映画『くれなずめ』の完成披露舞台挨拶が、4月15日、東京・テアトル新宿にて行われ、主演の成田凌をはじめ、共演の⾼良健吾、若葉⻯也、浜野謙太、藤原季節、⽬次⽴樹、前⽥敦⼦と、松居⼤悟監督が登壇した。
本作は、「バイプレイヤーズ」シリーズや映画『アズミ・ハルコは⾏⽅不明』などで知られる松居⼤悟監督が、⾃⾝の実体験をモチーフに書かれた完全オリジナルの舞台劇を映画化。友⼈の結婚式で余興を披露するために集まった⾼校時代の旧友たちが、結婚式の披露宴から⼆次会までの狭間の時間を持て余しながら、昔の思い出に想いを馳せる様を描く。
主人公・吉尾和希を成田凌、舞台演出家として活躍する藤田欽一を高良健吾、欽一の劇団に所属する舞台俳優・明石哲也を若葉竜也、後輩で唯一の家庭持ちであるサラリーマン・曽川拓を浜野謙太、同じく後輩で会社員の田島大成を藤原季節、地元のネジ工場で働く水島勇作を目次立樹が演じる。
タイトルの『くれなずめ』は、「暮れなずむ」を変化させ、命令形にした松居監督⾃⾝による造語。⽇が暮れそうでなかなか暮れないでいる状態、転じて、前へ進もうとしても障害があってうまく進めないでいる状態を形容している。
撮影以来、久しぶりに集まった仲間たち。主演を務めた成田は「さっきからちょこちょこ眺めちゃいますね」と両脇に揃うキャストたちを眺め浮足だった様子。撮影を振り返り、「もう最高に楽しかったです！ 最高な日々を送りすぎて、逆に不安になるぐらい楽しかった。最高でした！」と満面の笑みを浮かべた。
印象に残っていることを聞かれると、「準備をしているときですね。リハーサルで一緒に時間を過ごしましたが、楽しくなりそうだなとワクワクしていました。関係性を作っていくなかで、責任感と無責任感を感じさせてくれるメンバーは本当に素晴らしかった」とコメント。
また、松居監督の脚本について「脚本の構成が凄い！文字にすると 男ってどれだけバカな会話をしているんだろうと思った。それが良くわかる。でも、読み進めていくと、空気感が変わっていって･･･。松居さん凄いなと思いました」と絶賛する成田だった。
同じく松居監督の脚本に感銘を受けたという高良は「会社の方から脚本を受け取って読んでみたら、面白くて。配役にハマケンさん（浜野謙太）の名前があったから、『楽しみっすねー！』って電話したら、まだ作品のことを知らなくて。俺が順番を間違えました」とエピソードを明かすと、浜野は「マネージャーよりも早く連絡が来た」と苦笑い。高良は「今までそんなことをしたことないのですが、それくらい面白かったんです！ 高尚な話に思えました」と興奮を隠せない。
若葉は自身が演じる明石の役作りを「みんなと下ネタをしゃべっている間できていった」と笑い、「リハーサルもやったんですけど、実はほとんどみんなやる気なかった（笑）。そのあとに飯食ったりとか、時間を共有していく中で共通言語を見つけていって（関係性が）出来あがっていった」と述懐。
舞台稽古が終わって駆け付けた藤原は、この日の衣装について聞かれると「服は高良さんからもらいました。靴は凌くんからもらいました」とニッコリ。成田から「もっときれいな状態だったはすだけど、サッカーしてきた？」とツッコミを入れられ、高良も「そんな破けた服じゃなかったはず」といじり、会場の笑いを誘う。藤原は「いじられキャラじゃないんだけど」と言いながらも、「みんなのことが大好き。みんなの魅力を発見しました」と嬉しそうに語った。
そして、監督から「この6人に勝てる女性でいてほしい」と言われたという前田。成田演じる吉尾にビンタをするシーンでは20回ほどテイクを重ねたという。その理由を成田が「怖すぎて僕がよけちゃって」と説明。「大きく振りかぶってくるから思わずのけぞってしまって、それ見て監督が怒って･･･」と頭を下げると、前田も「演技とはいえ、私も申し訳なかったです。ごめんなさい」と謝る場面も。
舞台版から出演しているゴジゲンのメンバーの目次は、「（舞台版より）メンバーがずいぶん男前になったなと思ったけれど、劇団は10年くらいやっているからグルーヴ感は負けないと思っていたんです。でも映画は舞台版には負けていなかった。自分は凄い人たちとやっているんだなと思いました」と映画出演を喜び、キャストたちを称えた。
松居監督は、「もともと友だちに向けて作った作品ですが、こんなに凄い人たちと関わることができて、たくさんの人に観てもらえて、僕と友だちの時間が肯定されているようで嬉しいです」と感無量の面持ちで話し、観客で埋め尽くされた会場を見渡していた。
最後に成田が「この映画を観終わって、外の空気を深く吸ってみて、今日も生きてるなと思ってほしいです」とメッセージを伝え、舞台挨拶を締めくくった。
映画『くれなずめ』
＜物語＞
高校時代、帰宅部でつるんでいた６人の仲間たちが、５年ぶりに友人の結婚披露宴で
「赤フンダンス」の余興をやるべく集まった！めちゃくちゃ恥ずかしいダンスをやりきった披露宴と、二次会の間の妙に長い時間を持て余しながら、高校時代を思い出す・・・「しかし吉尾、お前ほんとに変わんねぇよな。なんでそんなに変わんねぇの？
まあいいか、そんなのどうでも」そう、僕たちは認めなかった。ある日突然、友人が死んだことをー。
監督・脚本：松居大悟
出演：成田 凌 若葉竜也 浜野謙太 藤原季節 目次立樹 / 飯豊まりえ 内田理央 小林喜日 都築拓紀(四千頭身) / 城田 優 前田敦子 / 滝藤賢一 近藤芳正 岩松 了 / 高良健吾
主題歌：ウルフルズ「ゾウはネズミ色」(Getting Better / Victor Entertainment)
配給・宣伝：東京テアトル 制作プロダクション：UNITED PRODUCTIONS
特別協力：エレファントハウス
製作：「くれなずめ」製作委員会（UNITED PRODUCTIONS ハピネット 東京テアトル Fly Free Entertainment カラーバード）
©2020「くれなずめ」製作委員会
公式サイト：https://kurenazume.com/
公式Twitter：@kurenazume
公式インスタグラム：@kurenazume
4/29(木祝) テアトル新宿他にて全国ロードショー
