「今日があるっていうことは当たり前じゃないと思うし、いつ明日が終わるかもしれない。意外とこの世の中、小さい幸せって転がっていると思うんです。少しこうアンテナを張るだけで、いっぱいいっぱい、いろんな幸せが拾えると思うんですよね。そういう人間でありたいなと僕自身も思いました」と話した。


佐藤は「時間が経って手紙を書くと、こんな風に繋がっていくんだなと思いました。私も主人を亡くした後、主人宛てに小さなラブレターを書きました。笑っている写真の主人、今どうしてますか、と。答えは返ってきませんが、なんとなく近くにいるように感じたりします。7年も経つのに会いたいと思うことがあります。この映画を観て笑顔が繋がってくれたらと思います。心に残る映画を、ありがとうございました」と、まるで朗読劇のように読み上げ、会場から拍手が送られる。
さらに、「実は一昨日、ちょっと熱発しまして。今日のこともありますから、とりあえずコロナとインフルエンザと感染症を病院で調べてもらおうと思って行ったら、その病院の先生が、『富久くんとこの頃すごく仲が良かったんだ』と。塾が一緒で、みんな仲間で。彼がボクシングにすごく熱中してることも知っていたし、お父さんともこの後やり取りもさせていただいて。まさか公開の前日に(佐藤が)来られると思わなかったので」と明かされたことを告白。「そういう縁というものがいくつも転がっている。それを皆さんも思って、一日一日を生きていただきたいなと思いました」と、縁があふれていることを述べた。

最後に綾瀬が「この作品は、誰かを思う気持ちだったり、言葉にできない思いをどんな風に残していくかっていうことをとても丁寧に描いている作品だと思います。観ていただいて、少しでも誰かに優しくできたり、一つでも誰かに言えなかったことを伝えたり、そんなふうに広がっていってくれたらいいなと思います。もっと多くの人に観ていただいて、皆さんにもこの作品がラブレターのように残るものになってくれたら嬉しいです」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
映画『人はなぜラブレターを書くのか』
<ストーリー>
寺田ナズナ(綾瀬はるか)は、とある青年に手紙を書きはじめる。
――24年前、17歳のナズナ(當真あみ)は、いつも同じ電車で見かける高校生・富久信介(細田佳央太)にひそかな想いを抱いてた。
一方、信介は学校帰りにボクシングに夢中な生活を送り、プロボクサーを目指していた。そんな彼らに、運命の日、2000年3月8日が訪れる。
――2024年、ナズナからの手紙を受け取った信介の父・隆治(佐藤浩市)。その手紙の中に亡くなった息子の生きた証を確かに感じ、
知りえなかった信介の在りし日が明らかになっていく。そして、隆治はナズナに宛てて手紙を綴りはじめる。
愛する者を亡くして生き続けた隆治とナズナとの邂逅により、24年前の真実とナズナが手紙を書いた理由が明らかになる。
人はなぜラブレターを書くのか――その手紙が“奇跡”を起こす。
監督・脚本・編集:石井裕也(『舟を編む』、『バンクーバーの朝日』、『月』)
出演者:
綾瀬はるか 當真あみ 細田佳央太 / 妻夫木聡
音尾琢真 富田望生 西川愛莉 / 菅田将暉
笠原秀幸 津田寛治 原日出子
佐藤浩市
主題歌:Official髭男dism「エルダーフラワー」(IRORI Records / PONY CANYON)
コピーライト:©2026 映画「人はなぜラブレターを書くのか」製作委員会
撮影時期:2024年11月~12月 関東近郊にて撮影
公開:2026年4月17日(金)
製作幹事:日本テレビ放送網
制作プロダクション:フィルムメイカーズ
配給:東宝
公式サイト:loveletter.toho-movie.jp
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、右:綱啓永(御影玲王役)、左:樋口幸平(剣城斬鉄役)】-50x50.jpg)










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