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佐藤大樹×平沼紀久監督ロングインタビュー! 映画『DTC ‐湯けむり純情篇‐from HiGH&LOW』 佐藤、「めちゃくちゃ自信がある作品!早く続編をやりたい!」 【前編】

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映画、ドラマ、音楽、コミックなどあらゆるメディア展開で人気を博し、社会現象となったエンタテインメント・プロジェクト「HiGH&LOW」シリーズ待望のスピンオフ最新作『DTC ‐湯けむり純情篇‐from HiGH&LOW』。
本作は、山王連合会の3人、ダン、テッツ、チハルが結成した“DTC”が自分探しのために旅に出た先の温泉旅館で繰り広げる様を描く、笑い80、感動20の男の友情物語。ダン役を山下健二郎、テッツ役を佐藤寛太、チハル役を佐藤大樹が演じ、これまで「HiGH&LOW」シリーズの脚本を手がけてきた平沼紀久が監督を務めた。

この度、チハル役の佐藤大樹さんと、平沼紀久監督がAstageのインタビューに応じてくれた。作品への思い、共演の山下健二郎さん、佐藤寛太さんについて、撮影の裏話までたっぷりとお話をうかがった。

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◆オープニングのシーンはめちゃくちゃ楽しかった!(佐藤大樹)、「HiGH&LOW」シリーズらしい醍醐味です!(平沼監督)

― 今作の映画化と、平沼さんが監督を務めることになった経緯を教えていただけますか?

平沼紀久監督(以下、平沼監督):「HiGH&LOW」シリーズは全員主役とうたっているのですが、これまで一人一人にフォーカスを当てることがなかなかできなくて。DTCのメンバーだったら何か面白いことができるんじゃないかなと思って脚本を書き始め、それがきっかけでラジオ番組からスタートしたんです。その次にHuluで配信されたショートコメディもとても好評だったので、映画化という話になったんです。僕が(脚本を)書いていたので「監督も」と勧められ、やることになりました。

― 監督は毎回、映画が始まる前に面談をなさるとのことですが、今回もされたのでしょうか。

平沼監督:今回は、役について話した?
佐藤大樹(以下、佐藤):(「HiGH&LOW」シリーズを)もう4年くらいやっているので、自分の中ではちゃんと役がらができているつもりだったんです。でも、今回は台本の読み合わせのとき、その直前にキラキラものの作品に出演していたからか、「全然チハルじゃない!」と言われました(笑)。
平沼監督:引きずってきたんだよ(笑)。『センセイ君主』だったよね。その感じがくんくんしていたので、「え? チハルはどこに行った?」って感じで。(チハルに)戻していきました。

― 佐藤さんご自身は、チハルに近い?

佐藤:ほぼチハルです(笑)。あて書きと言っていいくらい。
平沼監督:DTCのときのチハルは本人に寄せていますが、「HiGH&LOW」のチハルは父親の借金など、色々な過去を背負っている男なので、自分の感情を表に出すようなキャラクターではなかった。それが、フィーチャーされていくと(佐藤)本人の素が出てくるんです。

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― 今作では本当に生き生きとした3人の姿が見てとれて楽しいです。特にオープニングがとても華やか! オープニングシーンの撮影は大変だったのでは?

佐藤:僕はめちゃくちゃ楽しかったです。普段、パフォーマーは寄り(アップ)のカットがなかなかないんです。今回は自分の声でリップシーンもあって。この話を聞いたときは凄く嬉しかったです。
平沼監督:「HiGH&LOW」のワンカットの映像は作品の醍醐味になっています。シーズン1に登場する達磨一家との闘い、無名街でのシーンなど。山王連合会のアクションシーンも1分半くらい長回しで撮影しました。ワンカットの中で色々変化していくんですが、それはみんなで念入りに稽古したからこそ撮れたもの。そういう「HiGH&LOW」のいいものを「DTC」でもやりたいと思っていたんです。

― オープニングのシーンを撮るにあたっての準備や苦労はいかがでしたか?

佐藤:リハーサルはたくさんしました。シーンに登場する人全員揃って1日中リハーサルを繰り返しました。でも、一番大変だったのは本番だったのかもしれません。撮影時間もあまりなくて、カメラマンとの動線がうまく合わなかったり、僕が途中で尻もちついちゃったり(笑)。誰かが間違えると頭からやり直さなくてはいけないので大変でした。そのぶん、全部通してできたときは「イェーイ! ヤッター!」って叫んで、達成感がたまらなかったです。

― どのくらい撮り直ししたのですか?

