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陣内孝則、水夏希ら登壇 『 Honganji 』製作発表&囲み会見

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戦国の乱世を描く新作人間ドラマの舞台化。日本の歴史上、絶大な人気を誇る織田信長と信長を憑き動かす平将門の怨念。そこに立ちはだかる仏門のカリスマ「石川本願寺・顕如」、青き仏狼・教如。陰で暗躍するフィクサーの将軍・足利義昭や戦国の猛虎・武田信玄や戦国最強の鉄砲集団・雑賀衆など。
混沌の乱世に咲き乱れる、それぞれの正義や生き様を鮮烈に描き出し、かつて表現されたことのない物語を紡いでゆく。
真の勝者はいったい誰か?

演出はウォーリー木下。メディアアートとパフォーミングアーツの融合や役者の身体性を重視した演出で、演劇という概念を超えた新しい挑戦を続けている。主演はコメディからシリアスまで幅広い演技で唯一無二の存在感を示す陣内孝則。そして次代を担う若手歌舞伎俳優・市川九團次、自ら出演するショーの構成や演出も務めるなど表現の幅を拡げている元宝塚トップスターの水夏希、ニューヨークを拠点とし、ミュージカル、映画、ドラマ、バラエティなど様々なジャンルで活躍する諸星和己など多彩なキャストが揃った。

2015年9月28日、都内にて『 Honganji 』製作発表会見が行われ、陣内孝則、水夏希、大橋吾郎、佐野和真、滝口幸広、ルウト、渡辺大輔、衣裳の小篠ゆま、そして演出のウォーリー木下が登壇、舞台への意気込みを語った。

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演出のウォーリー木下「今回、話を頂いた時に何故、今本願寺なんだろうと思ったんですが、読んでみると正義を貫くために暴力に走ってしまう人たちの話でとても現代的だと感じた。舞台は娯楽だと思っているので、このように強いメッセージ性のあるストーリーをエンターテインメントな作品として、観に来てくれた人が笑って、喜んでもらえたら嬉しい。プロジェクションマップのような新しい技術も取り入れ、役者との動きに合わせた新しい演出や小篠ゆまさんの斬新な衣裳など総合芸術と言われるような作品になるといいと思っています」

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左:顕如衣裳

衣裳の小篠ゆまは「古典的な衣裳の着物や袴、甲冑などがでてくる話の依頼が私のところにくるのは、普通の古典ものではない何か違うところをみたいんだなと。私のものづくりのコンセプトは相反するものをミックスし、そこからどういうコントラストが出てくるかで、そこに本物感や品性など完成度の高い舞台になるといいなと。衣裳チームもオートクチュール専門のかなりレベルの高いチームで、ありえないほど手を尽くしている衣裳となっているので、これはもうデザイナー冥利に尽きます」

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主役の織田信長を演じる陣内孝則は「いろいろな先輩俳優の方々がやっているハードルの高い役ではございますが、新しい信長像を作れたらと思います。この役をお受けするにあったて、私も自慢じゃないが全国に64人くらい、親戚や同級生を合わせると100人を超えますが、それに負けないチケットがさばける人気のあるファンクラブを持っている共演者の方々ばかりなので、やらせてもらおうかなと。もしもお客様が入らなかったら、演出のウォーリーのせい、成功したらそれは役者が頑張ったからと思って観ていただけたら嬉しい」と話し、会場の取材陣からの笑いもなかなかおさまらなかった。

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水夏希は「全国200万以上の門戸の頂点に立つ顕如の本願寺を守るための苦悩や葛藤をドラマティックに演じたいと思う。後光があらかじめついている衣裳でありがたい。舞台に立ち、照明を浴びるとより後光が光って、これまたありがたい」と苦笑いしながらも意気込みは力強い。

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顕如ともうひとり、信長に立ちはだかる教如役のルウトは「歴史上でも重要な役で大変恐縮でございます。とても素敵な皆様とご一緒でき、とても緊張していますが、教如役としての信念を自分の感情と混ぜて演じていけたらと思います」と、とても緊張した面持ちで挨拶を終えると、ホッとした表情をみせた。

