
映画『人はなぜラブレターを書くのか』の完成披露試写会が、3月23日、東京・イイノホールにて行われ、主演の綾瀬はるかをはじめ、共演の當真あみ、細田佳央太、菅田将暉、妻夫木聡、佐藤浩市と、石井裕也監督が舞台挨拶に登壇した。
石井裕也監督がメガホンをとり映画化した本作は、2000年に発生した地下鉄脱線事故で犠牲となった、当時高校生だった富久信介さんのもとに、20年後、一通の手紙が届いたという実話を基に描いた奇跡の物語。
信介さんに淡い恋心を抱き、時を超えて再びラブレターを書く主人公・寺田ナズナを綾瀬はるか、24年前の学生時代のナズナを當真あみ、プロボクサーを夢見る男子高生・富久信介さんを細田佳央太、ナズナの夫・良一を妻夫木が演じる。そして、信介のボクシングジムの先輩・川嶋勝重を菅田将暉、信介の父親・隆治を佐藤浩市が扮した。


舞台上に劇中スチールが散りばめられ、映画の世界観をバックに登場した登壇者たち。この日初めて一般にお披露目することになり、「ラブレターをお渡しするような気持ちでドキドキしています」と緊張の面持ちで挨拶した綾瀬。続けて「この作品は、ある一人の女性が、事故で亡くなった信介さんに1通の手紙を届けたところから物語がスタートしています。その映画を作るきっかけになった女性に感謝したいです。脚本を読んで、監督の中にあるものの中から答え合わせをするように、一緒に考察しながら気づきをもらったり、ナズナという女性に息を吹きかける時間は、本当にかけがえのない時間になりました」と感慨深げに語った。
完成作を鑑賞した感想を聞かれると、「1通のラブレターが時を超えて、人の心を動かして、こうやってつながっていくところに本当に感動しました。人が人を思う気持ちが素敵で、優しい希望のある映画だと思いました」と答え、「脚本を読んだときと同じように号泣して、ズビズビで帰りました」と回顧し、会場の笑いを誘った。


妻夫木とは、映画『ザ・マジックアワー』から約18年ぶりの共演となるが、今回は夫婦役。綾瀬は「ナズナの感情をどこまで出したらいいのか、何回かやらせていただいたのですが、優しく厳しい目で見守ってくださいました。とても心強かったです」と妻夫木に感謝。対する妻夫木は「監督は綾瀬さんに繊細に演出をしていました。でも、綾瀬さんはわからないことはわからないと素直に言えていて、そこが強さだと感じたし、頼もしかったです。綾瀬さんは、周りにいる人たちをふわっと幸せにしてくれるオーラを持った方。そういうオーラがナズナを演じるうえで、特に生きていると思います。見ていて本当に頼もしかったです。」と称えた。


當真は、当時の恋愛事情に触れ、「今の時代は連絡先も手軽に聞いたり、交換できますが、当時はそうではなかったので、行動の1つひとつに重みと責任が感じられて、そこがすごくいいなと思いました。2人の距離感がなかなかつかめなくて、見ているこちらのほうがドキドキして新鮮な感じでした」と語った。


細田は撮影を前に、信介さんの実家を訪問し挨拶したそうで、「お父様にお会いしお話を伺って、自分が背負うものの大きさに改めて気づいた」としながら、「石井監督とはまたご一緒したいとずっと思っていたので、覚悟を決めなければと思っていて。役の重みと覚悟に押しつぶされそうになったけれど、精神的な支えになってたのがボクシングでした」と明かす。


そのボクシングシーンで大事な先輩・川嶋勝重を演じた菅田は、「川島勝重選手は大橋ジムの最初の世界チャンピオンであり、富久信介君の先輩。いざ「(オファーを) いざ受けますか?」となったときは悩みましたね」と言い、「過去にボクサー役をやってボクシングのしんどさを知ってるからということではなく、自分がこの作品で何ができるかを考えたんです。でも、今回は自分1人のためにではなく、誰かの思い、いろんな家族の思いを背負ってリングの上に立つ男の姿を通して、富久信介くんの生きた証というものをスクリーンに残す。その使命であれば、お受けしたいなと思いました」と出演を決めたことを吐露。