平沼監督:けっこう撮ったよね。
佐藤:7~8回くらいかな・・・。
平沼監督:逆に言えば、7~8回くらいしか撮れなかったんです。決まったスケジュールの中で、1つのシーンに時間をかけてしまうと他のシーンを撮る時間がなくなってしまう。監督として自分の中でオッケーを決めていく作業もありましたが、なにより、本番の前にしっかりと稽古したのでみんなの動きは把握できていた。本番では、カメラの中にチハルたちが上手く入って最高の表情を撮りたいと思っていたので、それができるかどうかだけでした。でも本当にいいものが一発目で撮れたんです。みんなが集中していて、最初からいいカットが順調に撮れたので、そのあとはそれを踏まえながら、欲を出してよりいいカットをお願いしました。

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◆ダン(山下健二郎)は、一番カッコつけ屋! テッツ(佐藤寛太)は撮影後に自分の出来を大樹に愚痴る!?

― 華やかなシーンもありますが、それぞれの心情が繊細に描かれているシーンもあります。チハルは惚れっぽいみたいですね。佐藤さんご自身もそうなんですか?

佐藤:いや、そこは似てないです(笑)。でも、HIROさんに「大樹はムッツリだろ!」って会うたびに言われるんですよ(笑)。それを脚本に上手く乗せてくれたのかな・・・(笑)

― 監督から見て大樹さんの演技はいかがでしたか?

平沼監督:大樹のことは昔からよく知っているので、彼の成長をずっと見ています。今回は、もっとこうしたら大樹が俳優としてプラスになるんじゃないかなと思うところを一緒にやらせてもらいました。大樹は本当に真面目なので、僕がオーダーしたことを完璧にやってくれるし、準備してきてくれるんです。その状態からさらに上乗せしてみたり、ちょっと壊してみて、大樹が悩んだときに出てくる力を試しながらやっていきました。大樹はとてもやりやすかったです。

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― それでは、山下健二郎(ダン)さんと佐藤寛太(テッツ)さんの印象はいかがでしょうか?

平沼監督:ダン(山下)には笑いの要素を上手く出しながら、ダンをおちょくる二人(大樹、寛太)を作ったり、落としたりしました。DTCは「誰がボケだ」と決めてないところが面白いんです。どこでもボケられて、どこでも笑えて、誰でもツッこめるのですが、ちょっと悩むとダンで笑いを取りたくなるんです。ダンはそれを自分で分かっている。そして、3人の中でダンが一番カッコつけなんです(笑)。それを崩すとちゃんとネタになっていて。「俺カッコいいのに、なんでこんなことしなきゃいけないだよ」っていうようなことを台本に書くと、ダンはそのまま演れるんです(笑)。
テッツは、僕がイメージしている真逆のものを持ってくるんです。僕が言ったことと逆のことを演るんです。だからいつも怒るんですけど(笑)。彼に「いろんなリズムが崩れるから・・・」って言うんですが、でも、たまにホームランを打つんですよ! その時は「そっちでいこう!」ってなるですけどね(笑)。そんな3人の組み合わせが面白いんですよね。

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― 普段の山下さん、寛太さんはどんな感じですか?

平沼監督:健二郎については、職業がアーティストでもあるのでカッコつけなきゃならないときもある。でも、自分には三枚目のキャラクターがあると思っているので「ダンは『HiGH&LOW』の中では愛嬌のあるキャラクターでやりたいです」と僕に言ってきてくれたんです。だけど、スイッチが入って「カッコよくいたい」と思う時もあって、そこを見るのが楽しい。大樹もそうだけど、知りすぎているからカッコつけていると笑っちゃう。たまに雑誌などで大樹がカッコつけて空見てると、「どこ見てるんだよ!」ってツッコミたくなるし、“内輪あるある”じゃないけど、今市隆二が「RYUJI IMAICHI」でCD出したりすると、HIROさんが「え?名前変えたんですか?」って聞いてきたり(笑)。
寛太は、女性キャストが多いと謎にはしゃぐ・・・という(笑)。