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戦国最強の鉄砲傭兵軍団「雑賀衆」小雀役の滝口幸広は「スタイリッシュでエネルギーに満ち溢れた雑賀衆ができたらいいなと思います。舞台はチームワークが大事だと思うので、若手の僕らとしては先輩に沢山奢っていただき、チームワークを高めていきたいです。陣内さん、よろしくお願いします」と会見上で初共演の先輩、陣内に挨拶すると

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陣内は「舞台をやってると人におごることが多くて、ギャラが飛ぶんですよ。そうやって同じ目的に向かっている仲間と飲み食いできるのは楽しいですけどね」と余裕。

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「雑賀衆」きつつき役の佐野和真は「舞台経験は少ないが、役者としてパワーアップできるよう頑張りたい。身体をバキバキに鍛えて、一番強いと思わせるくらいになれたらいいなと思います」

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「雑賀衆」ふくろう役の渡辺大輔は「素敵な役を頂き、素晴らしいキャストの皆さんとご一緒できることは自分の宝になると思う。舞台では観客も一緒に舞台を作る共演者だと思って、演じています。そういうことを大事にして、頑張っていきたいです」

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右:小篠ゆまによる織田信長衣裳

「雑賀衆」鶴首役と武田信玄の二役を演じるベテラン演技派俳優の大橋吾郎は「長年、時代劇をいろいろやらせていただいてきたが、本願寺の話は宗教上の問題もあってか素通りの脚本が多い中、本願寺と織田信長の対立劇がはっきりと描かれていることに興味をもってくれたらありがたいです。私自身はこの中では一番年上で責任は重いが、協力しあいながらのりきりたいと思います」とベテランらしい落ち着いた挨拶。

製作発表に欠席の歌舞伎俳優・市川九團次からのメッセージ
「平将門を演じさせていただきます。本願寺をテーマとするワクワクする内容に胸躍らせております。キャストの皆さんも個性あふれる素敵な俳優さんばかりで、畑違いの皆さんと共にどんな作品になることか楽しみでなりません。一生懸命務めさせていただきます。どうぞよろしくお願い致します」

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会見の場を盛り上げようと、“畑違い”という言葉について「畑違いの私が皆さんとご一緒できて」と言うべきだと異議申し立ての陣内だったが、司会の中井から「私も気になって調べてみたのですが、“畑違いとは、専門と分野、方面が違うこと。専門の違うこと”の総称なので、そのような意味はないです」と話があると、間髪おかずに「そうですか、市川はいい人だと思いますよ。決して悪い人じゃないです。誤解がありました」と平謝りでさらに笑いを誘っていた。

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続く囲み会見では、陣内孝則、水夏希、ウォーリー木下が登壇。

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みどころについて陣内孝則は「顕如と信長の対立が描かれているのは、新しい切り口だと思う。演出のウォーリー木下が得意としている映像との融合がどこまで華やかなものになるか、水夏希さんはじめとする若手俳優たちの派手なアクションシーンがみどころ」と話すと、水夏希は「陣内さんの信長がどれだけエキセントリックに演じられるのか非常に楽しみ」と互いをみどころと話す。
ウォーリー木下は「二人の戦いが主軸となるので、二人の演技合戦で、観ている人を巻き込んでいくような演出を作っていきたい」と意欲的だった。
舞台『 Honganji 』は来年1月、大阪、名古屋、東京で上演される。

闇の情熱か 光の狂気か
スターシアター プロデュース 舞台『 Honganji 』
公式サイト www.stars-honganji.jp

演出:ウォーリー木下
題字:紫舟
衣装:小篠ゆま
出演:陣内孝則 市川九團次 水夏希 諸星和己
(以下50音順)大橋吾郎 佐野和真 滝口幸広 ルウト 渡辺大輔 ほか
企画:社団法人スターシアター
主催:Honganji 舞台製作委員会
チケット発売日 2015年11がつ28日(土)
料金:S席 13,000円/ A席 10,000円(全席指定・税込)
お問い合わせ:Honganji 舞台製作委員会 TEL: 03-5772-3220

【大阪公演】
日時:2016年1月20日(水)~1月24日(日)
会場:新歌舞伎座

【名古屋公演】
日時:2016年1月29日(金)~1月31日(日)
会場:中日劇場

【東京公演】
日時:2016年2月17日(水)~2月27日(土)
会場:EX THEATER ROPPONGI