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鈴木拡樹インタビュー!「色んな要素が足し算された作品! 幻士郎でいることが楽しかった!」 映画『死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲-』

『死神遣いの事件帖』鈴木拡樹様--(21)

ひとつの作品世界で映画と舞台を連動させる新感覚のエンターテインメント【東映ムビ×ステ】。注目の第2弾となる映画『死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲(くぐつやきょく)-』&舞台『死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲(ちんこんきょうきょく)-』。6月12日より映画が公開され、7・8月に舞台が上演される。

映画では“死神”との契約によって不思議な力を使うことができる“死神遣い”の末裔が、江戸で発生した連続殺人事件の謎に探偵として挑んでいく。主人公・久坂幻士郎を演じるのは舞台、映画、MCなど活躍の幅を広げる鈴木拡樹。これまでの紳士的なイメージとはガラッと変わったキャラクターを伸び伸びと演じる彼に話を聞くことができた。

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― 本作への主演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。

まず最初に、観ていただいた方に“楽しい”という印象が残ったら嬉しいなと思いました。この作品は「ムビステ」という企画ですが、第1弾の成功があってこその第2弾だと思っていたのでプレッシャーは感じていましたが、我々は第1弾から引き継ぐという気持ちと、それを超えて第3弾、第4弾、第5弾とどんどん続いていくように、この作品を成功へと導かないといけないと考えました。

― 最初にこの物語(台本)を読んだ時の印象は?

初めにタイトルを聞いた時、こういう物語になるとは想像していませんでした。台本を読んでみたら、コメディー要素があって、サスペンスが入っている作品だったので驚きました。主人公の幻士郎にとても好感が持てました。途中で(依頼を)放棄しようとしたり、事件が真相に近づくにつれて逃げ出そうとするところが探偵には向いていなくて面白い。そんな人柄が出ていて、今までに見たことのないサスペンス作品だなと感じました。

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― そんな主人公・久坂幻士郎は普段は博打好きでいい加減で女性好き・・・というキャラクターです。鈴木さんのパーソナルなイメージとは少し違うと思いますが、演じられていかがでしたか?

そうですね、これまでにあまり演じたことのないキャラクターだったので、自分にとっても挑戦でしたし、チャランポランな感じを自然に見ていただけるようにすることが肝になると思って臨みました。

― ファンの皆さんにとっては、「こんな鈴木さん見たことない!」と新しい発見ができて楽しいかもしれません。

あまりにもイメージが合わなければ、素と比べてしまう瞬間が出てきてしまうかもしれない・・・と思い、もがきながら演じました。できるだけ幻士郎として見てもらえるように頑張りました。

― とても似合っていたと思いますよ(笑)。

ありがとうございます(笑)。演じていて凄く楽しかったです。周りのキャラクターの個性もあると思いますが、幻士郎でいることがとても楽しかったです。本当に濃いキャラばかり出てくるので(笑)。

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― 死神・十蘭を演じる安井謙太郎さんとのバディ感もとても新鮮ですが、共演されていかがでしたか?

安井くんが普段からよく話しかけてくれるので一緒にいて楽だったし、演技もやりやすかったです。(十蘭の)人形と一緒に映っているシーンは後で声を収録すると思っていたので、そのシーンでは安井くんはいないんだろうなと思っていたら、常に現場にいてくれたんです。人形が喋るシーンではリハーサルからほとんどその場にいてくれました。本番でも、人形が喋るところは安井くんが声を出してくれていたので、十蘭の感情もわかりやすくて助けられました。

― 十蘭は死神ですが、ペットのように可愛いですね。

十蘭の人形が可愛いですよね。愛でている間に随分愛着が湧きました。現場でも一番のアイドルでした。なので、安井くんが凄く嫉妬していましたよ(笑)。

― 鈴木さんは何かペットを飼っていらっしゃるんですか?

実家で犬を飼っていました。動物は好きなので、色んな動物に触れてみたいです。

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― ところで、鈴木さんが持っていた“死神”のイメージとはどんなものでしたか?