佐藤:寛太はめちゃくちゃお喋りですし、テンションの上がり下がりが激しいです(笑)。朝のテンションがやたら高くて、集中力が切れるとドーンと下がって。すぐ集中力が切れる(笑)。
ダンさんは最初の頃よりどんどんモテたい欲が大きくなっている。あ、ダンさんじゃなくて健二郎さんが(笑)。でも矛盾していて、主役なのに寸劇やライブになると照れちゃって「僕のセリフ、もっと減らしてください・・・」って言い出すんです(笑)。

平沼監督:作品とInstagramを連動させているんですが、「ダンのセリフが面白いのでこの写真を使いたいんだけど」と連絡すると、「こちらの写真OKです」って、健二郎から超カッコつけた違う写真が送られてくるので、「ふ~ん、こっちのほうがいいんだ・・・、そっかそっか」って思うときがあるよね。

佐藤:そうそう。健二郎さんにはその時のマインドがあるんですよ。
寛太は、僕より2歳年下なんですが、「DTC」が始まる前からずっと仲が良くて、週5くらいで一緒にご飯食べていたくらいなんです。現場が終わってからの愚痴というか(笑)、「今日、全然ダメだった・・・」とか、何でも僕に言ってきます。

平沼監督:聞きたいなあ、その愚痴を(笑)。

佐藤:現場では見せないんですが、上手くいかなかったときは凄くへこんで「今日、僕全然おもしろくなかったっすよね・・・」と言ってきて、「やっぱり凄いっすよ、二人は」って。そんなことどうせ思ってないと思うけど(笑)。

― 長い間3人でDTCをやってきた感想は?

佐藤:僕は(3人一緒にいると)めちゃくちゃ安心しますね。台本の段階ですでに面白いのですが、いざリハーサルが始まると3人がその台本を越えてくるんです。特にダンさんが(笑)。僕ら自身がやっていて面白いし、すぐにでも次をやりたいです。撮影も全然キツくない(笑)。

★後編に続く・・・

【インタビュー撮影:ナカムラ ヨシノーブ】

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『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』
<ストーリー>
まさかの…アクションなし!
でも、友情・愛情・人情たっぷりの純情旅が、いま、はじまる――!
刺激的な日々を駆け抜け、疲れ切ったダン(山下健二郎)、テッツ(佐藤寛太)、チハル(佐藤大樹)の3人(DTC)を待っていたのは――死ぬほどモヤモヤした退屈な時間だった。
高鳴る鼓動と青春(と女子)を求めて、行く先も決めずにバイクで旅に出た3人。だが早々に所持金が底をつき、温泉街の旅館で住み込みバイトをするハメに…。そこで出会った若女将・マリ(笛木優子)と、一人娘・メグミ(新井美羽)。夫と死別し、娘を育てながら旅館を切り盛りするマリに恋心を募らせるチハル。だが、マリと番頭・宮崎(駿河太郎)が互いに惹かれあっていると知る。娘を気遣い、再婚に踏み切れないでいた二人を助けるために、仲間の縦笛兄弟(八木将康、天野浩成)、かつては闘いあったSMG(廣瀬智紀、松田凌、西川俊介、西村一輝)・達磨ベイビーズ(水野勝、田中俊介、守屋光治、井澤勇貴)の協力を得て、3人はある作戦を実行することに!果たして、DTCの奇想天外な純情旅の結末は…?

企画/プロデュース EXILE HIRO
監督 平沼紀久 「HiGH&LOW」
脚本 渡辺啓、福田晶平、上條大輔、平沼紀久
出演 山王連合会…[DTC]山下健二郎(ダン)、佐藤寛太(テッツ)、佐藤大樹(チハル)/ 鈴木伸之(ヤマト)
縦笛兄弟…八木将康(カニ男)、天野浩成(たて笛・尾沢)
SMG…廣瀬智紀(MARCO)、松田凌(COSETTE)、西川俊介(LASSIE)、西村一輝(HEIDI)、
達磨ベイビーズ…水野勝(風太)、田中俊介(雷太)、守屋光治(阿形)、井澤勇貴(吽形)
旅館「森田屋」の女将・・・笛木優子(森田マリ)、番頭・・・駿河太郎(宮崎有起)、マリの娘・・・新井美羽(森田メグミ)
企画制作 HI-AX
配給 松竹
製作 『HiGH&LOW』製作委員会
制作 イメージフィールド
©2018「HiGH&LOW」製作委員会
公式サイト:high-low.jp

映画『DTC -湯けむり純情篇- from HiGH&LOW』
9月28日(金)より“3週間限定”上映中!

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