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佐藤隆太 一人舞台『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』 翻訳・演出谷賢一で来年1月から上演

エブリ・ブリリアント・シング
~ありとあらゆるステキなこと~
作:ダンカン・マクミラン ジョニー・ドナヒュー
翻訳・演出:谷 賢一
出演:佐藤隆太
2020年 1月25日(土)― 2月5日(水)  東京芸術劇場 シアターイースト
ほか全国ツアー公演開催

宣材写真①

『エブリ・ブリリアント・シング』は2013年にイギリスで幕をあけ、翌年には演劇祭の最高峰の一つであるエディンバラ国際演劇祭に参加し、3年連続して同演劇祭で上演されるという快挙を成し遂げた作品。
出演者は一人だけ。さらに、取り囲む観客を「自分が語る物語」に引き込む、という難役ながら、2014年以降、ニューヨークを始め、世界中で翻訳上演されている。
この話題作の日本語初演の舞台に挑戦するのは、今年がデビュー20周年となる佐藤隆太。
そして翻訳・演出を手掛けるのは、2019年夏に上演された『福島三部作』で注目される谷 賢一。

<谷 賢一(翻訳・演出)コメント>
この本は、演劇とショーの中間にあるような、魔法のような作品です。演劇かしらと思って観に行くと、キャストがラフに観客に話しかけてきて、なるほどこれはトークショーなのだなと思って油断して観ていると、いつの間にか主人公の濃厚なドラマに引き込まれていて「これはドラマだ! 演劇だ!」と思わされる。アドリブのようにしか見えない箇所が何箇所もあるのに、すべての台詞と行動は戯曲中で指示されている。舞台と観客の関係、フィクションとノンフィクションの境界を揺さぶってくる野心作なのです。日本国内でこれに似た演劇が行われた試しはなく、上演されればまさに本邦初、日本の演劇界にとっても衝撃となるでしょう。

昨今、日本においても世界においても、演劇やその他の芸術において「観客の参加」が大きなテーマになっています。日本では映画の発声可能上映や応援上映の人気、ハロウィン・イベントへの参加やコスプレイベントの隆盛などにとどまっていますが、欧米では「イマージブ・シアター」すなわち「没入する演劇」として観客がフロアを移動したり俳優と会話したりする演劇が人気を博しています。この作品もその一種ですが、この戯曲の優れているところはハプニングやアドリブに見えるイベントのすべてが戯曲段階で計算され尽くしているという点にあります。これによりどんなハプニングが起きても物語の強さは損なわれず、おかしな客いじりで空気が乱されることもなく、アドリブに見えるのにシナリオ通りという不思議な雰囲気が醸し出されるのです。
主人公の男は……、賢くユーモアに富み、音楽を愛し、文学を愛しているけれど、心に深い傷を負っています。幼少期の彼を襲った母の自殺未遂という悲劇が、彼の人生に大きな影を落としてしまった。自殺あるいは自殺未遂を行った家族のいる人の自殺率は、そうではない人の何倍も高いそうです。主人公の男はその孤独を癒やしてくれる女性と出会いますが、彼女ともうつ病が原因で別れてしまう。うつや自殺が欧米以上に社会問題になっている日本で上演するに相応しい作品です。

<佐藤隆太コメント>
今回のお話を頂き、台本を拝読して、すぐに「やらせてください!」とお答えしました。初めての一人芝居、ユニークな上演形態など、経験のないことへの好奇心が湧きました。しかし何よりも、この作品が持っている力に心を動かされたのです。
ただこの作品は、自分自身の人間性をさらけ出し、人としての度量も試されるので、毎公演、覚悟を決めなければならない。冷静に考えたらこわさもあります。普段やっている演技とは少し違いますが、だからこそ、日々の変化を楽しみ、濃密な時間をお客様と共有できたらと思っております。
ここで本番中にどんなことを行うか少し説明させて頂きます。登場人物は僕一人だけ。観客の皆さんには、僕を取り囲む形で座っていただき、僕はその舞台の真ん中で、ある男性の物語を語っていきます。折角、取り囲んでお話を聞いてもらうので、お客様にも物語に参加してもらうことになります。「えっ、観客参加型なの」と一瞬たじろいだ方、安心して下さい。物語を語るお手伝いをお願いするだけです。僕が語る「ある男性の物語」を聴いて、一緒に物語を紡いでくだされば、 きっと「明日も元気に生きて行こう」と前向きな気持ちになれるはずです。「ブリリアントな こと」「ステキなこと」を探す旅にご一緒しましょう!

  『エブリ・ブリリアント・シング~ありとあらゆるステキなこと~』
【 作 】   EVERY BRILLIANT THING
by Duncan Macmillan with Jonny Donahoe
(ダンカン・マクミラン + ジョニー・ドナヒュー)
【翻訳・演出】 谷 賢一
【美 術】 松岡泉
【照 明】 松本大介
【音 響】 清水麻里子
【舞台監督】 林和宏
【プロデューサー】 内藤美奈子(東京芸術劇場) 穂坂知恵子
【制 作】 石田覚(りゅーとぴあ)
【出 演】  佐藤隆太

【東京公演】 2020年1月25日(土)~2月5日(水)
会場:東京芸術劇場シアターイースト
【チケット一般発売】  2019年11月16日(土)
【チケット料金】 全席指定5,000円(税込)
25歳以下、高校生以下 等割引あり
【チケット取扱い】  東京芸術劇場 0570-010-296
http://www.geigeki.jp/t/   ほか各種プレイガイド

【東京公演主催】  公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場
東京都/公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル
【企 画】  東京芸術劇場
【制 作】  りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館
【助 成】  一般社団法人全国モーターボート競走施行者協議会、一般社団法人地域創造

【公式サイト】 www.ebt-stage.com

<全国ツアー公演>

【新潟公演】   2月8日(土)~11日(火・祝)
会場:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場

【松本公演】  2月15日(土)~16日(日)
会場:まつもと市民芸術館 実験劇場

【名古屋公演】  2月18日(火)~ 19日(水)
会場:名古屋市千種文化小劇場

【大阪公演】   2月22日(土)~ 23日(日)
会場:茨木クリエイトセンター

【高知公演】   2月29日(土)~3月1日(日)
会場:高知市文化プラザかるぽーと