もっと姑息な手段で魂を取っていくのかなとイメージでした。今作は「契約をして力を与える分、命を持っていく」という設定ではありますが、愛せる死神だなと思いました。

― それでは、もし現実に鈴木さんが特別な力をもらえるとしたら何をしたいですか?

そうですね・・・。時間を止める力がほしいかな。時間を止めている間に移動ができたら、家でゆっくりする時間がちょっと増えるかなと思って(笑)。

『死神遣いの事件帖』鈴木拡樹様--(4)

― 鈴木さんと共演される俳優の方々は、皆さん口を揃えて「とても穏やかで優しい方」とおっしゃいますが、撮影現場でいつも心がけていることはありますか?

映像の作品の出演はまだ少ないのですが、どうしたら皆んながやりやすいのか、いいムードの現場作りができるのかということは今も色々勉強させていただいています。今回は、京都撮影所の皆さんの温かい支えが非常に僕も参加している側として助かりました。京都での冬の撮影はとても寒く、一度和服の衣装を身につけるとトイレに行くのも大変なんですが、カイロを貼る場所など極力体を冷やさない方法を教えてくださって。本当に手厚くサポートをしてくださいましたので、不自由なく撮影に臨むことができて感謝しています。

― 鈴木さんは時代劇作品の出演も多く、所作には慣れていらっしゃるかと思いますが、特に大変だったことはありますか?

今回は京都の撮影所セットを使用したのですが、完全な時代劇のセットを使用してお芝居する経験はあまりないんです。今まで想像の中で俯瞰していたものがリアルにあるので、そこでの所作はまた一つ勉強になりました。

― 舞台と映像で演技の違いを感じることはありますか?

大きな違いは、映像はシーンごとに撮っているということではないでしょうか。舞台では稽古の時くらいです。映像の撮影では演じる順番が違うので、逆算が必要だったりするので、そこは難しくもありやりがいでもあると感じます。あと、映画と舞台は観客の皆さんに届けるという気持ちが近いと思います。DVDなどはお家で観ていただくことになりますが、基本的には映画館の上映で観ていただくので、家から映画館に出かけてたくさんの方と一緒に観るというのは特別な事かと。日常を少し超えた非日常を楽しんでいただくものを届けることが映画においても必要な心がけだと思っています。

『死神遣いの事件帖』鈴木拡樹様--(14)

― 「ムビステ」作品として、舞台を意識して演技することはありましたか?

この映画は、舞台でやってきた経験も活かせるテイストでした。特に舞台につながるという企画ですので、そういう面では通常の映画作品より少し舞台に寄った作品になっていると感じました。大きく表現している部分もありますし、舞台公演がスタートしたときに映画をご覧になった方が違和感なく舞台の世界観に入っていくことができる作品になっていると思います。

― 舞台作品で共演されている方も多かったと思いますが、撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

この作品にこんなに知り合いがたくさん出演しているとは思わなくて、ホッとしたところはありましたね。それぞれ「久しぶり~」という会話から始まって、毎日交代で知り合いが現場に尋ねてくるような感じでした(笑)。

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― 崎山つばささん演じる庄司新之助ら侠客の仲間たちも個性豊かで、幻士郎を含めて居酒屋で集まるシーンは本当に楽しそうですね。

(思い出しながら?)あれは・・・(笑)。撮影の前は、もっとサラッとしたシーンになるかと思っていたんですが、いざ撮影してみると凄いことになって(笑)。アドリブというわけではないんですが、凄く広げた解釈で皆んながあのシーンに勝負をかけていて(笑)、とっても楽しかったです!

― 楽しい場面もたくさんありますが、殺陣のシーンはとても迫力があります。

アクション監督の栗田さんは何度かご一緒していたので、稽古の時から僕がどういうことができるかということを分かってくださっていたので、カッコ良く見える殺陣を作ってくださいました。映画はもちろん、舞台では生の迫力も足されると思いますので、アクションにも注目してほしいです。

― 舞台、映画、ドラマ、MCなど多方面でご活躍されている鈴木さんですが、今後俳優としての目標はありますか?

