【 第49回 ⽇本アカデミー賞 】
〈最優秀主演男優賞〉
吉沢亮『国宝』

第49回日本アカデミー賞の授賞式が3月13日、東京・グランドプリンスホテル新高輪国際館パミールにて行われ、最優秀主演男優賞に『国宝』の吉沢亮が受賞した。吉沢は、最優秀主演男優賞の受賞は初となる。プレゼンターは昨年最優秀男優賞を受賞した横浜流星。




◆吉沢亮 受賞コメント
僕の名前を呼んで、このトロフィー(ブロンズ)を渡してくれた横浜流星と共に、大変な稽古期間を乗り越えました。彼がいなかったら僕自身も喜久雄になれなかったし、この場に立つこともできなかったと思います。この映画にとっても、僕自身にとっても、本当に偉大な存在でした。ありがとう。そして李監督をはじめ、キャスト、スタッフの皆様に支えていただいたおかげで撮影も無事に終わり、今こうして素晴らしい景色を見させていただいております。15歳の時に今の事務所に入りまして、今年で17年ぐらい。まだまだなんですけれども、今までは「お芝居って楽しいな」という思いだけでなんとなく役者を続けてきたんです。でも今回、芸の道を生きる人間の業やその道の険しさを改めて痛感しました。そして、その先にある本当の喜びのようなものに少し触れられたような気がして、改めてこの道に生きる自分を見つめ直す機会になりました。これからも、映画を愛する皆様に楽しんでいただけるような作品に参加できるように、僕自身もますます精進してまいりますので、今後ともよろしくお願いします。
◆授賞式の様子


◆他コメント等
◆優秀主演男優賞
・妻夫木聡『宝島』
この映画は決して戦争映画ではなかったのですが、やはり沖縄を知る上では、過去をしっかり自分も知って感じていなきゃいけないなと思って、いっぱい勉強しました。それで、佐喜眞美術館で『沖縄戦の図』という絵を見に行ったんですが、それを見た時に、涙が出て動けなくなっちゃって。どこか自分は知った気になってたんじゃないかなって、その絵を見て思いました。この絵の中にいる女の子がじっと僕を見つめてきて、「ちゃんと生きてるか?」と。僕が一番大事な「感じる」ということ、その痛みをちゃんと感じて自分の中に入れるということをしてなかったなと、その時すごく思い知らされて、それが僕の芝居の中での核のようなものになっていました。
また、カチャーシーという踊りを自然に踊り出すという場面を沖縄の親友たちに作ってもらえないかとお願いしたんですが、(広瀬)すずちゃんに夢中になっちゃって(笑)。踊りどころじゃなく、写真タイムみたいになっちゃって(笑)・・・と、エピソードも披露した。
・長塚京三『敵』
演じる歳が近いということは、とてもやりやすかったですね。この歳にならないとわからないことっていうのは結構ありますから。映画を撮ったのが僕が77歳の時かな、今は80になりました。主人公のギスケと僕とでは、生活が本当によく似てるんですね。あんまり似てるもんだから、儀助さんを演じている僕自身を僕が演じるというような錯覚まで覚えてしまうくらいでした。共演した河合優実について、「圧倒されました」と称えていた。
・松村北斗『秒速5センチメートル』
監督にちょっと困ったことがあったという松村。「大好きですよ、奥山監督。大前提として大好きな監督なんですけど、大切なシーンの前に、まず奥山さん自身が常に現場で一番殺気立っていて情熱を持っている、本当に頼れる方なんです。それがこう行き過ぎてしまって、「ここ大事なシーンなんで」って、わざわざ言わなくていいのに「大事なシーンは大事なシーンなんですけど」って、とにかくプレッシャーをかけてくる。最後に自分で「あ、忘れてください。プレッシャーになっちゃうと思うんで忘れてください」って言ってくれるんですけど、その頃にはもう冷や汗をかきながらやる状況になる。松村の言葉に、高畑充希も同調していた。
・山田裕貴『爆弾』
原作の剛先生が書かれたこの”類家”というキャラクターがものすごく面白くて魅力的でした。類家は、孤高の天才みたいな人間。世の中を悲観し、人類を憂い、「なんでこの世の中ってこんなに不完全なんだろう」と、ものすごく思っているキャラクターです。佐藤二朗さん演じるスズキタゴサクも、もしかしたら「孤独の化け物」みたいなものかと。その「孤高の天才」と「孤独の化け物」が対峙をどう見せていくか。二朗さんと本当にお芝居をセッションしていく中で、自然に生まれたことも多かったです。二朗さんの顔を見ていたらムカつくはずなのに、なぜか自分は笑顔になってる。自分のプランを決めつけずに、ふわっと自分を現場の中にいさせるような感覚をものすごく大事にして、取調室にずっといました。
佐藤二朗も良い俳優と芝居をする時ほど楽しいものはないというか、山田裕貴と対峙して、本当に夢のように楽しい時間を味わえました」と充実感を滲ませた。また、3度共演している吉沢と肩を並べたことにも感無量の面持ちだった。
・吉沢亮『国宝』
印象に残る美しい歌舞伎のシーンについて、「何度か歌舞伎を見に行ったりはしていましたが、女形の過酷さなどは何も知らない状態でした。憧れの成島監督の現場で主演ということで”ぜひやらせてください”とお受けしましたが、そこから1年半ぐらい歌舞伎の稽古を重ねていくうちに、実際の歌舞伎役者さんは子供の頃から何十年も積み重ねて舞台に立っていらっしゃるので、1年半かけたところで到底足元にも及ばないというのが、やればやるほどわかってきました。あ、これ絶対間に合わないな・・・と思いながら、それでもやるしかないという意地のようなもので。隣に座っている横浜流星とずっと励まし合いながら、どうにかやりきったという感じです」と明かす。
ビルの屋上で気持ちが壊れたかのようなシーンは、「30分しかない中でリハをやって撮りました。非常にあそこで喜久雄という人間を自分自身も再確認できたシーンでした」と。
そして、『鷺娘』は、3ヶ月の撮影で2ヶ月経ったぐらいのタイミングで撮ったそうで、「ただ綺麗に踊ることよりも、喜久雄としてここまでの人生、描かれている部分も描かれていない部分も、役者として生きてきた人生を昇華させるような気持ちでやってくれ」という演出があり、一生懸命やりました。このシーンを撮っている時は、自分の呼吸音しか聞こえないぐらい集中しきっていました。感じたことのない空間に連れて行ってもらったような感じがして、僕自身もすごく印象に残っています」と語った。
★「第49回 日本アカデミー賞 授賞式」実施概要
実施日:2025年3月13日(金)
会場:グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール
司会:羽鳥慎一、河合優実
副賞協力:TASAKI
※高級宝飾ブランドTASAKIが、第48回の授賞式に副賞協力として参加。受賞者の栄誉を称え、最優秀ブロンズと共に受賞者に贈られる。
©日本アカデミー賞協会
公式サイト:https://japan-academy-prize.jp/