石井組初参加となる菅田。「監督とは家族のことから映画のことから、もちろん富久くんのことから、5時間ぐらい話しました。ずっとお会いしたかった監督ですし、ちゃんと熱意を持って挑みたかったので」と話すと、監督は「僕は菅田くんは、(オファーを)断ると思っていたんですよ。そうしたら『やる』と。やっぱり菅田将暉っていう人はセンスがあるんだなと(笑)」と、菅田の快諾に満足気。

実は、菅田が通うボクシングジムには妻夫木も通っているそうで、細田のボクシング練習には3人で臨んだこともあったとのこと。菅田は「同じ座組の3人で練習できる環境で、もう細かい役作りはどうでもよくなりましたね。まずやる、ひたすらやる!」と楽しそうに語っていた。
劇中でのボクシングシーンについて、石井監督は「いろんな思いを背負って戦っている。ジムの方々みんなで見た夢のステージだったと思うので妥協できないと思いました」と強いこだわりを見せた。

さらに、信介の父を演じた佐藤は「映像化する際に、いい意味で話が伝わりやすくするため、(実話から)少し離したり近付ける演出も必要になります。ただ、お父様は執筆業をなりわいとされている方で、その部分に対して非常に理解のある方でした。聞きにくい質問にも答えていただいて本当に助かりました」と述べる。さらに、「どういう形でそのラブレターで、未来を見るか、過去を見て振り返るか。それが話の面白さになっていると思います」と、作品をアピール。


また、作品タイトルにちなみ、「人がラブレターを書く理由はなんだと思いますか?」とい問われた綾瀬は、「主題歌を担当してくださったOfficial髭男dismの藤原聡さんがおっしゃっていたんですが、『思いがあふれたときに、人はラブレターを書くのではないか』と。それを聞いて、『そうか!』とすごく感じたんです。同時に、この映画自体が皆さんにとってのラブレターになればと思います。1人ひとりの生きざまが誰かのためになったり、誰かを幸せにするのかと思うと、その人の生きている存在がもうラブレターなんじゃないかとも思います」と思いの丈を口にすると、妻夫木は「いいこと言うようになったなぁ」と感心しきりだった。
映画『人はなぜラブレターを書くのか』
<ストーリー>
寺田ナズナ(綾瀬はるか)は、とある青年に手紙を書きはじめる。
――24年前、17歳のナズナ(當真あみ)は、いつも同じ電車で見かける高校生・富久信介(細田佳央太)にひそかな想いを抱いてた。
一方、信介は学校帰りにボクシングに夢中な生活を送り、プロボクサーを目指していた。そんな彼らに、運命の日、2000年3月8日が訪れる。
――2024年、ナズナからの手紙を受け取った信介の父・隆治(佐藤浩市)。その手紙の中に亡くなった息子の生きた証を確かに感じ、
知りえなかった信介の在りし日が明らかになっていく。そして、隆治はナズナに宛てて手紙を綴りはじめる。
愛する者を亡くして生き続けた隆治とナズナとの邂逅により、24年前の真実とナズナが手紙を書いた理由が明らかになる。
人はなぜラブレターを書くのか――その手紙が“奇跡”を起こす。
監督・脚本・編集:石井裕也(『舟を編む』、『バンクーバーの朝日』、『月』)
出演者:
綾瀬はるか 當真あみ 細田佳央太 / 妻夫木聡
音尾琢真 富田望生 西川愛莉 / 菅田将暉
笠原秀幸 津田寛治 原日出子
佐藤浩市
主題歌:Official髭男dism「エルダーフラワー」(IRORI Records / PONY CANYON)
コピーライト:©2026 映画「人はなぜラブレターを書くのか」製作委員会
撮影時期:2024年11月~12月 関東近郊にて撮影
公開:2026年4月17日(金)
製作幹事:日本テレビ放送網
制作プロダクション:フィルムメイカーズ
配給:東宝
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4月17日(金)≪奇跡の実話≫に基づく物語が映画化―。






