多方面で活動したい気持ちもありますが、最近は映像も勉強させていただいているので引き続き映像作品に出ることによってやりがいをもって多くを学んでいきたいと思っています。また、僕の原点は舞台にありますので、舞台の方も力をいれていきたいです。そして、映画も舞台も同じく劇場に足を運んでいただくことが大事なことだと思うので、色々な作品に挑戦しつつ、足を運んでいただく環境が日常になるような感覚を作っていきたい。それを声に出して発言していくべきだと思っているので、今後も続けていきたいと思います。

『死神遣いの事件帖』鈴木拡樹様--(2)

― 今後、演じてみたい役はありますか?

特に決めていることはないんですが、今回せっかく幻士郎みたいな役にチャレンジできたので、とってもチャランポランな役もやってみたいですね。

― 鈴木さんが印象に残っているシーンはありますか? 見どころも教えてください。

シーンではないのですが、今作のテーマソングを崎山つばさくんが担当しています。彼の歌がとても作品にマッチしているので、そこにも注目して楽しんでいただきたいです。あと、僕が演じる幻士郎は頼りない主人公ですが、死神遣いとしては父親譲りの力を発揮します。コミカルな展開とシリアスな部分のメリハリを楽しんでいただきたいです。

― 最後に、これからご覧になる皆さんにメッセージをお願いします。

公開は少し延期になってしまいましたが、楽しい作品をまずは映画館でお届けしたいと思います。ジャンルは僕にもわかりません(笑)。時代劇であり、特撮、サスペンスであり、色んな要素を足し算に足し算を重ねているので、観終わったときにどんなジャンルの作品だったのかを皆さんにも考えてもらいたいです。この作品は舞台に続きますので、舞台でも物語を楽しんでいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

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【鈴木拡樹(すずき ひろき)プロフィール】
1985年6月4日生まれ。2007年テレビドラマ「風魔の小次郎」でデビュー。主な出演作に、舞台「刀剣乱舞」シリーズ、劇団☆新感線「髑髏城の七人 Season月」などがある。2020年には映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』、劇場特別版『カフカの東京絶望日記』が公開。

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映画『死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲-』
【あらすじ】
三代将軍・家光の時代。江戸に、“死神遣い”の探偵・久坂幻士郎という男がいた。幻士郎は、十蘭という“死神”と契約しており、自分の寿命の一部と引き換えに、不思議な能力を使うことができるのだ。そんな幻士郎と十蘭のもとに、ある女の行方を捜してほしいという依頼が舞い込んだ。手掛かりは「右目の端に黒子(ほくろ)」「桐紋の短剣」のみ。破格の手付金を受け取り、気を良くした幻士郎は早速、調査を開始。
そんな折、吉原遊郭の惣名主・庄司甚右衛門は頭を抱えていた。大門が閉まれば出入り不可能な吉原で、真夜中、遊女が大門の外に連れ出され、次々に殺されていたのだ。
幻士郎が追う「黒子の女」と「遊女連続殺人」の関係は? 吉原遊廓の惣名主を父にもつ侠客の新之助や、その姉・お藤も巻き込んで、やがて明らかになる、驚きの真相!
三枚目ヒーロー・幻士郎! 命を賭して、何守る?! いざ、今日も三途で鬼退治!

出演:鈴木拡樹
安井謙太郎  崎山つばさ / 鈴木絢音(乃木坂46)
押田 岳  松浦 司  松本寛也  北川尚弥
高田里穂  田邉幸太郎  萩野 崇  陳内 将
山口馬木也  堀内正美  高田聖子
脚本:須藤泰司
監督:柴﨑貴行

舞台『死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-』
出演:崎山つばさ  安井謙太郎
陳内 将  松浦 司  松本寛也  北川尚弥
櫻井圭登  エリザベス・マリー  田邉幸太郎
輝馬  谷口賢志  /  山崎銀之丞  ほか
原案:須藤泰司
脚本・演出:毛利亘宏(少年社中)

公式HP  https://shinitsuka.com/ ※映画舞台共通
著作権表記 ©2020 toei-movie-st  ※映画舞台共通

映画『死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲-』
2020年6月12日(金)

舞台『死神遣いの事件帖 -鎮魂侠曲-』
2020年 7・8月 上演

インタビュー撮影:ナカムラヨシノーブ

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